角幡唯介(@kakuhatayusuke)さんの人気ツイート(いいね順)

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昨日若い記者のインタビューがあり、あえて意地悪な言い方をしますが角幡さんの探検は社会の役に立ってないのでは、との質問を受け絶句した。 自分たちの世代は行為や人生そのものが社会への還元の観点からしか価値づけされておらず、そういう思考を強いる圧力を感じる、との話が印象的だった。
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たとえば私が集英社で連載させてもらえるのは完全に鬼滅のおかげなわけです。鬼滅の莫大な収益で私のような売れない書き手が食わせてもらっている。ありがたや。妻も娘も私の本は読みませんが、鬼滅は熟読しますから。角幡家はこの社会の縮図です。
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ちなみに私は探検や冒険は脱システム、つまり行動による批評なので、社会に迎合的な視点をもってしまった時点でそれは批評ではありえず、もう存在意義がないんじゃないかと思ってます。
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私は会話の反射神経が鈍いので、社会のためにって発想自体、ちょっと不純すぎないですか、との返答しかできず、もっと面白い切り返し方があったなぁとちょっと後悔した。 取材をうけると自分の知らない世間の価値観にふれることができてじつに面白い。
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入国の際は何種類もの書類をばたばた渡され、大量の職員がいたるところで目をとおす。迷路みたいにあちこち引きまわされ行く先々にチェックする人がいる。十メートル歩いたら、違う人がさっきと同じ書類をチェックする。そのために人が配置されている。この国でワクチン接種が進まないのもよくわかる。
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すごい話だ。私の娘は小1だが、道徳の教科書見ても公共心教育みたいものばかりが前面に出てて、一人一人の内在性や独自性をいかに育むかという観点があまり感じられず、偏ってるなぁとの印象。私が若い頃には想像もできなかった。時代が変わったな、おっさんになったな、とつくづく思う。 twitter.com/moment_gloria/…
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昨日、53日間の犬橇漂泊を終えてシオラパルクに帰村。北緯81度の凍った川を犬橇で沢登りしてきた。ケネディ海峡を越えてカナダにわたるつもりだったが、コロナ騒動で入国許可が取り消され、グリーンランド国内で入域できる最北地であるヌッホアを探検した。もっと北に行く余力があっただけにやや残念。
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あけましておめでとうございます。本日、極夜が終わり太陽が顔を見せました。
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笑顔で子犬を慈しむさわやかな私、というイメージで写真をとってもらったが、絞め殺しているようにしか見えない。
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ワイドショーを見てると、自分で行動判断するのがしんどいから行政に強権を発動してほしい旨、司会者やコメンテーターが叫んでいるが、恐ろしい。要するにこれは、緊急事態のときはいつでも自由を投げ捨てて当局に命を預けますよって、ことなわけで。一抹の抵抗感すら感じてないことにゾッとする。
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太陽が昇るまであと10日少々。空の色は今が一番美しい。
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村に滞在する北大の研究者クロサキ君が、犬橇シーンを撮影してくれた。氷点下30度の寒さだったが、すごくいい写真がとれている。
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極夜明け直前特有の幻想的な空の色合い。
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ここで私が申しあげたいのは、もし皆さんがこれからも私に本を書きつづけてもらいたいと少しでも思ってくださるなら、私の本なんか買わずに鬼滅を買っていただきたい。そうすれば私はいつまでも本を書きつづけることができるのです。
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先日ちょっと盛り上がった、社会の役に立つこと論に関する文春オンラインのインタビュー。社会の役になど立ってたまるか、ということをひたすら話しつづけた。 角幡唯介「あなたの探検や本は社会の役に立ってないのでは」に言いたいこと #文春オンライン bunshun.jp/articles/-/390…
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わざわざ解散するためだけにまた成田にはこぶらしい。それにより家までの距離が倍になる人もいり、かつ意味がないのに、例外になるからというだけでフレキシブルに対応できない。細かい話だけど、こういう国民性だからコロナみたいな突発時に対応できるわけがない。
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提訴は当然。「迷惑」だから旅券を発給しないなどという、こんなことがまかり通れば、何がただしい行動で何がただしくない行動か、政府が選別する暗黒社会になりかねない。6割くらい、もうなっているけど。 news.yahoo.co.jp/pickup/6348023
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それにしても旅の間に世界は一変したらしい。昨日、妻に電話して詳細を聞いたが、マスクなしでは咎められる社会になっているという話に驚いた。完全に浦島太郎の気分だ。 どうやら帰国はできるらしいが、いまだにコロナ以前の世界にいる身としては、コロナ後の世界に行くことが非常に憂鬱である。
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ホテル待機が終わると成田にまた護送されるらしい。羽田にいるのになぜかまた成田。なんかまだ手続きがあるのかと訊くと、ないという。じゃあホテルまで家族に迎えに来てもらっていいのかと訊くと、ダメだという。理由を訊くと、みんなにそうお願いしているからだという。馬鹿じゃないだろうか。
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キビヤは無事だった(夏に白熊に食われちゃうぞと散々村人に脅されたが、白熊さんは来なかった)。5月末に岩を積みあげて埋設したブツを発掘する。発酵期間は7カ月(ちょっと長すぎか?)。この海豹の皮袋のなかに200匹弱の発酵したアッパリアスが入っている。40日分の夕食のおかずになる量です。
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9月19日に横浜市南図書館で講演会があります。無料です。ちょっと先の話ですが、申し込み締め切りが今月25日だそうです。 市の担当者は希望者が少なくて苦慮しております。みんなで参加して担当者の苦悩を除去してあげましょう。
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ある編集者からは角幡さんは人類史最後の旅人になってしまいました、といわれた。来年もここに来るつもりなのだが、甘いのだろうか…。 とにかく帰国まであと3週間ほどあるので、アッパリアスでも獲って竜宮城気分を満喫するしかない。
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娘と一緒にぼーっとプリキュアを視聴していたら、とあるプリキュアの父が長期間家族を放置して探検して本を書いているという設定。これ、完全に俺がモデルじゃんと思わず興奮したが、直後に探検の内容を知ってがっかり。南米でUMAを探しているというのだ。私じゃなくて高野さんだった。
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シオラパルクでは時間があったので今年もキビヤも作成。海豹の皮袋にアッパリアスを200羽ほど詰め込み、糸で縫って穴をふさぎ、岩をのせて2~3カ月発酵させる。これで来年冬の食事代がたいぶうく。それに旨い。
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今朝、村の外れに白熊が来てヌカッピアングアとウーマの親子が仕留めた。なんでも近くにあった私の橇のライフルを使ったとかで、私も当事者ということになり、解体に参加して前脚一本と肋骨の肉をもらった。しばらくは白熊三昧になりそう。