例として、当科でも臨床だけでなく様々な対応に仲間やOGOBの助けを借りた。心より感謝している。助け合いが必要。これのような人材の柔軟な派遣を財源的にも可能とする制度を是非作って頂きたい。
一方、クラスターは局地的に起こっている。これにより地域によって重症者診療のニーズは偏在する。よって、流行のない地域から、クラスターの発生し医療ニーズの高い地域に人的支援を行うことなどは現実的な対策である。
もはや自分だけは関わらない、のような、みたくないものに無視をして無視を決め込むような態度でいられる時期ではない。
一方重症者診療で必要なのは根本的にはマンパワー。よく病床数不足が言われるが、病床だけ確保しても医療はまわらない。一般診療の維持も必要。患者が多く発生している地域での、全ての医療者の関わった対応が必要。
やはり軽症者、無症状者を自宅で経過観察する仕組みが必要。それも、型どおりやれば膨大なリソースを要してしまうため、如何に軽くやるかが必要。そもそもが負担を軽くするための対策なのだから。
今後は大きなクラスターの起こった地域で同様のことが起こる。というより起こっている。その際に軽症者、無症状者を全て医療機関に収容していたら、使えるベッドがすぐに足りなくなる。
少なくとも外来の負荷だけでも、分担して頂けないかと。あるいは一般業務を肩代わりして頂けないかと。ここで蔓延を皆で押さえなければ、やがてとんでもない波を「皆で」くらうことになりかねないと考えています。
これにより更に負荷がかかっています。そういう意味で、感染症指定医療機関等は東京都の会議ではキャパシティの上限に近いと申し上げました。
関東圏に限って申し上げれば、感染症指定医療機関等重症のCOVIDー19例を診ている施設ではECHOの稼働を含め診療に多大な負荷がかかっています。このうえに帰国者・接触者外来まで運営する必要があり、外来にはCOVIDー19の蓋然性の低い事例が紹介され、あるいはwalk in で来院されています。