126
貴様に望むのはその血のみ。ただ、私の前にひれ伏せ。それが貴様のすべきことだ。
127
いいだろう。私は生ハムを所望する。楽しみにしているぞ。
128
何やらヴァンパイア達がうるさくしているが、そうか、またこの騒ぎか。
129
地図など持ち歩かなくても、私は迷わない。
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特に何をするつもりもないが、共に過ごすことで特別感を味わえるだろう。貴様もそれを望んでいるはずだ。違うか?
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人間風情が、始祖王であるこの私に物を言うなど言語道断。
132
あれで魔族に対抗するつもりか?
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行くぞ。胸を張って私の隣を歩くといい。
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奴らが何を言っているのか、全く心当たりがない。
135
おい、まだか
136
誰だ貴様は。
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やはり、絵画の鑑賞はいいものだな。特に風景画には、この私を惹き付ける作品がいくつかあるようだ。
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貴様は何もつけずとも愛らしいが、こういうのも悪くはないだろう?
139
あれは何だ?
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私は普段から他人への慈悲の心など持ち合わせていない。薬の効果などあってないようなものだ。
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楽しいか?いや、その様子を咎めているわけではない。貴様のはしゃぐ姿を見ていると、こちらまで愉快な気持ちになる。クリスマスに浮かれる人間の気持ちが、少しだけ分かった気がするな。
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レイジが薦めてきたものだが……たまには良い働きをするものだな。
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何故だ。
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今夜は人目を憚らず、思うがままに声をあげ私に抱かれるといい。貴様の全てを受け止めてやろう。
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無論、箸を使い、流れる麺を一本も逃さずに捉える事もな。
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それに、いつまで準備に追われているつもりだ。貴様が一番に気にかけるべきは私だろう。今すぐに顔を見せに来い。それが、今日という特別な日を過ごす正しい姿なのではないか?
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逆巻カナト、逆巻シュウ。届いた書簡にはそれ相応の返事を出すのが礼儀というもの。貴様らは一族からそのようなことも教わっていないのか?ヴァンパイア王の息子ともあろう者がこれとは嘆かわしいな。
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面白い。王の所有物に手を出せばどういう結末を辿るのか、私が直々に教えてやるとしよう。
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いや、これは列に並んでいると言ったほうが正しいか。いつの間にか迷い込んでしまっていたようだ。
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貴様がオーブン内に放置していったチキンがいい匂いをさせているぞ。直に焼き上がるのではないか?