まず可能性が疑われたのが、記憶?喪失?シルバーキー=サンって人のさ。だけど違ったよな。つうかそのシルバーキー=サンもメチャクチャビビってた。もう、そういうのイイんだっつうの。こっちとしてはウンザリだよ。それから、オーストラリアの何とかいう……イグナイト?サン?とも連絡取らされて。
いや、それが妙だったのはさあ、一番ビビってたのはドラゴン・ニンジャ=サンだった。つうか、その三人全員ビビってた。三人?ああ、三人いたんだ。国際探偵サツバツナイトとナンシー=サン。居心地悪かったよ。そいつら俺の事、知ってるみたいでさ。まあ、でも、感謝万々歳。ネオサイタマに来れたし。
010011……ッてなワケでよォ。何がなんだかわからねえうちに、俺は溶岩プールに沈められちまうところだったんだ。マジで参った。自分が誰だかわからないまま、そんな凄惨な死に方ッたら無いよ。だけど間一髪、助かった。牢から解放された。ドラゴン・ニンジャだってよ。エジプトに居たんだぜ、俺!?
◆「エイジ・オブ・マッポーカリプス」シーズン4、ここに終わる◆ ◆シーズン5に続く◆
「ああ、いいのいいの、あいつは社交性無いからほっといて。それより貴方がニンジャスレイヤー=サン?ナンシー=サンから話は聞いてる」「そうか」「ピザ屋?ピザくれ!」「帰れ!売り切れだ!」「なんだと!?」青空の下、広場に集まる市民の数は増え続けていた。咎めるものは、何もなかった。 57
「アア!?ナンデそうなるんだよオイ!」「さっきの地下駐車場で売れまくっちまってて……」「地下駐車場ですか?」「コトブキ姉ちゃん、聞いてくれよ。マジで俺ら死ぬような目に遭ってよォ。あ、この人、ユンコ=センセイな」「ドーモ」「あれ?さっきまで居たニンジャの……あれは彼氏?旦那?」 56
「これは、どういう状況でしょう」コトブキが尋ねる。マスラダは首を振った。そこへ、「イヤーッ!」回転着地したのはザナドゥだった。マスラダとザナドゥは互いを見た。ザナドゥは微笑し、やや照れくさそうに拳を掲げた。マスラダはそこに拳をぶつけた。振り返り、見上げる。色彩纏う半壊のビルを。49
悲鳴をあげたのは黄金影だった!噴き出す金色の血飛沫!「殺ッ殺ャアアアアア!ゲキャキャアアーッハハー!」後ろから飛びつき、逆手に持ったジャックナイフで頸部を繰り返し突き刺し笑うアクセルジャックを尻目に、ザナドゥは先を急ぐ!「イヤーッ!」降ってくる黄金影! 20
「別れの時が来た。しばしの、あるいは今生の」ヒラグモを抱え、影となったケイトーは光の中に踏み入った。「思えば貴公は煩わしくも好敵手たりうる存在であった。年若いリアルニンジャよ。貴公の道に希望あらん事を。……サラバ」影は消え……荒野は裂け……セトの黒い部屋が再びフジキドを迎えた。22
「状況に乗じてオヌシが如何なる計略を巡らせようとも、必ず突き止め、阻止する」「フジキド・ケンジ君。私は数千年もの時を生きた。君達には想像もつかないものを見てきた。全てのリアルニンジャが、セトの如く暗黒時代の支配を望むとは思わないでくれ給えよ」光が強まり、ケイトーは逆光になる。 21
「如何なる企みが……!」「無論、冒険の意志はゼロではない!我ながら智謀の存在ゆえ、可能性の追求は止められん」ケイトーは苦笑した。「だが今は私に任せておけ。未来ある若者が理不尽に犬死にするさまは耐え難い。災厄のスケープゴートにふさわしき存在とは即ち、私のような過去の遺物なのだよ」16
「ケイトー・ニンジャ=サン……!」意識外よりの出現であった。恐るべきリアルニンジャがその隙に乗じるのは児戯に等しかった。瞬時にヒラグモ・デーモンを奪い取ったケイトー・ニンジャは、暴れる存在を赤子めいて抱きかかえた。「ここは私に……」ヒラグモが顎を蹴った。「ええい!ここは私……」12
