1
偶数奇数が判らない人がけっこういるという話に驚いている。柔らかくて丸い方が偶数で、固くて尖った方が奇数じゃないか。
2
本が売れないのは、活字離れとか、ネットがどうとか、そういうことではなくただ皆が貧しくなって買わなくても死なない書籍代を倹約するようになったからではないのか。業界が努力してどうこうなる問題ではないだろう。
3
国立大学の運営費交付金を毎年減らし続けて、正規雇用の職をどんどん減らし続けて、それで研究者が外国に活路を求めて出ていくのを憤慨するのを見ても、それはそうなるように長年やってきたのにどうして憤慨するのかとしか思えないわけで。
4
日頃、学問研究を軽視(というよりも寧ろ憎悪)しておいて、どうしてノーベル賞だけ欲しがるのか。みんな研究者が嬉しそうに研究に勤しむのを憎んでいるじゃないか。
5
役に立つ研究にだけ研究費を投入せよもそうだし、優秀な学生だけに奨学金を給付せよでもそうだが、そういうのを簡単に見極められると思っている実に傲慢な考え方だと思うが根強い人気がある。あの自信はどこから来るのか。
6
『ノルウェイの森』に「やれやれ」は何回出てくるの? という人がいたので、「やれやれ」を数えるために『ノルウェイの森』を買いました。好きじゃないのに。『ノルウェイの森』に「やれやれ」は12回出てくるようです。なお、「ビール」は48回出てきます。
7
飢えて死にそうなときに「判った、俺も今日は食事抜くよ」と云われても全然嬉しくないと思うのだが、ああいう提言が繰り返し出てくるということはそれなりに支持があるのだろうなと思う。
8
「昔の教養課程の英語の先生はシェイクスピアなんか読ませていて困ったもんでしたよ」と苦笑する医学部の先生に対してシェイクスピアを大学で読まずにどこで読むのかといって会議で袋だたきにされた話は何回でもします。
9
どうでもいいけど、「やれやれ」は『風の歌を聴け』に0回、『1973年のピンボール』に1回、『カンガルー日和』に8回、『羊をめぐる冒険』に11回、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』に21回、『ダンス・ダンス・ダンス』に30回出てくる。
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研究者は好きなことさせたら研究ばかりしてしまって成果が出るのだが、もちろん十人に一人くらいは怠けて何もしなくなる人もいる。その一人を絞り上げるために他の九人から研究に専念できる環境を奪い続けてきたのではないか。他の世界でもありがちなことだとは思うけれども。
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日本によい印象を抱いて母国に帰るだけで、留学生は十分日本に貢献すると思う。それを悪い印象を与えて送り返して敵を増やしたいのか。
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読める量の本しか買わないようでは駄目。
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日本の論文の量と質が落ちてきているのだから、この20年間に進めてきたことが間違っていたと考えるのが妥当だと思うが、「改革が足りない」とかいうのだから、これからも下がり続けるだろう。
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生活に余裕のない人は、今は必要なくてもそれが必要になったときに買えるかどうか判らないからものが捨てられない。どうでもいいものまで捨てられない。今は余裕があるけど嘗てなかった人でもそういう人はいる。今必要なものだけを持って生活するというのは質素なようで実際は金持ちにしかできない。
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コスパなんて考えて本を読んで面白いのか、コスパなんて考えて食事をして美味いのか、コスパなんて考えて映画を観て楽しいのか、コスパなんて考えて生きていて人生楽しいのか。いや、楽しい人はいいけど、私は楽しくない。
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いつか読むと言って(思って)買うから積読に対する罪悪感が生じるに違いない。最初から保有するために買うのだと思って買えば何の後ろめたさも感じることはないはず。読みたくなったら、持っていてよかった! といって読めばいいだけ。
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研究者の海外流出を問題視している人たちがいるようだけど、これまで「これからはグローバル化の時代! グローバル人材の育成が!」と言っていたんだから、世界で活躍できるグローバル人材が育って喜ぶべきことでは? これがグローバル化では?
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個人がこっそり辞退するならともかく、集団で得意げに辞退するのは何なのか。辞退したところでその給付金が「休業せざるを得ない事業者などへ有効活用」されるわけがないのに。不要なら寄付をするなり本を買うなりして消費すればいい。
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背景が本棚なのは賢く見られたいからだなどと思う方が恥ずかしいのではないか。彼らはただ本棚以外の壁を持っていないのだろう。
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日本の改革はみんなの苦労や苦痛、面倒臭さが最大になるように仕組みを改変していこうというのが多いような気がしますね。
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「三角関数よりも」という人は三角関数には関心がなくて「●●関数」という言葉を三角関数しか知らないだけなんじゃないだろうか。「シェイクスピアよりも」という人がシェイクスピアくらいしか英文学に関係する人名を知らないだけで。関数とは何かを考えたことも多分ない。
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若いうちは読んでいない本に積読なんて名づけて気にしたりするが、どうせいつか読んだ本と読んでいない本の区別なんかできなくなって、さまざまな読書状態の本が確率的に分布する世界にいきるようになるのだから、最初から区別しようとしない方がいい。
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「選択と集中」で研究者総数を減らして国立大学の運営費交付金を減らし続けてこうなるといわれたとおりになっていてそれでも続けようというのに今ごろ困ったことになっていますよみたいな顔をしなくてもいいのでは。 twitter.com/nikkei/status/…
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蔵書は、読んだ本、読んでいない本、読んだか読んでいないか判らない本の三種類に分けることができて、三番目に属する本が圧倒的に多くなれば、もはや読んだか読んでいないかなどどうでもよくなる。