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前も書いたけど、大学生へのアドバイスは「夜は寝て、昼は起きていた方がいい」しかない。
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今日、ホームセンターで工作に使う道具を見ているときに、近くから「まあ、大は小を兼ねるって言うしな……」と話しているのが聞こえて、ホームセンターで聞こえてくる会話としては最も不安になる種類のものだなと思った。
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以前読んだミステリー小説で、電車を降りるときに、乗り越しの不足分だけを精算して、帰りの電車賃をSuicaにチャージしなかったことで、帰るつもりがない(すなわち、自殺しようとしている)ことが探偵役に看破されるというシーンがあったのだけど、ぼくは普通にこういうところがあるなと思った。
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「自分はひどい目に遭っているのだから、このくらいのことは許されるはず」というような無意識の正当化のもとに、モラルが低下するという場面は結構あるように思う。
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ドライブ・マイ・カー、すごく良かった。男の夢想として、女性がある種の不思議な力を持った妖精のように、理解を超えたミステリアスで非常識な存在として描かれるのはよくあることで、そこに「謎は何もなく、ただそういう人だったというのはダメなのか」という言葉がストレートに刺さるなと思った。
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料理中、「あぶねー、包丁を研いでいないおかげで助かったぜ」と思うときが結構ある。
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子どもがまだ2歳児クラスのとき、会うと必ずハグをするほど大好きな男の子がクラスにいて、一度登園ついでに教室を覗いたら、他の子がオモチャを取り合って騒がしく遊ぶ中、その子は教室の床に仰向けに寝転がり、自分の両腕を枕にして天井を見ていて、これは確かに大好きになっても仕方ないと思った。
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「ナ行は思ったよりも前の方にある」「ハ行は思ったよりも後ろの方だがマ行よりは前」「ヤ行は少ないからラストかと思いきや、実はまだラ行がある」などの、おそらく初めて五十音を覚えたときの"コツ"のようなものの残滓がいまだに脳内に残っているのを感じることがある。
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スーパーで一リットルサイズの醤油を買うときが、最も長いスパンで自分の人生を捉えている瞬間かもしれない。
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サイゼリヤで料理を待ちながら間違い探しをしていたら、子どもが「ここが似てると思う」と言って間違いの箇所を指差していて、もちろん誤った日本語の使い方ではあるけど、確かに「似ている」ということは「同じに見えるけど少し違っている」ということだなと感心した。
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ミッキーマウスマーチ以外で「元気者(げんきもの)」って聞いたことがない。
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出かけるときに「気をつけてね」と声をかけられると、実際に事故に遭う確率が減るという話を聞いたことがあり、それを踏まえて金曜の夕方の会議は「よい週末をお過ごしください」と言って終わるようにしている。
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ネコを操作して街を探索するゲームをSteamで買い、中身をよく知らないまませっかくだからと子どもの前でプレイしてみたところ、思ったよりも様々な死の危険がネコに降りかかり、ネコを心配して泣いてしまった子どものために極めて高い集中力でネコを危機から救い続けた。
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あすけんをプレイして3日目ですが、「タンパク質は低脂肪牛乳や無脂肪ヨーグルトなどで稼ぐ」「食事で大雑把に栄養をカバーしたあと、余ったカロリーを使ってアーモンドフィッシュや干し芋などの間食で栄養素を補う」などの攻略知識が既に貯まってきている。
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「コンビニに行くたびにホットスナックを食べる」「低脂肪牛乳・低脂肪ヨーグルト禁止」「オールブラン禁止」「同じものを食べるの禁止」などの縛りプレイをして、ファミ通に投稿したい。
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シッターさんが用事があって途中で交代することになり、次のシッターさんに「今この子は本屋さんをやっていますが、ここに並んでいる本たちは今は売っていません。55年後になったら売るそうです。この折り紙は船と飛行機で、お店から移動するのに使います」と丁寧に子どもの設定を引き継ぎしていた。
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ラーメン屋さんで「すみません、大きいのしかないんですけど」と一万円札を出したら、「今日一万円を出してくるお客さん多いんですよね、お給料日とかでもないと思うんですけど」とため息をつかれて、今日一万円札を出したみんなを代表してぼくが謝ることになった。
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「見知らぬ全員を代表してなぜか謝ることになる」というあるある面白話であって、ラーメン屋さんに怒ったり「5日が給料日の人もいる」とか揚げ足を取るような話ではないです。
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ドラクエ6で、ある男が雪女との秘密を守らなかった罰で他の全住人が何十年も氷漬けにされている町があり、雪女を倒すことで呪いを解くのかと思ったら、雪女は戦うこともなく少し話しただけであっさり呪いを解くので、かえって老人になった男の哀れさとのギャップが激しく、恐ろしく思った記憶がある。
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近所の図書館が「貸出ゼロ特集」としてこれまでに貸出が一度もない本から選書したコーナーを設けていて、誰も読んでいない本を読むなんて最高だなと思って何冊か借りてみた。
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ラインナップを見ると、一口に「貸出が一度もない」と言っても、「特定の興味・職種でないとまず借りない」「大型本で借りにくい」「子ども向けだがテーマ自体が難しい」など様々な方向性での”貸出ゼロ”があるということがわかって面白かった。
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電車に乗ったら、早速「てか、俺たちの代って本当に変なやつ揃ったよね?」と話している若者たちに会えて良かった。
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子どもが月を見るときに「○○ちゃんの月」と言うのはなぜなのかと妻が不思議がっていたので、幼児の知識の範囲で考えれば、世界の全員が同じひとつの月を見ているという方が有り得なくて、それぞれの場所にそれぞれの月があると考える方がむしろ論理的なのではないかと説明した。
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子どもに算数アプリをやらせて「すごいな」と思ったのは、永遠に子どもに付き合って問題を出題したり解答を教えてくれたりするところで、たとえば人間が誰かの相談に乗ったり質問に回答したりすることはもちろんできるけど、どんなときも永遠に付き合うというのはAIでないと出来ないことだなと思う。
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ぼくは他人の視線を内面化しやすいタイプなのか、例えば相手から「こいつはダメなやつだな」と思われていると感じると、一種の自己暗示状態になって、本当に所作から話し方まで全て自分の考える「ダメなやつ」のそれになることがある。もちろんその逆もあるけど。