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ラストフェスが終わったあの夜。
「アオリ vs ホタル」の結果は、ホタルの勝利で幕を閉じた。
だが、ふたりの間にわだかまりはなかった。
いつものように、ふたり揃って笑顔でスタジオを後にした。
これからもずっと、何も変わらないと信じて疑わなかった。
そう、あの時は……。(つづく)
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【第一話】
アオリとホタル、従妹同士のふたりによる、ダンス&ボーカルユニット、シオカラーズ。
ラストフェスをきっかけに、その人気に一層の拍車がかかった。
ハイカラシティのアイドルから、一躍トップスターとなったふたり。
それまでの活動の枠を超えて、多忙な日々を過ごしていた。↙
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プライベートでも仕事でも、ふたりはずっと一緒だった。
しかし、ソロ曲を発表した頃から、次第に単独での仕事が多くなってきた。
アオリは持ち前のキャラクターから、トーク番組やバラエティ番組への出演が増えた。
収録は深夜に及ぶこともあり、ロケで一日部屋に戻らないことも多くなった。↙
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ユニクロ主催のTシャツデザインコンテスト「UT GRAND PRIX」。
今年はあの会社がテーマとなったようだが、スプラトゥーンを題材にした作品も入賞したらしい。
5/19からユニクロ各店で販売されるそうなのでチェックしてほしい。
uniqlo.com/jp/store/featu…
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【第二話】
その日、ホタルはひとりで部屋にいた。
今日は仕事はないが、来月からは舞台の稽古が始まり、毎日が忙しくなる。
こうやって、のんびりできるのも今のうちだろう。
アオリは仕事で夜まで戻らない。
たまった家事を片付けながら、アオリの帰りを待っていた。↙
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こんな時は、ふと考えてしまう。
ラストフェスの決着がついたあの時、アオリはどう思っただろうか?
悔しがってはいたが、それは単に勝負に負けたからだろう。
負けず嫌いのアオリらしい。
でも、ちょっとは自分に嫉妬したんじゃないだろうか?
負けたことを、今でも気にしているだろうか?↙
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部屋を見渡すと、ホタルの姿がなかった。
確か、今日はホタルもオフのはずだ。
時計を見ると、朝の8時過ぎ。
買い物に出掛けるには、まだ早い。
身支度をして、ホタルを探しに街へ出てみることにした。↙
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ホタルはカフェにいた。
ロブと一緒だった。
テーブル席に向かい合わせに座り、談笑している。
ロブとふたりは、出身地が近いせいか話が合う。
深く帽子をかぶっていて表情は見えないが、楽し気なホタルを見るのは久しぶりな気がした。
水を差すのはよそう。
アオリはそのまま部屋に戻った。↙
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朝食の支度をしていると、ホタルが戻ってきた。
アオリが起きていることに驚いていたが、おはよう、と声をかけると、おはよう、と気の抜けた調子で返ってきた。
いつものホタルだ。
ふたりで朝食をとりながら、ホタルをショッピングに誘った。
ホタルは、ふたつ返事で誘いに乗った。(つづく)
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こんな時は、自然と互いの仕事の話になる。
ロケ先での出来事、共演者の噂話。
話題はとめどなく、いくら話しても話し足りない。
アオリは、朝のカフェでのことを切り出してみた。
見てたんだ、と、ホタルは意外そうな顔をしたが、ためらう様子もなく、ロブとの会話について話し始めた。↙
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