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私は4年前一度心が全くダメになってしまって、自分の好きなものも、笑い方も、歌い方も、着飾り方も忘れてしまって、毎日泣いて、何かに謝って、黒い服に身を包んで俯いて生きていたけれど、3年かけて改めて見つけた「私」は、4年前よりとても愛しいよ。と、誰かに届けばいい。
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藝大の卒展を見にいったとき、作品について話している学生さんが「どうしてこれを作ったの?」という質問に対して「とにかく可愛いものを作りたかった」と答えていたのが今でも希望です。通りすがりに感激して、すごく体が軽くなりました。立派じゃなくていいんだ。あたりまえなのに、忘れてしまう。
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子供の頃からずっと「パンと葡萄酒」に憧れている。パンと葡萄酒を持っていってあげなさい、とおじいちゃんに託されたカゴのなかのそれに布をかけて少年はどこかへ出かける。凍える雪空、窓の中で焚かれるあたたかい暖炉の前で、乾いたパンを葡萄酒で腹に流し込む場面を何度想像したか分からない。
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ADHDの診察に行くのは「障害だから大目に見て」と他人に言い訳をするためでは無く、自分は出来ないことが多いくせに、「こうでありたい」という理想が高い完璧主義者なので、それを諦めさせて、受け入れさせて、前に進むために決意しました。