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愛した人の目を治すための金塊で屠るべき宿敵の目を潰すという対比が悲壮な決意の象徴のようにも思えてとても良いですね…
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「小指の骨」を失った中尉殿の表情が、悲しくも穏やかで切なかったです
2人を自分が堕ちるべき地獄の底に連れて逝かずに済んだという安堵すら感じました
あの骨は妻子のよすがでもあり、中尉殿を「人」に留めておく最後のよすがでもあったのかなと思います
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「全部お前の責任だ」という言葉は、外に向かって放たれていながらその実渡す相手がいない言葉です(ウイルクはもういないので)
アシリパさんはウイルクとは違う人間です
その言葉を受け取る義理はありません
受け取る相手のいない言葉は、鏡映しのように自分に還ってくる言葉だと個人的には思います
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ヴァシリの遺した絵は、彼が最期まで手放さなかったことを考えると、彼の「個人的な弔い」だったのだろうと思います
土壇場でようやく自分を受け入れ、それでも孤独に死んでいった尾形ですが、命を奪い合うという形で心を共有した唯一の存在が弔ってくれたこともまた、祝福と呼べるのかもしれません
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ごく個人的な所感ですが、金カムという作品は一貫して、「侵i略者としての和i人と戦ってアイiヌを守る」という父ウイルクの思想に対して、金塊争奪戦を経て「アイiヌも和i人も等しく尊い『人』である」ことを知ったアシリパさんが「和i人とも共生していく」道を選びとる物語だったと思っています