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「ねえ、どうして新幹線を見つけると教えてくれるの」と少し意地悪な気持ちも含めて聞いてみた。すると、息子は「なんでって…なんか、見かけると不思議と嬉しくなる気がする、新幹線って。」「理由はわかんないけど」と答えた。一時期、著しく新幹線への興味を失っていた息子だったが、10歳になって
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気のせいかな?と思っていたが、今日も「あれ、はやぶさじゃない?」とわざわざ指差して教えてくれた。もしかして、私がつい新幹線を目で追っていることに気付いて、私が新幹線が好きだと思って教えてくれている?だとしたらバカだな、私が新幹線を目で追う原因はそもそも息子が発端なのに…と苦笑した
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息子に教えることはしなくなった。でも、心のなかではつい、「あっ、ここって新幹線がよく見えるスポットなんだ」「新幹線だ、今日は二回も見えてラッキーだな」と新幹線を有り難がってしまう。年月がたって、息子は10歳になった。最近、よく「あっ、新幹線じゃん」と私に教えてくれるようになった。
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買い集め、入場券で入ったホームで延々と新幹線を見ていたあの日々を、息子はもう覚えていない。しかし、母親である私は新幹線を見かけると「あっ、新幹線だよ!」と反射的に息子に話しかけてしまう。新幹線を貴重だと喜ぶ息子はもういないのに。そんな私も、次第に新幹線を見かけても
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息子の電車への関心は、3歳くらいをピークに徐々に別の対象(仮面ライダー)に移り薄れていった。あんなに大好きだった新幹線も、7歳の頃には「はやぶさ」「こまち」などの車両名もわからなくなっているほどだった。雨の日も晴れの日も踏み切りを見に行き、車両基地の抽選に応募し、プラレールを
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「気付いた人がやってあげればいいだけ」と言っていいのは気付いた時にやる側の人間だけ