上野千鶴子(@ueno_wan)さんの人気ツイート(古い順)

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運動のなかにある性差別批判、マイノリティ差別批判を「運動の足を引っ張る敵対行為」とバッシングする人たちがいるという。いつかどこかで見た景色。
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その昔女が集まっただけで「分派行為」「利敵行為」と批判する党派があった。女は男に協力しているあいだだけ、男に承認される。独自に行動したとたんに男に敵対するとみなされる。
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戦前の革命党派のなかにもあった性差別。痛烈な川柳がある。「共産党家に帰れば天皇制」半世紀以上たっても、日本の運動の家父長制体質は変わっていないのかとうんざり。
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運動の中の性差別は、後まわしにしてよい問題ではない。性差別とたたかえない運動が解放的で民主的な未来をつくることはない。だからこそ男女共学で闘ってきた学生運動にしたたかに裏切られた女たちが「女だけのデモ」をやった1970年10月21日が日本のウーマン・リブの記念すべき誕生日なのだ。
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シングルイッシューの運動に互いに矛盾し合うこともある多様な立場からの共闘があるのはあたりまえ。イデオロギー的一貫性を求めるほうがまちがっている。
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フェミニズムのなかでは女性兵士や軍隊内性暴力についての研究はとっくにある。勉強不足。 twitter.com/sangituyama/st…
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「フェミニズムに理解ある男」の説教にはうんざり。フェミニズムに男の承認なんかいらない。
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「お母さんがご飯を用意してくれている幸せ」発言への違和感を表明した女性が叩かれたとか。発言した本人にとってはかけがえのない平和の実感だろう。だが「(毎日)ご飯をつくって待ってくれているお母さん」の立場ならどうだろうか。そういう想像力も必要では。
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「お母さんがご飯を用意してくれている幸せ」が大好きな男たち。男も飯をつくれよ。
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運動のなかにある性差別やマイノリティ差別はけっして「些事」ではない。学生運動や労働運動の性差別への批判からリブはうまれた。いま・ここで差別的な運動が、差別的でない将来をもたらす保証など、ない。
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公的な男の「大義」と私的な女の「些事」とを区別するセクシズム。男が決めた「大義」の前に、このわたしが生き延びることを犠牲にしろとせまるのは、戦争に行きたくないのは利己的だというのと同じ。
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運動が無謬になるのは怖いこと。風通しのよい批判を保っておくことは、運動体自身にとって大切だ。将来の大義のためにこそ、いま・ここでの日常の解放の積み重ねが必要だということを、リブは知っていた。
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SEALDsで女子学生がスピーチをし、コールをする。運動の中の女性への搾取を批判して声をあげたリブが、ここまで社会を変えた。だからこそ、いま・ここの運動への批判も「些事」として無視してはならない。
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SEALDsの女子学生が、ふぇみんのインタビューで「同じことを言っても女へのバッシングがすさまじい」と言っていた。「家父長制なんて死んだと思ってたのに」と。彼女の指摘は「些事」ではない。
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「闘うおにぎり」という性別役割分担お断りのシールが作られているそうだ。会議する男・お茶を入れる女、運動のなかにある性差別はあいかわらず再生産されているのか。
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SEALDsの女子学生に「こんなかわいい女の子が」の声が。男子には言われない表現が女子には向けられる。容貌に言及することで「女」カテゴリー化が遂行される。かわいけりゃデモに来ないのか、かわいさとアクションとは対立するのか。リブを「ブスのヒステリー」と呼んだ往年の揶揄を思い出す。
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「ブスのヒステリー」と呼ばれて「いえいえ、リブにはかわいい子もいました」「どちらかといえばきれいな女性の集まりでした」と抗弁するのもむなしい。相手の土俵に乗っかることになるからだ。
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ルックスで人を差別する容貌差別をルッキズムというのだとか。初めて知った。ほめてもほめられなくても女は傷つく。なぜですって?ルッキズムの中では男目線の序列のなかにどんな女もまたたくうちに組み入れられる。序列の審判者はつねに男だ。ルッキズムとはそういう性差別的な遂行的言語行為だからだ
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SEALDsの若い女性たちのスピーチに「未来の子ども」がしばしば登場するという。「未来への連帯」という抽象度の高いことばより、はるかに実感的だ。「自分の目の黒いうち」しか考えない態度を男の「一代主義」と呼んだのは森崎和江さんだ。
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ネット上で叩かれている「エキセントリックなポストモダン新左翼ラディカル・フェミニスト」って誰のこと?仮想敵をつくってわら人形叩きをするのはいいかげんにしてほしい。ラディカル・フェミニズムは新左翼批判から生まれたし、その時代にはまだポストモダンなんてなかったんだけど。
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2000年代前半のフェミニズムへのバックラッシュの首謀者が安倍信三だった。自民党過激な性教育ジェンダーフリー教育検討プロジェクトチームの座長が安倍、事務局長が山谷えり子。彼らのいう「女性活躍社会」が信用できるわけがない。
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自民党は「女性の活用」には熱心だが女性の権利の擁護には消極的。夫婦別姓、再婚禁止期間の性差別、刑法堕胎罪の廃止、性的マイノリティの権利などにはすべて反対。
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安倍政権の「女性活躍社会」とはネオリベへの女性の適応戦略。女女格差を拡大するばかりだ。「女性活躍」法の一方で生涯派遣を固定する「派遣法改悪」を。女性労働者のうち非正規は6割近く。6割の女性がワリを食う一方で「男性化」した3割の女性をとりたてようというのか。
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マジョリティはつねにマイノリティがマイノリティだけで独自の動きをしたり集団をつくったりすることがキライらしい。
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運動のなかにある性差別やマイノリティ差別は無視してよい「小事」ではない。いま・ここで解放的・民主的でない運動が、解放的・民主的な未来をつくりだすことなどありえないからだ。