くも(@mkmk____kmkm)さんの人気ツイート(リツイート順)

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攻めが物理的に強すぎるから念願叶って受けを抱くときに「辛かったらこれを使うんだよ」って枕元にガラスの灰皿とか置くの好き。それで抵抗したら止まるよってのじゃなくて殺すつもりで来ないと止まんないよっていうあれ。
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ある日の動画【部屋で謎の運動をする地球人】が上がる。地球人がケージの外に出てストレッチをしてるだけの動画なんだけど、普段ケージにしまってる飼い主たちは見たことがない行動。地球人は家のなかで放し飼いにすると比較的慣れやすくなるって情報が出回って飼育方法がゆっくり見直されてくるといい
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返ってくるのは、やはり聞き取るのも恐ろしいざわざわとした不協和音のような声。しかし男の子はそれに対して、穏やかに微笑んだ。 「カウンター席とテーブル席はどちらになさいますか?テーブル席ですね。ご案内いたします」 他の客とまったく変わらない完璧な対応に店主は開いた口が塞がらない。
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「店長」 「ひぃ!!」 呆けている間に男の子が戻ってきて、店主に伝票を差し出した。 「オーダーです。枝豆と焼き鳥五点盛り」 人ではないその客からオーダーが来たのは初めてだった。なにせ誰もあの黒いなにかに近付けない。そもそも客だと思ったことすらないし、初めて見たときには阿鼻叫喚だった。
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◇ つまり、夜遅くにやって来る人間ではない黒いなにかは神様なのだと男の子は言う。 「神様にも色々いるけど、町の中にいる神様は基本的に人間が好きです。大好きだから側にいるんです。でも神様って、人間に忘れられちゃうとどんどん自分の姿がわからなくなっちゃうっていうか」
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ひとしきり騒ぐ住人を眺めてから「うちの地球人は抱っこするとすぐ手足巻き付けてくる。なんなら抱っこしてってせがんでくる。膝にも乗りたがるしなかなかケージに入っててくれないから困っちゃうよ(困ってない)」って続く書き込み。
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恋愛に臆病でセフレの関係じゃないと不安になる受けと、受けのことばちくそ大好きだけどセフレじゃないと嫌って言うからセフレを演じてる攻め。 「誕生日に指輪贈ってくるのはセフレとしてどうなの?」 「今時のセフレは指輪くらい贈るけど知らないの?常識だよ」 「常識なんだ……」
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そもそも大前提としてそこからなのだ。 すっかり腰の引けた店主に、男の子はあきれた様子で溜め息をついた。 「神様ですよ」 「いや、そりゃお客様は神様だけど、あれは」 「だから、神様なんです。あのお客さん」 「……………………………は?」
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「えぇと、冷酒冷酒……」 男の子は冷蔵庫を漁って冷酒の小さな瓶を取り出した。 店主も我に返り、恐る恐る焼き鳥を焼き始める。 オープンキッチンからは、テーブル席に身を落ち着けた人間ではない客の姿がちらりと見えた。 男の子は人間の客にするように綺麗な所作で冷酒とグラスを置いている。
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「きみ、まさかあれが人間にでも見えてるのかい?」 出来上がった料理を男の子に渡しながら尋ねると、彼はきょとんと目を丸くした。 「まさかぁ」 「く、黒くて、へどろみたいな、もやみたいな」 「お客様に向かってへどろとかやばくないですか?」 「お客様、でいいのか?あれは?」
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品行方正、金持ち、仕事できる、家族もみんないい人、容姿端麗(筋肉すごい)高身長、なにをやらせても完璧にこなしてしまうスパダリの最高峰の攻めが、「こんなに退屈な男、いつか君に捨てられてしまわないかな」って本気で心配してるけど受けちゃんはこいつおもしれー男って思ってるから大丈夫。
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「料理冷めちゃうんで、あとで話しますね」 男の子はトレーを持ってあの客のもとへ行ってしまう。 迷ったが、店主は男の子に着いていくことにした。自分はこの店の主なのだ。なにが起こっているのかくらいは把握しなくては。 「お待たせいたしました」 男の子が声をかけると、黒いそれは
