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人間誰しも体調不良や急用に直面するので、シフトを欠勤することは致し方ないにせよ、可及的速やかに連絡を入れたり「今度代わります！」と好条件を提示したり謝罪と感謝を述べたり出来るわけで、そういうのを怠った張本人よりシフトを厳守した相棒や社員・バイトの方々に迷惑が及ぶ仕組みが心底嫌い。
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不穏な着信音で起床。「17ジ カラ 22ジ マデ ダレモ イナイノ」と最悪な目覚めをオーナーが彩ってくれたので、皮肉を込めて「19時からなら出勤できますけど」と切り出したら「充分だよ！ お願いね！！」と返されたので、今後は「22時から22時まで出勤出来ます」という盾を備えておく。
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担当編集さんも大絶賛の「マッドマックス」を鑑賞するべく、爆音上映の特等席を予約。電車に3時間揺られて現地に到着したら、オーナーから「夕勤の子が体調崩しちゃってさ……代わってあげてくれないかな……！？」と通算53回目の一生のお願いを使われ、就いてるこの帰路こそ、怒りのデス・ロード。
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『ニーチェ先生』、ドラマ化決定です。コンビニでの日常を綴った呟きが業務日誌にまとめられ、反響を受けて漫画になり、それを原作としたドラマが始まる。一周回って斜め上に硬着陸した心地です。キャストの方々やスタッフ陣、放送局や放送時期などの詳細は8/27(木)発売の第4巻で発表されます！
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ニーチェ先生の中学時代を描く「ニーチェくん」は、中二病とイジメという学校に蔓延る二大疾病に対してどう切り返すかという内容の8P漫画です。手に持った感覚が妙になじむ小冊子だなと思ったら、これ、同人誌ですね、公式の。壮絶な古傷の抉り合いの末に提出した原案を元にしているので是非是非ー。
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本日発売、コミックジーン7月号で「ニーチェ先生」が本編に加えて表紙＆別冊付録という形で登場です。雑誌の表紙を飾ることは長年の夢でしたので、創刊4周年という記念すべき号で果たせて大変嬉しいです……。是非、お手に取って頂ければ幸いですー！
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文豪に倣えとクラシックをBGMに執筆すると「表現が冗長」と没を頂き、般若心経にすれば「断捨離が過ぎる」と評されたけど、” 魔法少女マジカルたん！(ETIA. Hardcore Bootleg Remix)”だと「肩の力が抜けた良い原稿！」と絶賛を受けたのでもう最適解が分からない。
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隣室の生活音に苦しむ友人が、意を決してインターホンを押すも無反応で「居留守なんて！」と怒り心頭の最中、空き家補修工事のお知らせが届いた。そこには隣室の部屋番号が記載されており、引っ越しを強く勧めたけど「幽霊なら大目に見るわ。人間より煩わしくない」と住み続ける友人の胆力が一番怖い。
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満員御礼の居酒屋で動き回る店員が友人に衝突。その後も勢い余ったおぼんで叩かれたり、足を踏まれたりしたため、温厚な彼の顔に翳りが差して「ちょっといい？」と呼び止めた。すわ修羅場か！と身構えたけど「もっと強めに踏んでもらえません？」と懇願していたので尊敬と軽蔑の念を同時に抱いている。
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『ニーチェ先生』3巻が複数冊欲しいという依頼に対して「本屋に囲まれた立地で暮らしているし、売れ残りも多いはずだから買ってくるね」と安請け合いしたら、行く先々の本屋に置いてなくて黒胡椒を追い求める航海の心地で彷徨うこと6時間、ようやく手に入れたのでどうか重版をかけて下さい（私信）。
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今ですね、「高尾山 天狗黒豆まんじゅう」を齧りながら呟いているんですけど、これ10箱購入も辞さない美味しさ。外皮はかりんとう饅頭のような食感で、中は黒豆を荒く潰した程よい甘さの餡が詰まっていて、高尾山ケーブルカー駅限定の販売が惜しまれます。もっと商魂逞しくてもいいんですよ……！？
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140字の呟きも満足に綴れない現状が嫌になって「もう霊山に頼るしかない」と法力を授かることを願ったけど、降りてきたのは飽くなき食への欲求で、麓で自然薯そばと木耳の天麩羅、山頂ではドーナツ、下山道中できのこ汁を啜り、都内の中華店で餡かけ焼きそばと小籠包に舌鼓を打ってきたので手遅れ。
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薄型ノートパソコンを抱え「意識高い系の一員に！」と喫茶店へ。思惑とは裏腹に無線非対応で、調べ物も呟きも出来ず、イヤホンを認識しないため音楽を聞くこともままならず、原稿の送付も出来ないことにキーボードを涙で濡らしたけど、親指一つで全て代用できるiPhoneはやはり人類のオーパーツ。
