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2月24日以来、避難したハルキウの地下鉄構内で80日を過ごす8歳のダーシャが描く世界。 twitter.com/markmackinnon/…
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サンクトペテルブルクのあちこちに、同じ形の小さな像を芸術家が残しているという。反戦抵抗運動のインスタレーション。 twitter.com/KevinRothrock/…
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ロシアとウクライナを分けるのは、言語でも宗教でも文化でもない。これらはむしろ比較的近い。違うのは政治的伝統だ。ロシアで民主革命はほぼ不可能だが、欧州市民社会などの影響を受けてきたウクライナで権威主義的政府もほぼ不可能だ。ヤロスラウ・フリツァーク論考。 nytimes.com/2022/03/19/opi…
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市民はロシア軍を歓迎する、ゼレンスキー政権はすぐ転覆できる、NATOはまとまらない、敵をこてんぱんにやっつけられる――プーチンは致命的な計算違いをしたと、通常思われている。でも、想像しよう。もし計算違いでなかったら。いつもの挑発的なブレット・スチーブンス論考。 nytimes.com/2022/03/29/opi…
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欧米が言う「プーチンはウクライナで軍事的に勝利できない」は、きれいには勝てないということ。プーチンがいつからきれいに戦うようになったのか。チェチェンでロシア軍は最初苦戦したが、グロズヌイを遠隔で壊滅させた。制圧地域で異を唱える者を逮捕して選別キャンプに送り、協力者にてこ入れした。
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「ロシアはすでに、ウクライナの地下資源豊かな地域を占領した。国内でも、野党支持の若者を国から追い出し、報道も完全封鎖した。欧米はプーチンの術中にはまっていないか。この見方が間違いであってほしいものの、少なくとも戦争では相手を、狂った馬鹿でなく、抜け目ない狐と見なした方がいい」
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あまり関係ないですが、ノルマンディー上陸作戦で、連合軍はミシュラン・ガイドの英訳版を手に、その地図を見ながら進撃した。これホント。 twitter.com/karategin/stat…
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上陸作戦の兵士が手にしたミシュラン・ガイドは今ほとんど失われているが、残った1冊がクレルモン=フェランで他のガイドとともに競売にかけられた。偶然その場にいて写真を撮らせてもらった。上部に「公用に限る」、下部に「旧陸軍省軍事情報局複製」とある。強く握ったためか、ひん曲がっている。
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ゼレンスキー大統領、戦争被害へのロシアの賠償を要求。そのための多国間合意と、それに基づく実施組織の設立を提案。 telegraph.co.uk/world-news/202…
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ハルキウ東南郊外マラヤ・ロハン村からのフィガロ紙報告。人口約2500人の村は侵攻当初から約1カ月間ロシア軍に占領された。解放から2カ月近く。ようやく水道が復旧し、人が戻り始めたが、多くの家がロシア軍の略奪を受けていた。何人の村人が殺害されたのかさえ定かでない。 lefigaro.fr/international/…
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「占領したロシア兵の中には、農場で毎朝牛乳を調達し、子どもたちに配る者もいた。サンクトペテルブルクから来たという兵士は17歳だと明かし、彼女を妊娠させたので金が必要になったと、応募の理由を語った。一方で荒っぽい兵士も。「ウォッカと卵を毎日出せと要求し、鶏を勝手に絞めようとした」」
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「村人の多くは学校の地下に避難していたが、3月13日夜、酔っ払った兵士が学校のドアを叩いた。サブマシンガンを天井に乱射した兵士は、少女を1人連れ去ろうとした。母親が身代わりになり、階上の教室に連行された。兵士は銃を突きつけ、彼女に裸になるよう命じ、フェラチオを強要し、レイプした」
