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ブチャの画像で、後ろ手に縛られた文民の死体が写っています。敵対行為に参加していない文民の故意の殺害は戦争犯罪(ICC規程8条2項(a)(i))。実行者は一見違法でない命令に従っており従う義務があれば免責(33条)ですが、状況からしてこの抗弁は利用不可と思われます。 twitter.com/sevslv/status/…
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地雷の使用自体は今の国際刑事法では犯罪ではありませんが、使用の結果として文民の殺害(ICC8(2)(a)(i))、重い苦痛(ii)、不必要な財産の破壊(iv)が起きた場合、これらの実行行為とみなされるでしょう。 twitter.com/nikkei/status/…
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ウクライナ情勢について調べている方へ。昨晩以降の情報には高度にショッキングな情報・イメージが多数登場します。気が付かないうちに精神が疲弊しますので、早い段階で何らかのストレス解消を行ってください。対処しておかないと思わぬ場所で(身近な人への)暴力的行動につながる恐れがあります。
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私の場合は、子どもに見えない場所で、一度思い切り涙を流します。
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ロシアが大量虐殺と集団墓地作成を計画していたとの情報。今回、カティンの森虐殺事件のようなことが起きたかもしれません… twitter.com/sumlenny/statu…
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多くの方に読まれたことを踏まえて2点強調です。①情報拡散・収集の制限を勧めているわけではなく、ストレス解消をしてください、という投稿です。②耐性があると信じている方でも影響は無意識にあり得ることを意識し、適切な予防措置をとる必要性を認識しようという投稿です。
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②について。コロナの報道の影響と異なるのは、本件は人間の「悪意」の結果であるということです。人は、人の悪意に直面すると、大きな精神的影響を受けます(善意に触れることは反対の影響があります)。災害に遭うことと犯罪に遭うことの精神的影響の違いがここにあらわれます。
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そしてこれは研究途中ですが、中核犯罪(戦争犯罪、人道に対する犯罪など)が与える社会的インパクトは、その他の犯罪と異なるようです。そのために、報道量も、国際制度構築の進展も、中核犯罪は特別な扱いを受けています。その要素は何か。諸説ありますが、どのようにして検証しようか検討中です。
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ウクライナ検察官の迅速な動きにより証拠保全が行われています。大量虐殺後の集団墓地がこんなに早く掘り起こされ検視される(長くとも数週間以内)のは史上類があるのでしょうか…要調査 twitter.com/fujiwara_g1/st…
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キーウ近郊での虐殺はジェノサイドか。目的が恐怖支配であれば戦争犯罪+人道に対する犯罪(政策要件充足)、ウクライナ人(特定国籍)集団の実質的部分を破壊する意図があればジェノサイド(集団破壊意図要件充足)です。
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「実質的」部分とは、特定集団全体に重大な影響のある程度の「部分」の破壊(Krstic事件2004(ICTY))。本件で問題となるのは、ウクライナ人というアイデンティティを消滅させるという目的の一部として、ウクライナ国民という集団の一部を破壊する意図があったかどうか。プーチンの戦争目的から類推可能?
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ウクライナのクレバ外相「そうしたルールが破られる個別の事案はあるかもしれない。」これが誠実な姿勢かと。戦争犯罪が全く起きない戦争などありません。ないというのは調査していないか隠しているかです。 cnn.co.jp/world/35186040…
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ウクライナ危機においてジェノサイドが行われたかについて、BBCの解説です。サンズ先生は私が翻訳の監修を担当した『ニュルンベルク合流』の著者で、著名な国際法学者ですが、コメントが割と一般的で、わかりやすく解説されようとしたのかな、という感想です。 bbc.com/japanese/featu…
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「文民たる住民」に対する違法な拘禁や政治的理由による迫害行為は「人道に対する犯罪」を構成し得ます(ICC7(1)(e),(h))。戦争との関連は不要。この罪は、ネーミングのせいかあまり注目されていないように思います。 afpbb.com/articles/-/339…
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またナチスも行っていた(「夜と霧」令)「強制失踪」(ICC7(1)(i))は、反体制的な人を秘密裏に拉致し殺害し足跡を抹消する手法。目的はその人を消すだけでなく、恐怖を蔓延させ反体制的言動を抑制すること。「上からのテロ(terrorism from above)」の典型です。
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ウクライナで人権活動をしてる方々が「戦争手段としての強かん」について情報提供してくださっています。
2014年のときにも事例は多くあったようですがさまざまな理由であまり公開されていなかったということです。 twitter.com/i/spaces/1eaJb…
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今回の性的暴力の使用は恐怖による支配をよりスムーズにするための組織的で大規模なものだと分析されています。プーチン大統領の発言がグリーンライトとなったとも。
(ジェノサイドの一環という位置付けについては言及今のところなしです)
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中絶はポーランドでは一般的に禁止されているのでした。。強かん被害者は可能ということですが、そのためには強かん被害による妊娠だと証明しなければならず精神的障壁が大きいです。避難された強かん被害者の方へのケアと受入国国内法の対立がある場合、支援者側の判断はとても難しいでしょうね。。
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えーすごい。戦時下性的暴力の捜査に当たってるウクライナ検察のチームは全員女性なのだそう。これは過去のこれまでの事例と決定的に違うところかもしれません。
(過去ルワンダの事例で国連の捜査官が男性ばかりで聞き取りができなかったという問題がありました。。)
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今回のトークに対して1番多かった質問は、「性的暴力の生還者のために自分達は何ができるか」。この質問が出る当事者意識に感激してますしそれができる世の中になっていることを改めて感じました。
情報を拡散し、制裁でロシアを追い詰め止めるために自国政府に働きかけること、できることは沢山。
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どうも各種メディアはウクライナ紛争のニュースがマンネリ化してきたと思ったのか被害者証言の中の残虐な個別のストーリーの報道に力を入れ始めたようです。お気をつけください。
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ロシアは連れ去ったウクライナ捕虜を5月9日のパレードで行進させ、市民に彼らにゴミを投げつけさせることを計画してると…?
「捕虜は、常に保護しなければならず、特に、暴行又は脅迫並びに侮辱及び公衆の好奇心から保護しなければならない」(3GC13(2)) twitter.com/lesiavasylenko…
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プーチン演説要旨(修正版)
①戦争宣言・動員→言及なし
②核兵器使用→言及なし(西欧諸国が「核兵器の脅威」を与えてきたとの言及)
③ウクライナへの言及はNATOの支援と「ネオナチ」とだけ<ドンバス」への複数の言及
④WWIIでの西欧との連携とファシズムとの闘いの重要性の強調
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重要と思われる点:
・「ウクライナ」の「非ウクライナ化」への言及なし
・「ドンバス」への軍事的目的の焦点化
・戦争の重要性と長期化の示唆(短期決戦の示唆なし)
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「敗者」や「弱小国」にしか実現してこなかった国際刑事司法が今回、強者であるロシアに対して実現しそうに思える理由(オレントリッヒャー先生)。
①ロシアの明らかな侵略行為
②無辜の文民(特に子どもたち)の犠牲
③被害国ウクライナにおける捜査
④速やかな国際報道
nbcnews.com/think/opinion/…