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「…うん?赤と白…おや?さっき見た時は…たしか…ん?」
「いきなり真下来ちゃったからねえ。遠くから見ると赤白なんじゃね?」
「ジャンさん、そこの公園でなにかショウをやっていますね」
「気持ちのいい風だ。都会の真中とは思えんな」
「んじゃあ。お上りさんらしくここにも登っちうゃぞー」
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「いやー、さすがジャポーネだわー。イタ公の俺たちをイタリアごはんでここまでホクホクにさせるとはー。まいりました、もっともっと」
「…まずいな。食いすぎて後で眠くなりそうだよ」
「甘いものを頼みましょうか、ジャンさん」
「いいねえ。…イヴァン。そんなにここのチキン、ツボだったん?」
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「あっマジだ、このマカロニうめえ! ウェイトレス=サン、俺はビールね!」
「…日本のビールは美味しいといいますね。あ、甘いものもありますよ」
「このバッファローチキン、まじうめえ。…って思ったら。さっきからイヴァンが静かだと思ったら。先生、イヴァン君が一心不乱にチキン食ってます」
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「ジャンさん、何か食べたいものがあったら…俺が取ってきます」
「あー、待ってまってジュリオ、ステイ。そんなに食えねえ、盛るな、もーるーなー」
「おっ。このピザ…やるな。うまい。デイバンでもなかなかないモノだぜ」
「…うん。サラダもいい。ここはアタリだ、メインを食わなくてもわかる」
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「なあ、ジャン。この上に、レストランがあるみたいだぞ。少し遅くなったが、今日の昼食は天空のレストラン、と洒落込んでみないか?」
「いいねえ、いいねえ。ちょうどハラもペコちゃんだったんですわ」
「日本のレストランか、楽しみだねジャン」
「大の男が5人か、予約無しで大丈夫か?」
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「いやあ、すげえな!広いな!この動物園! 全部見てたら一日終わっちまうわコレ。心残りだが、でもまあ、パンダが見られたからよし!とするか」
「…なあ。パンダって、あんなだったっけかな…」
「…あまり動かない動物だったね、ジャン」
「…ずっと木の上で寝てたな、葉っぱ食って」
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「ハハッ、気がきいてるぜ東京。動物園見たら、すぐに東京タワーに登れるってか」
「ああ、動物園とタワーのセット券が売ってるな。―すまない、大人5枚で」
「…行きましょう、ジャンさん。パンダが待っています」
「おう。テンションが上ってまいりました!もう今日はチビッコ気分で行こうぜ~」
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「なるほどな。さすが日本通のジュリオだ、おっしゃ。じゃあ、真っ先にパンダ兄貴にご対面しに行こうぜ、おまいら!」
「ああ、待ってくれジャン。そこの窓口で全員分のチケット買ってくる」
「…なあ、さっきから見えているこのタワー…やっぱり、あれじゃないか?東京タワーってやつだぜ、たぶん」
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「アレッサンドロ顧問のくれたこの旅行パンフレットによると…上野動物園、だね。ここは。フフ、まさか大のオトナがそろって、動物園観光とは。まあ、こういうのもたまにはいいね、ジャン」
「これが上野動物園か。緑が多くて、気持ちがいいな。都会の真中というのが信じられん。いいところだ」
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「おいおいー、おまいら。あんまりはしゃぐなよー、これじゃあまるきり俺ら、デイバンから来たお上りさんじゃまいか。ジャポーネのサムライガールたちも見てるんだから、ここはシャキッと、デキルスタイルでお願いしますよ」
「…んじゃ。東京観光、HERE WE GO!」
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「今回の旅行は、ジャポーネの首都、東京の観光だからね。空港はもちろん――」
「羽田空港、だったな。ああ、いい天気だ。煙草が美味いぜ」
「お~、向こうは海だぜ。おい見ろよ、ジャン。あの列車、真っ赤だぜ!」
「海の近く、ということは成田ではなく羽田ですね。行きましょう、ジャンさん」
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「…ジャン、そろそろ太平洋に出るぞ。アメリカもしばらく見納めだね」
「目的地まで9時間、禁煙か。飛行機はこいつが地味にきついな…」
「ジャンさん。夕食はチキンとビーフ、どちらに…? それとも先に甘いものでも?」
「おいおまえら! だからこれ文字数制限あるって! これじゃ俺が全然
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実はですね、日本のミナ・サン。
今回の俺の誕生日、なんと。あのアレッサンドロ親父が休暇と旅行をプレゼントしてくれたんですよ。しかも、幹部の野郎ども四人とセットで!
というわけで…ワタシ、ジャンカルロ。いま飛行機に乗ってるの。目的地は…まだヒミツ。
着いてからのお楽しみってやつで…
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ジャポーネの皆さん、こんばんはコンバンワ!
good evening!とgood morning!のど真ん中、午前0時日本へボナ・セーラ!このツイッターでのご挨拶はこれで2回目かしらん?本日10月10日が誕生日のラッキードッグと言えば俺のこと!でおなじみのジャンカルロでっすん。