大学の実学化も酷いもので、ついに専門職大学まで登場した。歴史、文学、哲学なんて科目は、どんどん姿を消している。代わりに増えたのが「自己啓発」、「就職対策」、「資格取得による単位認定」の科目。卒業論文も消滅した。もう大学というよりも専門学校だな。あまりの酷さに閉口するわい。
昔、テレビ局から企画書を送り付けてきて、「歴史のクイズ番組を作るので、至急に面白い問題を50個作ってください。ただし、予算がないので、謝金は払いません」というのがあった。非常識極まりなし。呆れて開いた口がふさがらなかった。他人にタダ働きさせて、自分たちがゼニ儲けしようなんて。
最近の報道番組は、クソみたいなアホ芸能人が出てきて、いろいろとコメントするが、いい加減にやめてほしい。我々が聞きたいのは、その分野の専門家のコメントである。バカのクソみたいなコメントではない。テレビ局に猛省を促す。
昨年もテレビ局から連絡があり、「渡邊さんにどうしてもテレビに出演いただきたいのだが、謝金が払えない」ということだったので断った。「謝金を準備するよう上層部に掛け合います」とのことだったが、最初から金を払う気がないところと仕事をする気はないので断った。
地方が復活する鍵は、観光でもなんでもなく、人々にちゃんとした仕事が用意できるかだけ。それなりに安定した仕事をたくさん準備できれば、人々が移住し、地域に活気が出る。交通機関、病院、買い物の問題も一気に解決する。最近流行りの「学生を使って地域を活性化」なんて、屁の役にもたたない。
テレビに出たときの困った質問として、本能寺の変で明智光秀の軍勢に囲まれた織田信長はどう思ったかというものがあった。私が「びっくりしたんじゃないですか?」と言うと、「ダメだ」という。「もっと面白いこと言え」と。「本人じゃないし、歴史小説みたいなこと言えねえよ」と答えておいた。
そもそ人文系の学問は崩壊気味で、そこそこの名門の国立大学で歴史を教えている日本史関係の学科でも、すでに古代、中世、近世、近現代の4人の専任教員を揃えられないところがある(1人か2人しかいないとか)。そうなったら、大学院での指導ができるわけもなく、誠に気の毒である。
日本国民が貧乏になると、ロクなことを考えなくなった。技能実習生の制度もその一つで、企業の一部は「やったー!ラッキー!」ということで、アジア諸国から来日した人を奴隷のようにこき使う。残業代も払わないし、技能の取得もさせない。殴ったりとか、めちゃくちゃで、日本人の美徳はなくなった。
歴史のテレビ番組から連絡があると(大半は下請けの制作会社)、大半は報酬を言わないで、用件だけを伝えてくる。こっちが報酬を尋ねると、「えっ、お金がかかるんですか?」と驚いて、連絡が来なくなる。謝金を払うという感覚がないのだ。たぶん、タダで協力してくれる人を探すのだろう。酷い話だ。
国民はアホなのか、国政選挙になると、あろうことか売れなくなった芸能人、元スポーツ選手に貴重な1票を投じ、彼らの生活支援をしてしまうのである(特に、東京都民)。気付いたときは時すでに遅く、辞めさせることなどできないのである。(;´д`)トホホ・・・。
地方が復活する鍵は、観光でもなんでもなく、人々にちゃんとした仕事が用意できるかだけ。それなりに安定した仕事をたくさん準備できれば、人々が移住し、地域に活気が出る。交通機関、病院、買い物の問題も一気に解決する。最近流行りの「学生を使って地域を活性化」なんて、屁の役にもたたない。
テレビ局が専門家に金を払いたくない理由はよく理解できる。あくまでメインはタレントであって、専門家はただのお飾りである。知名度も低いので、視聴者は知らない。必要な時だけ、安い謝金で雇う。何か社会や政治で大問題が起きると、一時的に重用されるが、事態が終息すれば使い捨てである。
テレビの歴史番組で困るのは、根拠のない嘘を言ってくれというのがあるんだよな。昔、「宇喜多直家がカキオコ(牡蠣入りのお好み焼き)が好きだったと言ってくれ」と言われたが、根拠がないので断ったら、「先生が言ってくれたら番組が成立するんでお願いします」と言われたが、知らないし関係ねえよ。
学校の制服が高すぎて買えず、知り合いからタダで譲ってもらったり、中古屋で買ったりする家庭が増えているという。なんで学校は高価な制服にこだわるのか?一つは制服を作る会社を守るため、もう一つは制服を売る洋品店を守るためだ。もう一般家庭には、昔のように制服を買う余力はない。
テレビ局がタダで仕事を依頼する際、「テレビに出ると本が売れますよ」、「テレビに出ると仕事が増えますよ」というが、嘘である。本も売れないし、仕事も来ない。代わりにテレビにタダで出てくれるという噂を聞きつけて、ほかのテレビ局から「タダで出演してくれ」というオファーだけがくる。