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マッコウクジラのアニサキス放流しときますね
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うっかり読んじゃったんでどうしても言いたいんやけど。
さんざん研究者に意見聞いといて
「内容が具体的でないため採用しなかった」
この言い方は無くない?
クジラ「骨格標本に」、採用せず 大阪市、自然史博物館から申し出:東京新聞 TOKYO Web tokyo-np.co.jp/article/227156
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クジラの標本化について、多くの人が「死体をそのまま埋めて骨になるまで待つ」と思ってるみたいだけどそうじゃないからね。
まず鯨体から皮下脂肪(脂皮)を剥き、臓器や大きな筋肉を取り除く。これは手作業とサイズによっては重機を使う。
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淀川のマッコウ、調査した田島さんのコメントもあったし大阪市立自然史博物館の声明も出てひと段落か。
ちょっとは漂着鯨類に関わってきた身として、思ったこと最後に徒然書こうかな
What's New: 2023年1月のマッコウクジラのストランディングと標本化に関する経緯について omnh.net/whatsnew/2023/…
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今回の場合、その危険性を事前に認識できていなかったと思うので、これはむしろ私のような立場の人間の努力不足もあると痛感しています。
漂着した鯨など野生動物の死体には近づかない、触らない、保健所や役所の環境衛生課にすぐ連絡、ということで、どうぞよろしくお願いします。
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つぎに「安全ばかり気にしていては危険地域の調査などできないのでは?」的な意見もあります。
例えば先の、鯨の口腔を観察する場合には内視鏡を使えばいい訳ですし、感染症多発地帯に行くならワクチンや食事・衛生に徹底して気をつけます。
危険であるとわかっているならその対処をするのが鉄則です。
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マッコウクジラ以外のハクジラ類、ツチクジラなども解剖しようと刃物を入れた瞬間にガスで膨らんだ内臓が飛び出してきますし、もっと小型のハクジラ類(いわゆるイルカ)でも、表面からぶすぶすとガスや腐敗血をまき散らしている場合があります。
天候や気温にもよりけりです。
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一方ザトウクジラを含むヒゲクジラは脂肪層が柔らかいので、死んだ後にガスが発生してもどこかから抜けていくようで、風船のように弾けることはありません。
とはいえガスは発生しますし、とくに内臓が入っている胸腹腔を開けるとすさまじい刺激臭がします。
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爆発するのはマッコウクジラという、ハクジラの仲間です。マッコウクジラは体を覆う脂肪層が大変頑丈で分厚いです。マッコウクジラが死んで、その体内でガスが発生すると、皮が厚いためガスの逃げ場がなく溜まっていきます。そのうち限界を超えた皮が風船のように弾けます(なので正確には破裂)。
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おわりと言っておいてなんですが、二つ追記します。
まず多くの人が「爆発すんじゃないの?」と書かれていますが、今回においてはその心配はないでしょう。
ここで打ちあがっているのはザトウクジラという種類です。鯨は大きくヒゲクジラ類とハクジラ類に分かれます。ザトウクジラは前者です。
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最後に、私はこの学生の「行動」は咎めますがその好奇心や行動力には賛嘆しています。
ぜひ今後も安全に気をつけて、海洋生物の神秘に挑んでいただきたいですね。
おわり
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口酸っぱく言いますが安全第一です。
かつて、私の注意不足で後輩を入院させたり、あわや8tの鯨体の下敷きにさせかけたこともありました。
だから感染症や重量物を相手にする調査では慎重に慎重を重ねます。
安全があっての知識の探究です。
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「これぞ研究者」というようなリプライもありますが間違いです。
安全より優先される調査や研究活動はありません。
まぁ実際、現場では刃物で縫うほど切ったりする怪我は茶飯事です。だからこそ、危険があるからこそ、それを注意書きもなしにSNSに投稿するのは控えるべきであると考えます。
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つまりどこかで誰かが真似をしてしまう可能性があるということです。
好奇心に駆られて、学生や研究者がリスクのある行動をとるのは個人の責任かもしれませんが、真似する人が出るかもしれないような投稿には注意喚起が必要と思います。
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学生とは、知ってる人からすればあくまで学生です。
しかし元ツイのリプライを見ると「専門家の行動」とみている人も少なくありません。
そして厄介なことに、このような鯨の漂着は日本のどこでも起こりえます。その辺を散歩してたら偶然行き当たった、なんて報告がたくさんあります。
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この方は普段は魚を主に探究しているようなので、鯨のことはよくわからなかったのだと思います。私も鯨の調査以外での安全管理なんて何もわかりません。
なお私も昔はこういうことをやっちゃったりしてました。なんともなかったのは、現場の先輩や土木関係者の指揮と技術のおかげと思っています。
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好奇心が旺盛なのは大変すばらしいことです。ここまでやる行動力も卓越しています。
しかしこの「行動」は、褒められるものではありません。
たまたま何もなかっただけで、何かあってからでは遅いです。
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このような理由で、ちゃんとした調査者ならこういう行動はとりません。
どうしてもこの状態の鯨の口腔を観察したいなら、CCDを使ったり最悪、カメラを持って片手だけ突っ込んだりはします(その場合"どうかしてもいい方の腕"を使いますね)。
少なくとも私が引率する調査でこういう行動はさせません。
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この様子だと、たまたま下に隙間があってそこに潜りこんだのだと思いますが、何かの拍子で、例えば波で鯨が揺れたり隙間を作っていた岩なんかがずれたりして挟まれたら、骨ぐらい簡単に折られます。
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3. 重さで危ない
この鯨は仰向けで転がっており、学生さんの上に覆いかぶさっているのが下顎です。多分この大きさだと200~300kgぐらいあると思います。一人二人の力では動きません。
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人間の鼻は極めて鋭敏な感覚器官ですが、同時にすぐに慣れてしまうものでもあります。
ぶっちゃけると、臭くないわけがないんです。鼻が慣れちゃってるだけです。
例えば帰り、電車にでも乗ろうものなら同じ車両の人はとても迷惑でしょうね。
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また有機物が分解することで有毒なガスが発生します。実際、このぐらいの鯨を解剖すると目も開けていられないぐらいの刺激臭に襲われます(アンモニアかな)。それですぐどうこうなることはないと思いますが、もし一人で、中毒症状でも起こしたら大変危険です。
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2. 不衛生で危ない
仮に病原体がなかったとしても、鯨自体が腐っているので得体の知れない腐敗菌・雑菌の温床です。それが肌に付いたり目や鼻、傷口から入ってくれば簡単に何かの病気になります。
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死んで膨れた鯨の口のなかというのは、上から血が滴ってくるしその飛沫が充満しています。そのなかに頭を突っ込むというのは感染源のプールに飛び込むようなものです。