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あの頃は夏も冬も何時間も書店を渡り歩いて本を探して買っていた。そしてそれを読むことすらあった。それが今のこの態度は何だ。冷房の効いた部屋で画面をぽちぽちクリックして本を買い、そして読まない。
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生産性なんかのために生きているわけではなくて、本を読むために生きているわけだから。
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研究者を目指す若い人は日本で学位を取ったら外国に出ていって研究をするとよいと思っていたが、これからは大学院に入るところから外国に行った方がよくなるのかも知れない。
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積読という言葉が罪悪感を誘導するのだ。世界には買った本とまだ買っていない本の二種類しかない。持っている本は蔵書で統一した方がいい。読んだ本とまだ読んでいない本の区別は不要である。罪悪感も不要である。
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「選択と集中」で研究者総数を減らして国立大学の運営費交付金を減らし続けてこうなるといわれたとおりになっていてそれでも続けようというのに今ごろ困ったことになっていますよみたいな顔をしなくてもいいのでは。 twitter.com/nikkei/status/…
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古い文庫本がチョコレートのような甘い香りを感じさせてくれることがあって、そのチョコレート臭に関する論文があったなと思って検索したら、その論文ではないのだけど、古い本の香りのチョコレートというのを見つけてしまってどうしたらいいか判らない。 trendhunter.com/trends/nomnom-…
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学問をするより、すぐに役立つ会計ソフトの使い方なんかを教える場にしたいといっていたじゃないか。論文なんか書かなくなったことを歓び、私たちがいったとおりの大学になってきたと歓迎するのが彼らの立場ではないないのか。何度も云うけれども。
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何になるの、何の役に立つのという人を相手にしても仕方がなくて、「そもそもあなたこそ生きていて何になるの、何の役に立つの」と問い返したくなるが傷つくと可哀想なので「そんなこと訊いて何になるの、何の役に立つの」くらいにしておくが、何にもならずに生きたいのだから余計なお世話である。
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「山の裾野は無駄、頂上だけにすれば効率化ができるじゃないか」というのを本気でうまくいくと思ってやってきて、うまくいかないのはそのせいではないかと思わないのが不思議だが。
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当たり馬券だけ買えばいいだろう簡単じゃないかと自信満々に言う人たちは常日ごろ当たり馬券だけを買うような人生を歩んでいるんだろうか。