101
現場は十分な供給量を信じ、必死で対応した。国民は期待を高め、必死でワクチン接種の予約をとろうとした。予約をうまくとることができない人たちの不満や怒りは、主に自治体の窓口にぶつけられた。
102
5月24日、モデルナのワクチンを使った「自衛隊大規模ワクチン接種センター」がスタートした。この頃から政府のワクチン供給量に懐疑の目が向けられるようになった。
103
6月に入って、モデルナから本当に4000万回の供給があるのかを記者から問われると、河野大臣は「違います」とだけ答え、具体的な数を問われると、「モデルナとの関係で対外的に公表しないことになっております」と答えた。
104
7月に入り、ようやく河野大臣は「実は6割減の数しかなかった」と明らかにし、ワクチン接種の体制が整ったのだからいいでしょという態度をとった。
これによって何が棄損されているのか。それは政府に対する国民の信頼である。
105
「「9月末までに5000万回分」という計画全体には影響しない」という河野大臣の言葉を、誰が信用するのか。今後、ワクチン供給についての政府の言葉を、どう信用しろというのか。
106
自治体も、かかりつけ医も、職域接種にかかわる人たちも、政府の言葉を信じる事が出来ず、懐疑心を持ちながら事をすすめなければならない。予約を取ったにも関わらず、約束の量のワクチンが届かなければ、接種予定者から怒りをぶつけられ、謝罪しなければならないのは現場の人たちだ。
107
「効率の悪いものは予算カット」を続けてきた大阪の維新政治が、同じ理屈で国から責められている。「ワクチン接種率、大阪が最下位」を理由にワクチン供給量を抑えられると、第5波の中、大阪の人たちは苦しむことになる。しかも、医療体制も脆弱なままだ。tokyo-np.co.jp/article/115366
108
早期接種を煽るだけ煽って、予定通りの供給量を準備できなかった国が、接種率の低い自治体をつるし上げ、責任を転嫁する。維新がやってきた政治手法を使って、維新が責められている。結果、痛みを引き受けることになるのは、大阪の庶民だ。
109
110
2013年、大阪市は全国学力テストの学校別成績(平均正答率)の公表を進め、競争に基づく学校の序列化を進めようとした。この数値の公開に対して、教員から「現場の事情・現状が考慮されていない」という声が上がったが、維新の人たちは「教員の能力不足」と言って、取り合わなかった。
111
今回、国が「ワクチン接種率、大阪が最下位」を公表すると、維新の人たちは「現場の事情・現状が考慮されていない」と怒っている。これまで自分たちのやってきたこと、痛めつけてきた人たちのことを、よく考えてほしい。維新が同じ手法でターゲットとされた時、どのような反応を示すのか、注視している
112
プロ野球などに対して「人流の大きさ、比べものにならない」ことを理由に無観客を主張すると、それを足蹴にしてきたのは主催者側だっただろう。自分が何を言っているのか、わかっているのだろうか。
news.yahoo.co.jp/articles/ed178…
113
これまでと状況が大きく異なるのは、多くの海外メディアが日本に入ってきており、日本政府のコロナ対策を注視している点だ。海外メディアは日本政府に忖度しない。この無茶苦茶な状況と日本政府の対応能力の欠如を、次々報道するだろう。早く中止にする方が傷は浅い。
114
国民が政府を信頼せず、言うことをきかなくなった結果、緊急事態宣言が空洞化している。西村大臣の「酒提供停止・金融機関から働き掛け」発言は、そんな国民に対して法外な脅しをかけて、統御しようとする行為だ。かなり危ない状況に突入していると見た方がいい。
115
緊急事態宣言が繰り返されることで、宣言を出す基準が崩壊してしまっている。緊急事態宣言のハードルがなし崩し的に下がっている。これは本当に危ない。権力者が恣意的に「例外状態」を作り出し、統制を加えることが容易になっていく。コロナよりも、こちらの方が怖い。
116
河野大臣がブログで私への反論を掲載されたので、もう一度確認しておきたい。河野大臣は、モデルナのワクチンが予定の約3分の1しか入ってこないことを、4月下旬に知っていた。「予定よりも少し減った」程度ではなく、3分の1しか入ってこないのだ。
117
にもかかわらず、6月末までに4000万回分入荷という数字を前提としたまま、モデルナの職域接種のエンジンをふかした。そして、現場がたいへんな労力を積み重ねて準備を整えたところで、「実は予定の3分の1しか入ってきておらず、そのことはゴールデンウィーク前からわかっていた」とはしごを外した。
118
職域接種についての進め方は、明らかな「失政」である。これによって、国民や現場関係者は、政府のワクチン供給量についての発表に、信用を置く事が出来なくなった。
119
これでどうやって「9月までに5000回入って来る」という言葉に信頼を置けるのか。
信頼して準備を進め、予約をとっても、またはしごを外されたら、謝罪しなければならないのは現場だ。
120
河野大臣はブログで、モデルナのワクチンが3分の1しか入ってこないと分かったゴールデンウィーク前について、「当時、モデルナのワクチンは、まだ、日本での承認時期のめどもたっていませんでした」とし、そのことを重要な根拠に論を展開されていますが、それは端的に嘘です。news.yahoo.co.jp/articles/1e4bc…
121
令和2年10月29日の厚生労働省のプレスリリースをご覧ください。mhlw.go.jp/content/109060… twitter.com/Alc_Rimbaud/st…
122
小山田圭吾さんのいじめ加害の件、知りませんでした。率直にショックです。このまま彼の音楽が開会式で使用されると、多くの方にフラッシュバックが起きるのではないかと懸念します。/五輪音楽担当の小山田圭吾さん謝罪 雑誌掲載の過去のいじめ加害で:時事ドットコム jiji.com/jc/article?k=2…
123
私の通っていた小学校は、分団登校と言って、近所の上級生と下級生が一つの班を作り、班長がメンバーを率いて登校していた。小学校が放送局(大阪の朝日放送)の近くにあったため、登校風景がよく「おはよう朝日です」という番組の生放送に映ったりした。私は、確か5年生から班長になった。
124
不謹慎さの表象によってアイデンティティを獲得するあり方は、90年代の歴史修正主義の興隆とつながっていたと考えている。mainichi.jp/articles/20210…
125
小林よしのりさんの『戦争論』は「サヨクな空気に逆らうわし」=「本当に個のある者」というスタンスだった。日本はサヨクのマスコミ・学者に洗脳されているので、戦後の空気に対するレジスタンスが必要という位置づけだ。このあり方と90年代サブカルの接続点を考えなければならない。