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どうやら彼の弟たちは、本日彼の分まで家事を請け負っているのだとか。
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出来た弟だと自慢げに話すルキの顔は……思い出したくありません。
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私の兄弟は皆、お世辞にも出来がいいとは言えませんからね。少しは兄である私を見習うような立ち居振る舞いを、心がけて頂きたいものです。
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貴女、こちらへ来なさい。
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何をボケッとしているのです?私が呼んだらすぐに来なさいと言っているでしょう。
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返事ばかりが良くても仕方がありません。全く……貴女はいつも、口先ばかりで行動が伴っていませんね。
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久しぶりにパスタを作って差し上げようと思いましたが……気が変わりました。代わりに罰を与えます。
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おや、喜んでいるのですか?困りましたね、これでは罰にならない……。
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最近の貴女は、私から与えられるものをなんでも有り難がって、張り合いがありません。
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もしかすると、今の貴女にとって一番の罰は、私が傍からいなくなることなのかもしれませんね。
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……少々驚きました。貴女がそこまで嫌がるとは。
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どうやら、私が思っている以上に、貴女は私を必要としているようです。
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で、あれば……私が離れていかないよう、努力をしなさい。
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魅力のある振る舞いをし、淑女としてのたしなみを覚え……私に相応しい女性で居続けなさい。分かりましたか?
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今夜の体育祭で一番の弁当を作る、などとのたまっている愚か者がいるようですね。
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これは家の誇りにかけて負けられません。何もしないつもりでしたが、腕によりをかけて作りましょう。
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今夜はいつもより早めに集合しなければなりませんし、急がねば。
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つい先ほど、我が家にやけに偉そうな態度のサンタクロースが贈り物を持ってきました。
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なかなか上質なマフラーです。しかし、なぜちょうど人数分あるのでしょうか……?
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少々不気味ですが、捨てるのももったいないですね。ひとまず兄弟たちに使わせて、様子を見るとしましょう。
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アヤトとライトが私にもやるように強要してきて、掃除もまともにできません。
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まったく、仕方ありませんね。私からも呟いて差し上げましょう。
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美術館……。以前聞いた噂と何か関係があるのでは……?
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何か嫌な予感がしますね。一応皆に注意を呼び掛けておきましょう。
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貴女も、充分に注意をするように。貴女を奪われるなんて、御免ですからね。