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ロシアはPRの方に余念がない。プーチンは2027年までに新造船の割合を7割にすると宣言した。旧ソ連の船が時代遅れになるから新造船を作ろう。しかし、ソ連の主な造船所はウクライナにある。そこで、この目標を達成するためロシアは造船所のインフラを拡張する
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ソ連海軍の遺産はロシア軍の呪いだ。ソ連は空母打撃群と海洋艦隊を保有する余裕があった。ロシアにはない。ソ連の野望を捨てるには、己の傲慢さを抑える必要がある(不可能だ)。だからそれを維持しようとする。ゆえに:ロシアは陸戦できない。するつもりもない。
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今回の戦争にどう反映?まずロシアの侵攻軍は小規模だ。もちろん大砲は山ほどある。しかし勝つには不十分。親ロシア派のアナリストは、この侵攻をバルバロッサと対比する。しかし1941年のドイツ国防軍とは異なり、ロシアの侵略者はたった1つの超巨大部隊しかない。
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電撃戦はどのように組織されるのか?部隊別だ。 第1部隊は全速力で前進だ。もちろん、これによって多くの防衛部隊が後方に残存する。しかし、その後、第二次隊、第三次隊と続く。彼らは防衛部隊にとどめを刺し、領土を占領し、供給ラインを確保する。
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もしロシアがバルバロッサ式の電撃戦を正しく仕掛けたら、今頃は第1、第2、第3の部隊の戦いが始まっていたはず。しかし第2段は来なかった。存在しなかったのだ。なぜか?第一に、ロシアは本気で陸上戦をしないので、そのための資源とインフラをそれほど持っていない。
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第二に、いくつかの部隊を出動させるには、長く根気のいる準備が必要だ。動員し、国境まで移動し、分屯し、維持し、補給する必要がある。簡単なことではない。電撃戦は、事前に十分な準備を行うべき大変な仕事だ。そして、それはなされていなかった。
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ロシアが正しい電撃戦を準備しなかった第三の理由。電撃戦は「戦争」のための戦略である。電撃戦とは、立ち向かってくる敵を打ち破り、制圧する方法だ。そもそもロシアは「戦争」を計画していなかった。だから電撃戦の計画もなかった。計画したのは「特殊作戦」だ。
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単なる現代的言葉遊びだ。第二次世界大戦後 、伝統的な支配権の解釈は死んだ。もはや支配者の法的権利をもって攻撃的戦争を仕掛けることはできない。だから近代国家は自らが戦争をしていることを決して認めない。あくまで「和平工作」「テロ対策」等を行っているのだ。
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1940年代後半に世界中の陸軍省が「防衛省」に改称された経緯を考えてみよう。誰もが防衛し、誰も攻撃しない。では、なぜ戦闘が起こるのか。犯罪者がいるからだ - "山賊"、"テロリスト"、"ジハード"。あるいは現在のウクライナにいる "ナチス"とか。
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現代社会は「敵と犯罪者の区別」を廃止した。ローマ法では要のアイデアだ。権力者は戦争を行うために、敵を犯罪者扱いし、非人間的にする必要がある。だから「テロリスト」という建前が生まれた。ある意味、プーチンは流行にのっているのだ。
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しかし、より深いレベルでは、プーチンは全く正しい。彼のウクライナでの「特別作戦」宣言は実に誠実だ。彼は戦争するつもりではなかった。彼は戦争のやり方を知らない。彼はずっと、特殊作戦を組織し、立ち上げてきたのだ。
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まず、KGBの将校として。その後、サンクトペテルブルク市の外務審議官(=ソ連の倉庫のものを西側へ横流しする)。1990年代には、犯罪組織と密接に仕事をし、それを成功させた。犯罪組織統括者ハッサン爺さんと一緒の写真がこれだ。
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プーチンの仲間であるハッサン爺さんが側近たちと祝杯をあげている。この写真からプーチンのビジネスパートナーやアソシエイトをある程度知ることができる。
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プーチンは殺人慣れした暴力的な起業家と仕事をしていた。彼は常に優位な側に立っていた。連邦政府や地方政府の方が、替えの効く犯罪者のボスたちよりも圧倒的に強かったからだ。ボスたちは誰もが、自分の座をつけ狙う何十人もの子分を抱えていた。
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プーチンは特殊作戦を行っていた。犯罪者たちよりもずっと強い立場にあったときに。彼はそれに慣れた。その後エリツィンが彼を後継者に選んだ。プーチンはこの立場を利用し、権力を強化するために多くの特殊作戦を開始した。上層部の全面的な支持のもとで。
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そう、プーチンは大統領になる前からワルを演じていたのだ。悪役を演じるのは簡単だった。 当時の大統領とクレムリンの全組織が彼をバックアップしていたのだ。巨大な権力。リスクも説明責任もない。
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その後、彼は自分の人気とタフなイメージを高めるため、その都度紛争を起こした。チェチェン、グルジア、シリア。しかし、いずれも戦争ではなかった。すべての紛争は、特殊作戦として行われた。
1)政治的な目的のため
2)ロシアに勝てる見込みのない小勢力に対して
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プーチンは小国としか戦わなかった。チェチェンは100万人、ジョージアは400万人、シリアはもっといた。しかし、戦ったのは適切な訓練も武装もされていない反乱軍だ。また、「テロ対策」の建前によって、ロシア人が都市全体を平地にしても、何のお咎めもなく許された。
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自分が最上位にあることを確認する必要があればいつでも、プーチンは特殊作戦でどこかの小国を荒廃させる。適切な準備など必要ない。ロシアやプーチンの存亡にかかわるような危険はないからだ。クソみたいなもんだ。リスクがない=悩む必要もない。
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プーチンは、この小細工をまた繰り返すことにした。ゆえに、侵攻軍はそれほど多くない。前進するのは1つの部隊だけだ。しかし、ウクライナはもっと大きい。人口は4400万人だ。プーチンは何を考えていたのか?どうやらウクライナ軍の抵抗はゼロだと思っていたようだ。
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プーチンがそう考えるには十分な理由があった。2014年のデバルツェボとイロヴァイスクでのこと。実際、ロシアの正規兵はウクライナ軍を簡単に壊滅させた。彼はウクライナ軍が弱いことを見抜いた。ロシア正規軍を送るだけで簡単にルートを確保することができるのだ。
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戦略的にはプーチンは大失敗した。彼はウクライナを破り、痛みと屈辱を与えた。IQが20ほどあれば、戦争は終わっておらず、ロシアが再び攻撃してくることは自明だ。しかし当時、プーチンはウクライナにとどめを刺さなかった。いつでもチャンスがあると考えたのだ。
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この後の展開は予想通りだ。痛みはあるが致命的ではない敗北を敵に与えることは危険だ。ウクライナはちょっと弱くなった。しかし、その内部のパワーバランスは変化した。法廷政治を最大化する利権集団が敗れ、効率性を最大化する新興勢力にチャンスが与えられた。
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制度進化の方程式=脅す+とどめを刺さない
ナポレオンはプロイセン軍をイエナ・アウエルシュタットで打ちのめしたがとどめを刺さなかった→プロイセンは進化した。
ペリー提督は1853年に日本人を脅したが、米国は南北戦争に突入し、日本人を放置した→日本は進化した。
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実存的な脅威ほど、強い動機付けを与えるものはない。まず、ウクライナ人が真実を認めた。「率直に言おう。今日、われわれには軍隊がない。今、我々が集めることができる有能な兵士は、たかだか5000人だ」- 2014年、国防大臣の報告
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