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リベラルの皆さん一丸となっての変な宗教に気をつけろムードに水をさしてごめんなさいね。でもわたし、何人ものイスラム教徒じゃない人からクルアーンに何と書いてあるか教えてもらったことあるよ。なんでイスラム教徒がクルアーンに何と書いてあるか知らないと思ったのか知らないけど。
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ああいう人の顔もつい思い浮かべてしまうの。その、逆張りだとか擁護だとか思わないでほしいと言っても無理だろうけど、あんまり"変な宗教の信者"の人に迷惑かけないであげてね。たぶんあなたたち、あの人やあの人と同じ顔になってるよ。
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イスラム教徒がカルト宗教を撃退した、という話をちらほら見かけます。話は嘘ではないのでしょうが、受容のされ方に何やらいやな予感がします。イスラム教徒という"キャラ"の使い方の一つとして定着していきそうで。イスラム教徒がヴィーガンを撃退した話と似ていることにも危険なものを感じます。
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RT 宗教が「すがる」ものではなく理性的、主体的に信仰するものとされていた時代には女性は理性が弱いから不信心に陥りやすいと言われていました。宗教の地位が下がったら今度は女性は理性が弱いから迷信深いと言われるようになりました。そういう話です。
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本当に男が冒険を愛するなら、女は三界に家なしなどと言って三界を又にかける冒険者の称号を女に譲ってくれたりはしないでしょう。生まれた家を離れただ一人他人だらけの婚家に乗りこむという大冒険も男のものになっていたでしょう。
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内容には同意だけど、わたしの周囲には中卒や高卒でハンダ付けの経験のある女性がごろごろいることを思い、住む世界が違うと思い知らされた。"理工系"でも"男の仕事"でもない、あくまでもブルーカラーの仕事としてのハンダ付けをする女性はいないことにされている。 twitter.com/eli_elilema/st…
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わたしは手でハンダ付けをした経験はないけど、機械にセットして自動でできる電子回路工場で働いたことはある。かっこいいとは決して言われず、理工系でもなく、男の仕事じゃなくて非大卒の仕事としてやってた。同僚の半分は女性。わたしはいいから、彼女たちが報われる世の中になることを願っている。
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報われるというのは、まず存在を認知されてほしい。それから、子どもがいたとしたら、お母さん工場でハンダ付けの仕事をしてるんだよかっこいいでしょうって、でも高卒でできる仕事なんでしょうとか、技術者じゃなくてブルーカラーなんでしょうとか、言われる心配なしに言えるようになってほしい。
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理工系の大学に進学して技術者になった娘が「工場で自分が何を作っているのかもわからずに手だけ動かしている母を見て勉強の大切さを知りました」と語るのが正しい進歩なのは知ってる。でもわたしにとっては正しくない。それが"正しい"だけではなく、より実現可能な方向だということも知っていても。
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「ガイジン」に見える人は初対面でいきなり挨拶も自己紹介もなしに「どこから来たの?」と聞かれたりします。「千葉です」「えっと、どこの国から来たの?」「下総の国です」まで行けばいくらなんでもわかるでしょうが、次に来るのはたいていコスプレ認定だから疲れます。
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同じ立場の人にしたなら失礼なだけのなれなれしい言動も、相手がマイノリティなら親しみや対等な意識を表現することになるのだと思いこんでいる人は多いのです。その考え自体が差別だとは思わず、差別してないアピールで個人的なことに踏み込んでくる。
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以前あるマイノリティの立場で授業で話をする機会があり、その際に学生から失礼な言葉を浴びせられたことを主催者に抗議したところ「あなたが知的だから対等な立場になった気分で配慮の必要を忘れてしまったのだろう、普通の人扱いしてもらえたことを喜ぶべきだ」と言われて愕然としました。
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「普通の人」にそんなこと言わないでしょう、対等な扱いをしてやったなんて対等だと思っていないから出る発想でしょうと、いくら言っても通じませんでした。マイノリティは失礼な扱いを親しみの表現とみなして喜んで見せるか、さもなくば無視や攻撃といった露骨な差別を受けるかしかないようです。
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ヒジャーブをめくられたことが何度かあるのですが、これを重大なマナー違反だと相手が考えていないらしいのはこちらの服装こそがマナー違反とみなされたのではないか、とでも思わなければ説明がつかない。
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東アジアや欧米を訪れるイラン人やアラブ人がよく訴える悩みとして、金髪だとイラン人やアラブ人だと信じてもらえない、または髪や目が自前だと信じてもらえない、というものがあります。「人種」の観念はそれ自体が政治的ですが、特に「白人」については「白人」を名乗ることが許される人、
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その特徴を持つことが許される人が厳しく定められているのです。南アジアや西アジアやアフリカに住む人は、ヨーロッパ人との混血だと言い訳しない限り人種的にはコーカソイドであっても「白人」ではないし、「白人」の特徴を持っていてはならないとされる。
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またスペイン人はスペインに住んでいれば白人であることを疑われないし、南米に移住しても白人でしょうが、なぜか北米に移住すると白人ではないことになります。アラブ人やイラン人同様金髪碧眼であってもいけません。
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しかし、白人が白人の肌の色が白いと考えているかどうかは時代によって変わります。欧米人が肌を焼くのをよいことだと考えていた時代(第二次大戦くらいまで)の小説を読むと、ユダヤ人やスペイン人といった彼らが白人ではないことにしたい民族の人たちは黒髪であっても肌の色は青白いとされています。
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対する「白人」は、金髪や茶色い髪で日焼けした肌と血色のよい頬を持っていると描かれる。日焼けが好ましいことであれば、それは「白人」の特権になります。「白人」の特徴自体が文化によってつくられるのです。
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人種だけではなく、階級にも言えます。煤けた工場街の労働者階級の肌は不健康に青白く、郊外でスポーツを楽しむ上流階級は日に焼けて褐色と描写されます。いやしまれる労働の場が屋外から炭坑や工場に移ったとたんに労働者階級の肌の色が変わり、上流階級の肌の色もそれで決まったのです。
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キリストの肌は褐色だったはずだ、と言ってしまうことには危機感があります。しょせん肌の黒いユダヤ人の宗教、白人にはふさわしくない、という反キリスト教言説があるからです。反セミズムは初期はユダヤ人差別思想でしたが、現代は反キリスト教思想にも拡大しました。
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「本当はどこから来たの」の暴力性はなかなか伝わりませんね。これは日本でもよく見るやりとりです。日本ではさらに、出身地なんて誰にでも聞く普通の質問、過剰反応するのは出自に誇りを持てないからで、やましいことでもあるのか、という中傷までついてくるからより悪い。 twitter.com/bbcnewsjapan/s…
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これは出身地を知りたいのではなく、言わせたくて執拗に聞いているのです。「本当は」イギリス人ではないと認めさせようとしている。どう見ても聞いている側が過剰だけど、それも執拗に出身地を隠そうとしている、意地になっていると見る人がいる。
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外国人に見える人にいきなり出身地を聞くことの暴力性を訴えたらわたしも言われたもんね、自意識過剰だと思いまーすって。出身地が重要な情報でないというなら聞くなよって話だし、実のところ本気で知りたいわけではないのよね。重要なのは「本当は」この国の人ではないと言わせることだから。