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#InjuryAlert【遊具からの転落による大腿骨骨折】
3歳児。船の形をした複合型遊具で、父親と一緒に遊んでいたところ、丸太とチェーンからなる吊り橋の隙間から転落し、そのまま垂直に地面まで転落し、大腿骨骨折、顎部切創、右前歯脱臼に至った。
丸太の隙間は通常時 75mm、最大時250mm であった。
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#InjuryAlert【1回分パックタイプ洗濯用液体洗剤の誤飲による中毒】
1歳児。洗面台の収納スペースに洗剤をしまっていたが、兄が取り出し床にばらまいた。そこに児が来て口のなかに入れ、かじってしまった。製品3分の1無くなっており、直後から児は苦しみ出し3 回嘔吐した。医療機関へ受診した。
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#InjuryAlert【ベッドガードとベッドとのすき間で発生した窒息】
6ヶ月児。買い物から帰宅し母が児をベッドに寝かせ、その後荷物を取りに戻った。2分後に母親が戻ったところ、ベッドガードが水平にずれマットレスとの隙間に半身が側臥位で嵌まっていた。啼泣なく、チアノーゼがあり、救急搬送された。
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#InjuryAlert【ミニカップゼリーのプラスチック容器の誤嚥による窒息】
1歳児。患児がカップゼリーを持って食べたがったため、カップを手渡し兄弟2人だけでリビングルームで食べさせていた。
患児が咳をしているのに気付きリビングに様子を見に行くと顔色不良で横になっているのを発見した。
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こんにゃく入りゼリーが窒息のリスクがあるというのは有名かと思いますが、ミニカップゼリー自体がリスクが高いです。
与える時は、目を離さないようにしましょう。
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#InjuryAlert【円柱状の砂糖菓子による窒息】
2歳児。たばこ状の円柱の砂糖菓子を与えられ、はしゃいで走り回っていた。急に苦しがったため、母が窒息を疑い、口の中に手を入れると、喉の奥の方で折れた棒状のものの端に指先が触れた。異物除去がうまくできず、児がぐったりしたため、救急搬送された。
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#InjuryAlert【パンによる窒息】
11ヶ月児。外出中、ベビーカーに座って、ちぎったパンを食べていた。その際児の状態は背面式のベビーカーであり確認できなかった。パンを与えてから5分後に母が覗き込むと、児が吐きながら、呼吸ができない様子であった。母がベルトを外し背部を叩き窒息を解除した。
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#InjuryAlert【自転車運転中の母に背負われた状態から転倒時に放出された重症頭部外傷】
5ヶ月児。交差点内の歩行者横断帯を走行した際に、乗用車が母親が運転する自転車の左側に接触し自転車は右側に転倒。児は子守帯から飛び出し頭を下にして落下した。病院へ救急搬送された。
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#InjuryAlert【カプセル型スポンジ玩具による腟内異物】
5歳児。母と入浴していた。母が先に退室し、児は湯船の中でカプセル型スポンジ玩具を湯につけて遊んでいた。
5分後、児が泣きながら母を呼び、玩具を誤って腟内に挿入したと伝えた。
母が小指で摘出を試みたが摘出できず病院を受診した。
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#InjuryAlert【フッ素入り子ども用歯磨剤の誤食による急性フッ素中毒疑い】
1歳児。兄が歯磨きをした後、歯磨剤を洗面台に置いていた。その後、児が3回嘔吐し、吐物の中に歯磨剤も少量あったため誤食が疑われ外来受診した。歯磨剤の誤食量は残量から考慮すると30 g 程度と考えられた。
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【注射の前にお子さんに伝えましょう】
注射がある事を直前まで隠して注射を受けさせるのはお勧めできません。
親御さんに不信感を抱く原因となってしまいます。
お子さんには前もって注射があることを伝えるようにしましょう。
目安:2~3歳には数時間前、4~6歳は前日、小学生以上には1週間前
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また、「言うこと聞かないとお医者さんにお注射してもらうよ!」というような脅しはしないようにしましょう。
お子さんに誤ったメッセージや恐怖を与えかねません。
予防接種ならば「悪い病気がうつらないように守ってくれるくすりをいれるよ」等の説明をしましょう。
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#InjuryAlert【強力磁石の誤飲による胃十二指腸穿孔】
1歳児。歳兄に買い与えられていた強力磁力のマグネットボール(直径5mm)の玩具で兄と遊んでいた。母が目を離している間に口に含み、誤飲した。同日2回嘔吐があり、食欲低下も認めた。翌日に病院へ受診した。
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#InjuryAlert【蛇口による乳臼歯脱臼】
1歳9ヶ月児。母と入浴中。患児が水道の蛇口から直接水を飲もうとした際、蛇口から顔が離れなくなった。母親が体を引き離したところ下顎左側第一乳臼歯が蛇口側にくっついたまま脱落した。ただちに乳臼歯を牛乳に浸して近くの歯科医院を受診した。
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#InjuryAlert【ブドウによる窒息】
2歳児。母親が同席している食卓に座り、初めてブドウ(直径3cm、皮をむいた種なし)まるごと1個を、一人で摂取していた。突然咳き込んだ後に、泡を吹いて意識消失した。そばにいた母親が誤嚥を疑って慌てて手で掻き出そうと試みたができず、救急要請をした。
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その後、同児を抱いて家の外に出た際、通行人にハイムリック法を施行され、ブドウは一塊で排出され、直後より児は啼泣を認めた。
その後、意識清明の状態で医療機関に搬送され、入院した。
入院経過は良好で、退院後も後遺症もなく発達も正常に経過している。
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#InjuryAlert【ヘリウムガス入りスプレー缶の吸引による意識障害】
12歳児。テレビ番組の収録中、鼻をつまみながらヘリウムガス入りスプレーを口にくわえて吸引した。缶を口から離した直後から右手を震わせ始め、後方へ卒倒した。受け身は取れずに後頭部を強打し、全身性の痙攣を起こした。
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速やかに救急搬送された。その後の検査と治療で、ヘリウムガス吸引をきっかけとした脳空気塞栓症と診断された。
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ヘリウムガスを吸い込むと、肺の中の酸素を含んだ空気がヘリウムガスに置き換わります。その結果、肺内が「酸欠」の状態になってしまいます。
風船を膨らませる時に使うヘリウムガスは濃度がほぼ100%なので、絶対に吸い込んではいけません。風船から直接吸い込むこともやってはいけません。
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また、本事例の場合、スプレーから勢いよく出たガスを一気に吸い込み、肺の中の圧力が瞬間的に上昇し、肺内にある肺胞と呼ばれる非常に小さな袋状の構造物のいくつかが破れてしまい、そこにある毛細血管からガスが血管内に流入して血管が詰まったのかと考えられます。
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この病気はガスの種類には関係なく、例えば酸素吸入用のスプレーでも発生する可能性があります。
スプレーからガスを吸い込む場合には、直接口を付けない、胸いっぱいに吸い込まないなどの注意が必要です。
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#InjuryAlert【加熱式タバコの誤飲】
9ヶ月児。つかまり立ちができた。児の手が届く台の上に加熱式タバコのスティックが入った箱が置いてあった。母が気づいた時にはタバコフィルターのみが児の口に残った状態であり、一本丸ごと誤飲したと考えられた。顔色不良があり、病院受診した。