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①文庫化希望という書き込みを見て、ちょっとだけ出版業界の末席を汚す立場で。
無論、高価な単行本を比較的安価な文庫化を求める、あるいは、絶版になっている良書を文庫にして復刻されるという面ではとても意義深い出版文化だと強く思っています。↓
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先ほど印刷所の方が来て、本文用紙の値上げが決まりましたと値段表を持ってきた。15%の値上げですよ!!!
しかし、他の版元からも軒並み悲鳴が多く、据え置きになるかもしれないそうです。紙は既に昨年から上がっていて、上げ幅が急激すぎるので反発が大きいらしい。それほどのことが起きています。
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翻訳書の背表紙で翻訳者の名前を帯で隠したり、そもそも入れなかったりするデザインをよく目にしますが、翻訳者名は大切すぎる情報なんだからキャッチなどよりも優先すべきだと強く思っています。翻訳者の名前で信頼度も変わるし、そもそも翻訳者をリスペクトしたい。
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#円安と出版
あんま関係ないと思われているようですが、大きなダメージが!
①紙代が爆上がり。書籍本文用紙に加え、うちがよく使う特殊紙もだってさ。紙は輸入品だからね。
②翻訳の版権代。泣きそうです😭
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【出版社からみた円安の影響】
①とにかく、書籍用紙代の高騰!
②物流コストが上がり、製本所からの搬入費の高騰!
③翻訳ものを出す場合の版権取得代の高騰!
なもので、
少なくとも、消費税は下げて欲しい。
書籍の価格をそんなに上げたくないんです(涙)!
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円安どうにかしてくれ❗️
翻訳出版権もべらぼうにドル立てだと値上がりしてる。翻訳は書籍の輸入だからな。このままではどこも翻訳出しづらくなるんじゃないのか。翻訳文化が心配です。国はこうしたところには税金使ってくれないしね。
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①出版社側から見た翻訳案件のハードル。
海外の翻訳の版権を抑えるには、アドバンス、つまり先払いする必要があります。何十万円か支払って日本語版権を押さえますが、翻訳を出すまでに時間がかかると、このアドバンス代を回収するまでの期間が長い分、出版社の経営に大打撃を与えます。
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多くの出版社から出ている翻訳の文庫の背表紙に訳者名を記さないのはなぜなのでしょうか?(記している版元も有)。書名、原著者名と同等に翻訳者名はとても重要だと思いますし、翻訳という作業の大変さをわかっているはずの出版社なのですから、訳者名は背表紙にきちんと記した方がいいのにと思います
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⑩繰り返しですが、マンションが単純に悪いというわけではないし、住んでいる方からすればうるさい、と言うことは、当然の権利でしょう。ただ、そうした出版界にはあまり見えないシビアな現実も横たわっていることを切々と教えていただき、認識はしておくべきだと思っての一連のツイートでした。
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⑨まあね、ボクがこの業界に入ったとき、専門書の初刷り部数よりも今はかなり落ちています。一点で部数が刷れないからそりゃ、出版社のみならず、印刷所も製本所も、疲弊するわけですよね。とまあ、そうしたことも認識した上で、日々、本作りをしていかなければと思うだけなのですが。
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⑧何も東京のど真ん中に出版社がある必然性もないわけです。地方に行っても、物流コストがかかることには変わりはないし。ともあれ、印刷、製本所が減れば減るだけ、出版業界も衰退の一途を辿るだけなので、色々と考え込んでしまう土曜日。用紙も値上がりしているし。
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⑦印刷所へ入稿すると、ゲラや白焼きを印刷所の方が持ってきてくれるのだけれど、出版社との距離が遠方へ行けば行くほど移動の時間とコストもかかるし、小回りが効かなくなる。そりゃ、出版業界も、苦しくなるはずだよな。じゃあ、出版社だって、東京にあることないじゃないかとの意見もあるでしょう。
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⑥街中の印刷所や製本所、いわゆる町工場が姿を消していくんだなあと。騒音の苦情を言うマンションの住民が悪いのではないし、うるさいのは当然なのだろう。誰が悪いとかと言うわけではなく、シビアな現実があるということだけは、出版業界にいる人間としても当然認識していなければならないことだ。
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⑤ガソリンの値上げなどで書籍の配送コストもどんどん上がるし、街中から印刷所、製本所が離れれば離れるほど、出版社とのやりとりにも時間とコストがかかることになる。だから紙の書籍から電子に切り替えればいい、という話でもないのだけれど、どんどん東京に人口が密集することによって、
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④折り屋不足が、実は出版業界はとても深刻で、廃業が増えると、同業者が減るため当然コストも上がるし、スケジュールもシビアになる。しかも、製本所なども街中から移転をしなければならず、埼玉などの河川敷などへ移っていく。東京に出版社が多いので、当然、物流コストが上がる。
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③印刷所もそうだけれど、印刷物を製本所へ運ぶ前に折り屋さんでの作業があるのですが、一日中「ガタコンガタコン」と音がする。小石川などに多いですね。でも、後からどんどんマンションが立ち並び、騒音の苦情が絶えない。で、廃業がどんどん加速する。
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②警察にも当然苦情がいく。印刷物を製本所へ運ぶのに道路にトラックが停まる瞬間を狙って警察を呼ぶ。少しだけ道路にはみ出しているだけで、法律上は違反になるので、トラックも止めていられなくなる。こうして、どんどん街中の印刷所が消えていく。
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①昨日、印刷業界の方に聞いた、シビアな現実…。
印刷所の隣にマンションができた。印刷所は輪転機が動くなどして音がするので、マンションの住民や組合からの苦情が絶えない。マンションの住民からすれば当然の権利だし、騒音は迷惑だろう。実際に住んでいる人ではないのでなんともいえないけれど、
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コロナで自宅で過ごす人が増えたので、愛媛県は「読書券」発行との報。不況の業界が少しでも助かればと思います。全国にこの動きが広がれば、書店も取次も出版社も少しは助かるでしょうね。
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愛媛県が「読書券」を追加で発行へ|NHK 愛媛のニュース www3.nhk.or.jp/matsuyama-news…
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文庫本の用紙、4社共通に筑摩、中公、河出、角川春樹事務所。
との報に接し、出版不況もさることながら、用紙の値上げが致命的だと感じて嘆息する土曜日の朝。
もうね、書籍代のみならず、用紙購入時にもかかる消費税は撤廃してくれ。 経済、回りませんわね。
nordot.app/85722599225748…
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どうみても本を実際に読んでもいないであろう、悪意ある低評価レビューは、Amazonも真摯に削除するなり手を打つべきだと思う。そのようなレビューを放置していたら、Amazon自体の売り上げにも響くだろうとし、そもそもAmazon自体が売っている商品の名誉毀損と思わんのかな。それとも、他人事なのか?
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研究書にせよ文芸作品などにせよ、翻訳という行為そのものが、すでに最大の研究成果だと思います。知識なしに翻訳はできませんし。だから翻訳を業績としてもっと評価すべきだと常々思っています。研究書で関連する場合、しっかり先行研究として翻訳にもあたり、文献一覧には必ず明記されんことを。
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おそらく、書籍の税込み価格が当たり前になると、ショートスパンでベストセラーを売り切ってしまう大手と違い、長いスパンで売っていく中小の多くは苦境を強いられ、おそらく、出版が維持できなくなります。コロナなのに本当に義務化されるのですか?
#出版物の総額表示義務化に反対します