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席を離れると運動部グループが占拠して溜まり場にされる友人が「怖いからどいてって言えない」と悩んでたけど、夏休み明けに筋肉隆々となり、座っている人物の首根っこを掴みクレーン車の要領でどかして以来、彼は敬称で呼ばれて席は玉座として扱われたから、肉体言語は案外、汎用性溢れる言葉だなと。
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六畳一間にガラクタの牙城を築く友人が空き巣に入られた。「印象派のレコード、稀覯本……」と呟いていたので心配したら「価値の高いものだけを盗むとは、泥棒にしては教養が高い。気が合うやもしれん」と言い、犯人と文通を始めて面会にも行き出したので、空き巣から始まる友人関係に手汗握っている。
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「二十歳なんだけど？ 見りゃ分かんだろ！」と年齢確認を拒否する青少年が多いので「煙草の購入権を賭けたクイズです。私の年齢は20歳以上である。○か×か！？」と出題したい。正否を問わず「身分証の不携帯、年齢確認の拒否により不正解です！」とレジ前の床が開いて強制退店させる装置も欲しい。
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トラックの運転手さんが「忙しいところ、ごめんな。道が分からなくてよ……」と尋ねてきて、即席の地図を書いて教えた。それから一週間後、おっさんが私を見るなり喜色満面で「やっと会えた！ 直接お礼が言いたくてよ、通い詰めたんだ。あんときはありがとな！ 」と言葉を掛けられ、心が溶かされた。
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業務日誌に対して「従業員の個性、濃過ぎませんか。作り話では……？」と感想を頂戴するのですが、私の貧相な想像力で編み出した架空の人物や物語は現実の奇天烈な人物や出来事に太刀打ちできないですし、綴っている文章が小説家としてではなく語り部として重宝しているのが不可思議で仕方ありません。
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夜勤に溌剌な新人がやってきた。その齢、68。業務を瞬時に把握し、昭和の古き良き接客でお客様を術中に惹き込むので履歴書を拝見したら、有名料理店を渡り歩いて支配人の座にもつき、名門ホテルの研修も担当、特許を数多く取得、デザイン工房で大賞を獲得と怒涛の経歴で当店、完全に持て余している。
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中学校の課題で提出した「夢年表」によると、2015年は大手メーカー勤務で年相応の収入を得ているらしいけど、24歳になった今でも定職に就いておらず、憧れの大手メーカーでは大規模な人員削減が行われており、私生活を切り売りした漫画を50万部売るより正社員になることが難しいの、世知辛い。
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「幅広い文体を書きこなしたい」「独自の文体に磨きをかけたい」は両立し得ないのだろうか。読んですぐ著者が分かる文章は名文なのか、もしくは一辺倒な駄文と見なされるのか。手に入れた幅広い表現力は文体に磨きをかけるのか、魅力を削る砥石となるのか。語彙は、人物像は、背景描写は、堂々巡りだ。
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夜勤の古株店員が退職。「就職難ですけど福祉は需要がありますから、この学科に入りました」と将来を見据えている子だった。年月は人を育てる。彼は大手優良企業に就職を決めて、この春、社会に出る。コンビニを通過点とする人達を見送るばかりで、終着点としてしまった私の時計は未だ止まったままだ。
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幼少の頃、上映会が教会で開かれた。真っ暗な部屋にプロジェクターの光が差し込むも映像が始まらず不思議がっていたら、牧師さんが「埃がたくさん見えますよね。これが我々の罪です。神という光があって罪が見えるのです！」など延々と語り始めて、抗い難い恐怖から敬虔なキリスト教信者になりました。
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厄除け祈願で神職さんに祝詞をあげて頂いたのですが、独特の抑揚と言い回しで何を言っているか分からないから有難みが薄いよな……と思っていたら、祈願者の本名と住所を読み上げていることに気付いて、一般の参拝客にも響く声量だから近年では個人情報保護の観点からも有用なのかと気付いた次第です。
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漫画原作者さんに対し「書けなくなったらどうしますか？」と質問したら「膨大な資料を読み込んで使えそうな部分を拾い集めて、読者に伝わるよう加工する」と回答が返ってきて、日常を採掘して140字に削って加工してTwitterに投稿するのも漫画原作の立派な訓練だったのかと気付かされました。
こんなはずじゃなかった