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「ハイ、死にます」側近は答えた。あの威厳に満ちたオヤブンの声が戻って来た。彼はそう感じていた。「……サイバネ野郎を殺せる爆弾なら、ニンジャも死ぬだろ」「ハイ、死ぬでしょう」「……いいか、あの死神を爆死させるぞ!始末できたらアマクダリに報告だ!」そしてマグロは泳ぎ始めたのだ! 42
だがハシバはトリイの中に現れた、蛍光青の神秘的なグリッド幻影を見つめていた。果てしない飛翔感。ワープする宇宙船めいて、上下左右に編目模様が見える。左右には二匹のサイバーイルカが飛び、彼に語りかけた。「こんな事してると、ソンケイを失っちゃうよ」「大丈夫さ、時代は変わったんだ」 15
【マグロ・サンダーボルト】#2 続き
【今回の話は】 ・2030年代の「ネオサイタマ」が舞台です ・ジャンルは「サイバーパンク・ニンジャアクション小説」 ・常人にある日突然ニンジャソウルが憑依してニンジャになる世界観です ・サイバーパンクなので肉体を半機械化している奴も多い ・ニンジャのほうが強い ・治安は終わっている
◆再鮪◆21:30頃===
それは本来ノイズとして除去されて当然のバイタル情報であった。だがラッキー・ジェイクはラッキーだった。彼は地上階の階段の下の暗い影で、壁に寄りかかって項垂れる、昏睡状態の浮浪者を見つけたのだ。ぼろぼろのトレンチコートにハンチング帽。所々に血の跡。横には安物スシとオチャの空容器。 6
彼の名はラッキー・ジェイク。ネオサイタマ裏社会のチンケな賞金首だ。そして今日の彼はあまりラッキーではなかった。運びの仕事自体が、彼を捕えるためにヤクザクランが張った危険なトラップだったのだ!「クソ、弾切れかよ……!」彼は心の中で神を罵りながら、論理直結銃のマガジンを確認する。 3
男は都市迷彩柄のサイバーコートにニットキャップ、サングラス。そして傍目には解らぬが、全身にサイバーギアを埋め込んでいる。右のサイバネアイが硝煙の先に人型を捕捉!「死ね!貴方!庶子!行け!貴方自身を前後しなさい!」BLAMBLAM!「アバーッ!」待ち構えるクローンヤクザを銃殺! 2
【マグロ・サンダーボルト】#2
だがアベは笑わない。ジョークではなかった。トラタは自重するように口元を引き締めた。「泳ぎながら寝るらしいぜ」アベは粉と乾燥葉を混ぜた巻き紙をスティック状に丸め、咥えて火を点けた。「あいつら一生、時速100キロだかで泳ぎ続けるんだとよ。泳ぎ出したら止まらねえ。止まれねえのさ」 20
「待てよ、ここからが大事なんだぜトラタ=サン。マグロが口を開けっ放しで泳ぐ理由はな…あいつら、口を開けながら泳がないと、窒息して死んじまうんだ」アベは錠剤を手際良く砕き、タバコと混ぜながら語った。「そんな、まさか」トラタが笑う。「アベ=サン、じゃあマグロはいつ寝るんだよ!」 19
「マグロってのは、面白い魚なんだ。スシの原料になるだけじゃねえ。神秘的ストーリーがある」アベが言った。店内のBGMはちょうど、旧世紀の軽快なブギーへと切り変わった。「聞かせてもらえるかい」「ならちょっと、メン・タイくれよ」「お易い御用だ!」トラタはレジから錠剤を取ってきた。 17
「コンセプトが怖いだろ。終わりが無い。無限に走り続けるってのが、怖いんだよ。ルームランナーを見てると、いつも俺はマグロのことを考えちまうんだ」アベはサングラスを外し、まじまじと機器を見た。「マグロだって?一体どういう事なんだ、アベ=サン。ヤクザのあんたが怖いだなんて」 16
木人に何発か軽くカラテした後、アベはまた勿体ぶるようにコップを持ち、ジュースを飲みながら、肩をいからせて店内を歩いた。客はもういない。アベはルームランナーを見つけ、その前でしゃがみ込む。「ルームランナーか。俺はルームランナーを見ると感傷的な気分になっちまうんだ」「何でだい」 15
彼らは、互いのサイバーヘルムや生体LAN端子を揃いの蛍光色LANケーブルによって直結したテクノギャング団の一種、サイバーチェインギャングである!「カネもよこせ!」「即座にカネもよこせ!」「アイエエエエエエ!」彼らは並列直結した人数分だけ自我が増大し、気が大きく、危険な存在だ! 9
すなわち、殺人ミッション等をこなし、ソンケイをたくさん獲得することで、クラン内の地位が上がる。すると、より偉大なドスダガーやサカズキを授かる事ができる。またソンケイをたくさん積んだグレーターヤクザは、内側からオーラめいた威厳を放つとさえいわれる。「まあ、俺もいつかは、な……」 7
アベは見通しの悪い店内を歩きながらふと将来を考えた。いずれは自分も、そのようなミッションを任されるだろう。危険だが、ソンケイを獲得するためだ。ソンケイは非常に難しい概念だ。目に見えない秘密のゲームスコアめいたものであり、テクノ・タントラ業者たちのカルマポイント制にも似ている。 6
重金属酸性雨に濡れる灰色の電脳メガロシティ、ネオサイタマ。そこには、無数のスリリングな犯罪が息づく。誰もが違法行為と無縁ではいられない。郊外との境界線、パンキチ・ディストリクトの一角……このビルの地階にある雑然とした「トラタ・ハリマナカの運動機器とビデオの店」も例外ではない。 1
【マグロ・サンダーボルト】#1
【今回の話は】 ・2030年代の「ネオサイタマ」が舞台です ・ジャンルは「サイバーパンク・ニンジャアクション小説」 ・常人にある日突然ニンジャソウルが憑依してニンジャになる世界観です ・サイバーパンクなので肉体を半機械化している奴も多い ・ニンジャのほうが強い ・治安は終わっている
【このアカウントは】 ・「ニンジャスレイヤー」のエピソードをTwitterで連載しています ・今日は過去の読み切り名作エピソードを再放送します ・末尾に数字が振られている。その数字順に読んでいく ・数分ごとにツイートが飛んでくるがそういうわけでバグではない ・#ニンジャスレイヤー で実況
⚡️マグロ・サンダーボルトFACT⚡️ ・面白い ・有名なエピソード ・再放送アンケートで1位になったため今回採用された ・これだけ読んでも大丈夫 ・実は一度も再放送されたことがない ・ニンジャが出る ・ニンジャスレイヤーも出る ・いま@NJSLYRをフォローしておくと無料で読めるし実況の練習にも良い
⚡️【マグロ・サンダーボルト】⚡️ 「ニンジャスレイヤー=サン!君は走り続けねばならない!マグロのように!ペースダウンした時、君は……その装置に仕込まれた爆弾もろとも爆発する!」何たる陰謀!走れ!ニンジャスレイヤー!サンダーボルトの如く! ⚡️10/21開始。@NJSLYRをフォローし備えよう!⚡️
🍣われわれはシーズン4の最終エピに向けて準備を進めていますが、これはかなりのボリュームが見込まれ、連載開始までいつもより長めの準備期間をいただく予定です。 また我々はこれを実際良い空白期間ととらえ、初ニンジャ読書の方でも楽しめる実況向けの再放送エピをチョイスしました!それは……🍣