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家に一封の茶封筒が届いた。中身は一枚の紙とビデオテープ。
兄の友人を名乗る██という人物が差出人で、紙には一言「1997年5月█日を思い出したよ」とだけ書かれている。古いテープをなんとかして再生してみると脈絡のない断片的な映像が数分間記録されていた。
そもそも私に兄なんていない。
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みんなが集まる整備された観光の滝より誰も見向きもしない道端のこれの方が心癒される
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