31
全てを道連れに地獄の底へ突き進もうとする中尉殿から部下たちを導き守ろうとする鯉登少尉は、本人にその気はなくとも結果的に部下たちを激戦地の奥へ奥へと誘っていた勇作殿とは道を違えたのかもしれない
46
以前も似たようなこと言った気がするのですが、勇作殿に与えられた父からの「祝福」は実は「護国のために死すべし」というある意味で呪いにすら近しいものであり、そのことは杉元にのみ明かされて、祝福を希求する尾形には知る由もない
このアイロニカルな構図が巧みでカッケ〜(IQ3)と思っています
48
「死んでしまった人は永遠に許してくれない」というのも結構重要なテーゼかなと思っています
死者に許しを乞い続けても何も解決しないのであって、結局最後は自分で自分を許すことでしか再び歩み出すことは出来ない
童貞防衛作戦はコメディでありながらかなり大事なエピソードだったのかもしれない
50
他者と気持ちを共有することがほとんどない尾形にとって、銃弾はまさに唯一確実に自分の気持ち(殺意)を相手に伝えることができる手段なのではと思っています
ヴァシリという対の存在との対決は、尾形にとって貴重な「気持ちが通じ合う」経験なのでは
だからこそいつになく自己肯定感も高まるのかも