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テーブルを離れようとした男の子だが、それに呼び止められたようだ。持ち上げかけた腰を再び下げ、うんうんと相槌を打つ。考えるような素振り、なにかを答え、そしてくすくすと肩を揺らして笑う。 店主は驚いた。なんと彼は、あのなんだか分からない化け物と談笑をしているのだ。
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「枝豆と、焼き鳥の五点盛りです。串気を付けてくださいね。これは串入れ。枝豆の殻はこっちに入れてくださ……ああ、まるごと食べちゃった。大丈夫ですか?しょっぱくておいしい?あはは、良かったです。お好きなように召し上がってください。ええ、お客様が美味しいと思うように」
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やはり聞き取れない声でなにかを言った。男の子のことをいたく歓迎した様子だ。へどろのようなもやのような体から無数に生えた、触手のような毛のようななにかがわさわさと蠢く。 咄嗟に口を押さえてしまった店主だが、男の子はにこりと口角を上げると客の前に恭しく皿を置いた。
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と黒いそれの向かいに腰を下ろした。 串も殻も関係なくなにもかもがそれの中に消えていくのをゾッとしながら横目に見やり、店主は逃げるように店の奥へ戻った。 「あ、お皿はダメです!ダメ!だーめ!!」 皿でもなんでも食わせていいからどうにかしてくれ。店主にとっての神はあのバイトの男の子だ。
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男の子は優しく告げて離れようとしたが、また引き留められたようだ。 困ったように振り返る男の子が「すみません」と店主へ頭を下げる。 「こちらのお客様、話し相手になってほしいって……そういうお店じゃないし、お断りした方がいいですよね?」 「とんでもない!話し相手になってあげて!」
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「あそこまでなってなくても分からない気がするよ。ていうか、君は分かるんだね……」 「そりゃあ、神様ですし」 「そう……」 店主は察した。彼の言葉を理解するのは無理だ。そもそも話をしている土台が違う。 「それで、あの神様?を、うちに来させなくする方法とかって」
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「招かれたのに誰にも歓待してもらえない、食事も酒も出してもらえなかったって落ち込んでたみたいですよ。忙しかったからダメだったんだろうって日を改めたけど、やっぱり誰も側に来てくれないって」 「それ聞くと罪悪感がすごいけどあれだよ!?どうやって歓待したらいいんだい!」
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翌日、男の子からそんなことを聞かされた店主は、聞いたそばから右から左へ流れていこうとする言葉をなんとか噛み砕いた。どれもこれも現実味がなくて、耳慣れないのだ。 「て、てっきりお化けかなんかだと」 「あそこまでなっちゃったら見分けつかないですよね」
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店主がそう切り出すと、男の子はぎょっとしたように飛び上がった。 「なんてこと言うんですか」 「え、だ、ダメ?」 「神様を門前払いするつもりですか?」 そう聞くと確かにものすごく無礼で酷いことのように思う。しかし見た目はあれだ。営業に多大な弊害が出ているし。
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冷静な男の子の言葉に、店主は記憶を振り返った。 初めてあの人間ではないものがやって来た日───。 「バイトの子が、いらっしゃいませ、って」 「はい、招いてますね」 姿も見ずに声をかけ、振り向いたバイトの女子大生は腰を抜かしたのだ。
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「でも、そろそろ掃除とか始めないと」 「僕がやっておくから!もう他にお客さんも来ないだろうし!ね!」 「いいんですか?……じゃあ、お願いします」 客に向き直った男の子は「店長がいいって言ってくれたので大丈夫みたいです。ここ座っていいですか?」
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「じゃあまさか君は、このままあの神様とかいう化け物を歓迎し続けるって!?」 「一度招いてしまったのをこちらの都合で一方的にお断りするのはかなりやばいと思いますけど」 「招いたのは君じゃないのかい!?」 「違いますよ」
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しかし彼の話を聞く限りでは、悪いものではないようだ。だからと言って、はい大歓迎です!とはいくらなんでも難しいものがある。 「……あの神様は、もとからああいう姿だったの?」 店主の質問に、男の子は「うーん」と頬を掻いた。 「どうでしょうね」 「どうでしょうねって」