「ゆくぞ」フジキドは亀裂を睨んだ。オヒガンの虚無にタッチダウンすべし!「……成る程、それは実際、ただ一つの冴えたやり方といったところか。君自身が犠牲となる点を除けばね」傍らで、声がした。その響きだけで、かのニヤニヤ笑いをも想起させる、宿敵の声であった。「待ち給えよ……」 11
【あらすじ】 セトに対峙するマスラダとフジキドはもはや満身創痍であった。しかしこのイクサの極点において、ナラク・ニンジャが二人を繋ぎ止めたのである。 セトの最終ヒサツ奥義アルファフージンオシリススプリッターを打ち破ったのは、三位一体の破壊拳、究極暗殺拳ナラクアラシノケンであった。
【これまでのあらすじ】 北米大陸で明智光秀を爆発四散させたニンジャスレイヤーを獲物に定めた狩りの儀式「カリュドーン」が、邪悪なリアルニンジャ達の手で開催された。 ネオサイタマに送り込まれた7人の狩人の手で呪いを刻まれ、儀式に巻き込まれたニンジャスレイヤー。だが全て返り討ちにした。
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ニンジャスレイヤーとサツバツナイトは言葉もなく互いを見た。ザンシンする事すらままならぬ。悠久の時を生きたリアルニンジャが滅びた。時の力が天地を鳴動させ、爆発四散パーティクルが最後の咆哮を形作った。『貴様らの都に……最後の滅びを……くれてやる!』その残滓も、やがて、消えた。 56
「「「イヤーーーー-ッ!」」」「グワーーーーーッ!」三つの炎が三方向に跳躍し、セトを離れた。暗黒カラテ、ナラクアラシノケン。ニンジャスレイヤーが、サツバツナイトが着地し、ナラク・ニンジャが掻き消えた瞬間、全ての打撃がセトの肉体に刻まれていた。「サヨ…ナラ!」セトは爆発四散した!55
(((それなりに骨のある相手であった事よ、セト・ニンジャ=サン!だがオヌシは所詮、カラテ至らぬニンジャに過ぎぬわ!インガオホー!即ちインガとは我也!カラテを見よ!音に聞くべし!心せよ!カツ・ワンソーの子らよ!全ニンジャよ!キンカクよ!ニンジャスレイヤーはここに在り!))) 54
拳、蹴り、掌打、鈎手、回し蹴り、跳び回し蹴り、チョップ……二人のニンジャが繰り出す多重のカラテがセトの分身の速度を上回った。畳みかけるカラテを、セトは分身を動員して防御するに至った。二人……否……セトはもう一つの影を見た。残像ではなかった。それがナラク・ニンジャだった。 53
全周囲を巡る無限多段攻撃にセトは無限分身で対応する。カラテを凌ぎ切る。神話的ニューロンに無数の感情が去来する。なにゆえ余は命を懸けている?なにゆえ、この満身創痍の二者がなおカラテで立ち向かってくる?なにゆえ……余は……滅びるのか!?(((グググハハハハ!))) 残酷な哄笑が応えた! 52
セトはアルファ・フージン・ジツにオシリス・スプリッターを乗せた!無限拡散するセトの写し身はニンジャスレイヤーとサツバツナイトに絶え間ないカラテを浴びせ続ける!だが、おお、ゴウランガ!ニンジャスレイヤーとサツバツナイトは止まらぬ!セトの周囲を駆け巡る! (((ニンジャ!殺すべし!))) 51
「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」… twitter.com/i/web/status/1…
竜巻の中、邪悪なニンジャソウルの推進力を身にまとった二人のニンジャは、カラテで宙を駆け、赤黒黒橙の風と化し、二重螺旋めいて降り注いだ。セトは迎え撃った!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」49
ニンジャスレイヤーとサツバツナイトは嵐の中で刮目した。その瞬間にセトのニンジャ第六感が感じ取ったのは、根源的危機の予感だった。彼はニューロンを、命を燃やし、アルファ・フージン・ジツを加速させた。「イイイイイイヤアアアアアーッ!」「「イイイイ……イイイイヤアアアアーッ!」」 48