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ここまで頑張ったんだから諦めきれない…というコンコルド効果により、不妊治療をやめる決断をするのは続けることよりもずっと辛い。
「もう手がない」「お金が無いから諦める」というのは、不妊治療をしている人たちの心と身体を守るものなのかもしれない…と思わざるを得ないこともありました。
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しかし、子宮移植が合法化されて、子宮の無い人には新しい治療が!となった時、妊娠のために子宮全摘を選ぶ人とそれを許すシステムが現れるのは想像に難くありませんし、高額費用に関して「妊娠ローン」が商品化される可能性も皆無ではない。
そうなると、女性達はいつまで頑張ればいいのか…と。
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子宮移植代理出産が合法化されると、不妊の方人はもれなく幸せになると考えている人が結構いる印象ですが、一定数の方々はより一層苦しい状況に追い込まれるのではないか?と私は感じています。
「子どものいない人生」がこの国では可視化されていないことが女性達を追い詰めている原因だとも。
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子どもを望む理由として「配偶者や親族からのプレッシャー」は依然よく聞きますが、「妹やお母さんから子宮を借りたら?」「お金出してあげるから代理出産したら?」と親族から圧をかけられ続けるようなことが起きても不思議ではない…と感じます。
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現代の女性は幼少期から頑張り続けることをまわりから常に望まれていて、それが今「妊娠すること」にフォーカスされているのだろう、と感じざるを得ない程、私の目の前で不妊治療をしている女性達は頑張り屋さんでした。
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