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イワチャンとおまえに言ったけどさ」
「あ、うん。」
突然なんだ。
びっくりしつつ相槌を打つと「‥まだおれ、恋とかしたことないからわかんないんだけど」とオイカワは続ける。
「‥わかんないんだけど、おまえがおれじゃなくてイワチャンといるのすごい見たくない。」
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「おれは、」
クロオは何か言おうとして、だけどグッと息を呑む。
それから
「‥おまえがそうしたいならそれでいいよ。」
と呟いた。
ほら、ね。またこうやって自分の思いを我慢してわたしばっかり優先させる。
お互い気持ちがあるのはわかってるのに、別れを選択する術しかなかった。
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ぎゅ、と手に力が籠った。
それから、少し身を乗り出すと繋いでいない方の手でわたしの髪を耳にかける。
そして顔を寄せると耳元で子どもが初めての秘密を教える時のように囁いた。
「このままイワチャンのところに行かせたくないって思うのは、おまえのことが好きだからじゃないの?」
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クニミ くんって、ヤキモチとか愛情表現とか全然無いし「他の人と付き合っちゃうよ!?」って言っても「おれのこと好きなのに?」とかノールックで返してきそうでずるい
だけどある日の飲み会で酔って「今から帰る〜!後輩くんに送って貰う〜!」って言うと颯爽と迎えに来るんだよね。
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#819プラス
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クロオ の彼女、高校時代何回頼んでも彼ジャーしなかったのに社会人になって、合鍵で入ったクロオの家でパジャマ忘れたから目に入った高校のジャージ普通に拝借してそう。
クロオさん、家に帰ったら合鍵使ってくれたのにもびっくりだし、昔何度も夢に見て何度もオカズ()にした
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#819プラス
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「僕、恋人のこと甘やかしたい主義なんですよ。」
クロオさんはそう言うとわたしの隣に腰掛けて、そのまま寄りかかってくる。
「会社では周りの目もあるからおまえだけ特別扱いするわけにもいかないしさ、だから誰に見られない家ではとことん甘やかしたいわけ。」
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「‥‥置いてけばいいじゃん。また来るでしょ。」
ケンマから出てきた言葉が意外すぎて驚く。
だけど「いやいや。」と言いながらわたしは笑った。
「あのね、もう多分そうそう来ないから。だから連れて帰るの。」
「‥‥。」
なんかケンマは不満気だったけど鞄にマグカップをしまった。
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2週間ぶりのケンマの助手席は、やっぱり乗り心地が良い。
「‥‥ねえ、聞いてる?」
あ、これやばい。
昨日寝てないから押し寄せてきた睡魔。
なんかケンマが話していたのを適当に頷く。だめだ、やっぱ好きな人の隣にいると安心してしまう。
抗えないのがわかってそのまま目を閉じた。
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恋人の クロオ さんの転勤が急遽決まって遠距離恋愛するかどうかで悩みたい。
クロオ は女の子が「離れるのやだ!」って言うかなって思ってたのに「ごめん、ちょっと考えさせて」って言われるからいつもの余裕がなくなって焦っちゃうし、お互い相手を思うあまり変にすれ違う話します。→
#819プラス
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「‥‥‥‥スナくんが、わたしのことどう思ってるのかちゃんと知りたかったなぁ。」
「え‥‥‥?」
わたしの言葉にびっくりするように顔を上げたスナくん。
あ、だめだ。なんか泣きそう。
「じゃ、じゃあ!気をつけて帰ってね!」
そう言って無理矢理スナくんの背中を押してドアを閉めた。
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