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子供になったなぎさとほのかのCGモデルは存在しないため、CG背景に作画のキャラを合成してもらっています。
めちゃめちゃ可愛いですよね。
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このシーンはかなり長いのですが、若手エースアニメータの小林弘記君が担当してくれています。
このあたりはアニメーションもエフェクトも音楽もかなり高度なレベルで調和できたシーンだなと思っており、ダビングの時にものすごくテンションが上がったのを覚えています。
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ミデンの正体であるフィルムカメラですが、魔法使いEDでディレクターを担当された小林真理さんの私物である貴重なフィルムカメラをお借りし、ギミックの参考にしました。
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この映画の裏テーマとして、55人のプリキュア全員に「セリフ」を言ってもらうというものがありました。「ハー!」などのいったアドリブではなく、個々のセリフを聞きたいという思いもあり、このあたりのシーンも含めかなり色々と調整を行いました。
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後半の冷凍みかんはHoudiniというソフトを使い、何個か忘れましたが冗談みたいに大量の冷凍みかんを流してもらった記憶があります。
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冷凍みかんを食べているもふるんのイラストは、プリアラあたりからプリキュアのラインスタンプの絵を担当して頂いている方に描いて頂きました。
毎度可愛いイラストをありがとうございます。
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魔法エリアのアニメーションは、CHOTOTUという会社の社長河原佑樹さんに担当して頂きました。
河原さんはドリームスターズで、「天国と地獄」の音楽が流れるシーンなどを担当していただき、その時の「わちゃわちゃ感」がとても良かったため今回もこのようなシーンをお願いする事になりました。
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プリアラエリアの背景は、実際に当時使っていたおもちゃのCGモデルをブラッシュアップしてもらい使わせて頂きました。
このあたりから遠景に見える万華鏡のような模様は、CGソフトではなくnukeという撮影ソフト上で直接マッピングを行って計算していた記憶があります。
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作曲の林ゆうきさんはシーンの雰囲気を汲んで盛り上げる演出的な作曲がものすごく上手な方で、ドリームスターズの時から音楽が上がるたびに鳥肌を立てていたことを覚えています。
元新体操をやられていたアスリートの作曲家という経歴は珍しいのではないでしょうか。
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このあたりから、フィルムスコアリングの音楽が増え始めます。
フィルムスコアリングとは映画の絵に対してシーンの雰囲気にあわせて曲を作る手法のことです。
私はシーン合わせで曲を切らずに転調していく演出が好きなので可能な限りフィルムスコアリングでお願いしたいという希望を出していました。
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ここからフルCGパートです。
この導入シーンと次のシーンまでは、MORIE Inc.様に担当をお願いしました。
ドリームスターズで言うと、カラス天狗が身振り手振りで一人が足りをするあたりなどを担当していただいた凄腕のプロダクション様です。
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実はさっきちらっとらんこ先輩が映っていましたが、気づきましたでしょうか。
らんこ先輩の奪われた記憶。一体どのようなものか図り知れません。ただ、この現場のすぐ近くにドーナツ屋さんが実在するという事は紛れもない現実です。
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歴代シリーズディレクターのレジェンドたちが後ろにずらーっと並んだ前で行ったアフレコ。思い出すだけで胃が痛く、、、いえ、素晴らしい経験でした。
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実際のカメラでも、日中に背景との輝度差を埋めるために強めの照明を野外で充てる「日中シンクロ」というテクニックがありますが、ミラクルライトは太陽より明るいのだ!というつもりでそういった撮影テクニックを意識して撮影をしていただいた記憶があります。
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感情が先行するカットの場合、私は「前ノリ」と呼んでいますが、リズムのポイントよりも編集タイミングや間を3~6コマほど早めに置いていく。というのを意識しています。
これにより、セリフの間と編集点。見せたい表情などが音楽よりさらに前のめりな感じを表現できると考えています。
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私は挿入歌のシーンでコンテを切るとき、基本的に音楽のラフデモを頂いた後に作業に着手するようにしています。
というかまずコンテという形を取らず、各カットのイメージをバーと描き散らし、それを簡単に編集。その絵を切り抜いて後からコンテにはめてト書きを加えるという流れで作業をしています。
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当時、初代シリーズディレクターの西尾監督よりものすごくたくさんのコメントを頂き、すべて私にできるだろうかと凹みまくっていました。
そんな中、このはなちゃんに自分も励まされて映画を作っていました
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そんな事もあり先週放映されたカットの話になってしまいますが、ほのかが復活した直後になぎさに「ありがとう、辛かったよね」と声をかけるあたり。
ファーストテイクでは、感極まった感情があふれ出す雰囲気をくみ取って頂き、少しだけかすれた雰囲気が含まれたお芝居をいただきました。
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ところで、テレビ版に対してどのような編集をするかという打ち合わせの日に、たまたまワクチンの予約をしており途中で抜けてしまう、、、という超絶間が悪かった私。
詳細どのカットをどう編集して、、、といったところは実は私も知らないため、そこも含めみなさんと近い視点で楽しみ視聴しています。
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今週も、『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』第2回放送です。
先週はほのかが復活しキュアブラック、キュアホワイトがまた変身できるようになった!という絶妙なタイミングで続くになりました。
今週はいきなりクライマックスからスタートです!
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ふたりはプリキュアは大きいシリーズの創始となる作品で社内にもファンが多く、ある意味で神格化した扱いを受けがちな雰囲気もありました。
そんな中、生みの親である鷲尾さんから「彼女たちはあくまで普通の中学生である。そこはしっかり描いて欲しい」と最初に言われたのを強く覚えています。
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今週はここまでです!
当時のミラクルライトを持っている方は、来週までに是非ご用意を。持っていない方も、心の光で照らしてフレフレ!応援よろしくお願いします!!
(来週は林先生の音楽や、CG等についても深堀していこうと思います)
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確か変身バンクはこの映画で入れている特殊処理の関係で撮りなおしてもらった記憶があります。
当時のTPって残ってるもんなんだなあとしみじみ、、、
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このあたりのシーン、稲上さんの上りを見るたび鳥肌が立ったと記憶しています
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このシーンでは、渚が自分の心を吐露しながら木陰から出てきますが、逆にハグチームは暗い木の陰の中から出られません。
なぎさとほのかの二人の世界である。と同時に、まだ渚ほど強い気持ちで前に踏みでる事が出来ないはなちゃんの差を表現したつもりです。