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そう、直接には言っていなくても間接的に悪意を仄めかせるのが表象(言語)の力なんですよ。たとえば間の抜けたフレーズを二回繰り返してみるとかね。それは僕の想像力が豊かなのではなく、言語が潜在的に有している豊かさにほかなりません。 twitter.com/bakabakaweb/st…
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ご冗談を、漫画家さんがわからないわけがないでしょう。本気でわからないのだとしたら表現に対する見識の点でも、リプライにいくらでも答えが書いてあるのにそれを視界に入れるだけのリサーチ能力がない点でも、適性を疑ってしまいます。ごめんなさい。 twitter.com/_kprc_/status/…
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この手のリプもたくさんくるけれど「普段からエロいことばかり考えている」のは何か悪いことなんですか? 僕は別に悪いことだとは思いませんが、あなたは悪いと思っているから悪口のつもりで言ってくるんですよね? twitter.com/bakabakaweb/st…
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タイポグラフィといえば、ソール・バスが手がけた『サイコ』(アルフレッド・ヒッチコック監督、1960年)のオープニング・クレジットが見事。「人が切り裂かれるシャワー室の場面」をオープニングのデザインで予告的に、しかもめちゃくちゃお洒落に表現している。
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「イラストだけの場合」「文章だけの場合」「イラストと文章が同時に提示された場合」では、当然ながら与える印象も発するメッセージも別物になる。一連のあれこれを見ていて、それを受け取る消費者側の解像度(リテラシー)はもっと高くなるといいなと思った。
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一番伝えたいメッセージ(「商品/サービスを買ってくれ」)を隠しつつ、その目的を遂行するのが広告の本質なので「そんなことは言っていない、書いて/描いていない」式の批判はそれ単独ではあまり有効ではないと思う。さまざまな記号の組み合わせによって、間接的にメッセージを伝えることができる。
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「わ」はそれ単独ではただのひらがなのひとつでしかないかもしれないが、二本線の記号とともに提示されると別の意味を帯びるようになる。わざわざ丸みを強調した字体が採用されている意味も、それが何を表現しているかも多くの人にとって明らかだろう。
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社会のなかに当たり前に存在している多くの制度や規範は、人々がそれと気づかないくらい自然に男性目線で設計されている。それは娯楽的な表現にも当然入り込む。フェミニズム批評は、無自覚のうちに反復強化されているそうした差別構造に光を当てようとし、じっさいに当ててきた。その意義は大きい。
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「男性のまなざし」は、それまで特に問題がないと考えられてきたハリウッドの娯楽映画(ヒッチコックとか)を痛烈に批判する際に用いられた概念で(じっさい、ハリウッドは少しずつ変わっていった)、広告表現がその対象になるのはむしろ当然。というか広告は現実に批評の対象であり続けてきている。
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例の新聞広告に対する「男性のまなざしを織り込んだ性的客体化である」「ステレオタイプを強化する」というような批判は正当だし、僕もまったくその通りだと思う。でも、あのレベルの表現は「グレーゾーン」の範囲で、批判が出るのは当然としても「存在を認めるべきではない」とまでは言いがたい。
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20秒でわかる「イマジナリーライン」入門。
『パプリカ』(今敏監督、2006年)より。 twitter.com/yuassamakoto/s…
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『ドライブ・マイ・カー』に対する違和感の表明を目にするようになったけれど、そもそも作品が話題になっているからこそ、そうした声が届く(共感を集める)ようになっている点と、それによって、世の中にさまざまな立場や考え方があることを可視化してくれている点で健全で望ましい状況だと思う。
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濱口竜介監督の『不気味なものの肌に触れる』(2013年)が12月31日までに期間限定で無料配信中。
urlz.fr/gU0E
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「忠臣蔵」と言えば最近その存在を知って読んだ「オール・ユー・ニード・イズ・吉良」がめちゃくちゃおもしろかった。殺されるたびに吉良上野介が赤穂浪士襲撃の日の朝に戻ってループし続ける。自身の死を回避するたびにあの手この手を試みるも……。
ncode.syosetu.com/n8102dq/
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名刺で思い出すのは『アメリカン・サイコ』(メアリー・ハロン監督、2000年)の「名刺マウンティング」のシーン。ウォール街で働く超エリートたちがフォントや紙質でセンスのよさを競い合う。彼らの人生の空虚さを端的にあらわすシーンとしてしばしば取り上げられる有名なシーン。
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「技巧派」としての溝口演出のあらわれは『お遊さま』の冒頭部分にも見ることができる。登場時にチラッと姿を見せたあと、物語上の要請にしたがって乙羽信子(先頭から二番目)を執拗に画面から排除していく。ゆったりとしたカメラワークのなかで緻密に画面を設計している。twitter.com/hitoh21/status…
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『雨月物語』の有名なワンショットは、撮影もさることながら実は録音技師の「超絶技巧」に支えられて成立している。マイクを4、5本使ってシンクロ(同時録音)で撮ったそうだけれど、ミキサー側に入力端子が2つしかないため、マイクのコードを早業で抜き差ししながら必要な音だけを拾い続けている。
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おそらく溝口健二作品のなかでもっともよく知られている『雨月物語』(1953年)の、もっとも有名なワンショット。同一ショット内で文字通り(映像通り)世界が一変する。撮影は『新・平家物語』と同じく名カメラマンの宮川一夫。
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仰天したトリュフォーとゴダールが映写室に駆け込んでフィルムを確認したという『新・平家物語』(溝口健二、1955年)冒頭の超絶技巧の長回し。
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国立映画アーカイブが運営している「日本アニメーション映画クラシックス」というサイトで、日本の初期アニメーション映画が大量に無料公開されています。animation.filmarchives.jp/index.html