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「『兵士は髪の毛を切り取り、殺すと脅した。しかし、最終的に兵士は立ち去った』。女性はフィガロ氏の電話取材にこう証言したという。その日、避難していた人々はみんな学校を離れた。『ここにいても避難にはならないと、みんなわかった』と教師は言う」
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「犠牲者の中には、耳が遠く、ロシア軍の命令を聞き取れないで殺害された人がいた。逆に、ロシア軍のものに似たチョッキを着ていて、到着したウクライナ軍に怪しまれて殺された人もいた」
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NATO加盟を目指すスウェーデン首相とフィンランド大統領が、トルコのエルドアン大統領とそれぞれ電話会談した。PKKへの対応を巡って両国の加盟に否定的なトルコは、どこまで本気なのか不明。むしろこれを機に牽制し、あわよくば譲歩を引き出そうとの思惑か。asahi.com/articles/ASQ5Q… #ウクライナ情勢
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ロシア軍の苦戦に特段の説明は必要ない。大国が小国に侵攻してうまくいった試しがないからだ。米国もベトナム戦争に限らずソマリアでも失敗した。国を守る方が侵略軍より士気が高い。ロシアが誇る対ナポレオン対ヒトラーも防衛戦だったではないか。ギデオン・ラックマン論考。 ft.com/content/0d8271…
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「戦闘が長引くほど、侵略軍には不利になる。首都を陥落させても解決しないのは、アフガニスタンやイラクでの米軍の例からも明らかだ。例外は、明確な限度を定めた例。米国は湾岸戦争でイラクをクウェートから追い出すという目的を達成したが、イラク戦争では政権転覆とイラク占領を狙って泥沼化した」
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「ここ40年間戦争の誘惑に抗してきたのは中国だ。中越戦争の失敗に学んで以後、戦争にかかわらず、経済発展に集中して米国に次ぐ大国にのし上がった。しかし、近年は軍事費を増強し、戦争への色気を見せている」
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「戦争は自国社会をも蝕む。英国は第2次大戦に勝利したものの、戦後2度と、大国の地位に返り咲くことはなかった。大国である唯一の秘訣は戦争をしないことだ。ロシアは恐らく、この戦争後にさらに貧しく、弱い小国になるだろう」
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ルモンド紙が指摘する3カ月の戦いの軍事的教訓。①ウクライナ軍とロシア軍との規模の差は言うほどない。正規軍の人員はウ14.5万とロ16万だが、ウには予備役による24万の領土防衛軍があり、ロ軍はこれを見落としていた。首都陥落を防げたのは、予備役を早急に集められたから。 lemonde.fr/international/…
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②ウクライナ軍は何年もドンバスの紛争に携わり、実戦で経験を積んできた。加えて、近年は慎ましいが効果的なNATOの訓練も受けてきた。ロシア軍は演習ばかり。シリアなどにもほとんどの部隊は派遣されていない。経験の差が出た。
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③ロシア軍はソ連仕立ての中央集権型で、時に効果的だが、命令がないと動けない。首都攻略でロ軍は命令を待っていて機を逃した。ウクライナ軍は自主性を重視し、下士官レベルが豊富にいて、臨機応変に行動できる。
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④ロシア軍は兵站に対する管理を誤った。後背の補給部門に経験の薄い兵士を配置し、防御が不十分だったために、ウクライナ軍の標的となった。逆に、東部ドンバスに戦闘が移った際にはウ軍の補給路が伸び、欧米がそれに気づいて装甲車両やヘリコなどを送った。
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⑤激しい戦闘の多くは地上戦であり、古典的で単純な兵器によって戦われると、示された。「ハイテク兵器と粗野な兵器のバランスが大事」 ⑥電撃戦は幻想に過ぎない。1967年の6日間戦争などをのぞき、うまくいった試しがない。ロシアが緒戦で撃った弾道ミサイル1300発は多くが外れ、品切れになった。
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⑦マスクの衛星コンステレーション「スターリンク」が決め手になったと考える人がいる。毎日15万人が利用。 ⑧地対空ミサイルシステムS-400は、ロシアの制空権支配を決定づけると思われたが、全然だめだった。広大なウクライナの南部や西部には届かない。