日本ではそれほど知名度がない鎧だが、実は貴重な実物が他ならぬ日本に存在してたりする。 博多は元寇史料館の例の鎧がそれ。
表記は多少揺れがあって、ハタンガあるいはハタングなどとも言う(Hatanga degel / Khatangu degel / Хатангу дегель) モンゴル語で鉄のように強いベストの意、らしい。 図は中身の例。うむ、ブリガンダイン。
今日の甲胄:ハタンガ・デゲル(?) 平たく言えばモンゴル式のブリガンダイン。元々は革やキルティング式の軽鎧だったが、やがて裏に鉄板を留めるタイプも登場する。 今日見かける再現品ももっぱら後者のタイプのもの。14世紀前後。
今日の甲胄番外編 日本でこの光景が日常的に見られるようにするのが当面の野望。21世紀。
本日の甲冑:南蛮兜 明らかに近世欧州の「モリオン」(右図)を模した南蛮兜なのだが、日本の甲冑師がシコロを足す衝動を抑えきれなかった結果、和と洋が互いに主張し合ってよくわからない代物に。
ちなみに、こちらはやはり14世紀のドイツの足鎧 ドイツでは、日本の篠脛当のように細長い鉄板を筒状に取り付けたsplintedと呼ばれるタイプが比較的多く用いられたよ。この図だと8、11、17、20あたりがそれ。
今日の甲胄:14世紀イタリアの足鎧の変遷 海外の甲胄界隈人によるスケッチ。主なソースは当時の彫像や写本。1330年あたりを境にいわゆるチェインメイル式からプレートアーマーの形式に移行しているのがわかる素敵まとめ。 facebook.com/photo.php?fbid…
歴史的に見れば、グレートヘルムは「バイザー」を特徴とするバシネットに淘汰された形になるのですが、グレートヘルムの側もどうやら黙って滅ぶのではなくバイザー式に進化して対抗していたことが伺える、興味深い一品です。 ただしバシネットに比べて、こちらの例はごく少数。
グレートヘルムは時代が進むと、打撃を受け流せるように頭頂部が細く進化していきます。 水滴型にまで細まったスタイルは「シュガーローフ」という名前で呼ばれていますが、本品はそれが更に進化してバイザー付きになったものと位置づけられます。
今日の甲冑: バイザー式シュガーローフ みんな大好きグレートヘルムの最終進化形の一つ。ダサかっこよさが特徴のグレートヘルムの系譜にも関わらずイケメン臭もする罪なやつ。 ソースはフィレンツェはバルジェロ宮殿の彫像(1320年前後)。
今日の甲冑 みんな大好きラメラーアーマー。13-14世紀、モンゴル系(キプチャク・ハン)。多分ウクライナはジトームィル出土。
コメントを貰ったので、小ネタ。 有名なヘンリー八世の兜ですが、バイザー(面頬)と左右に開く頬当てで構成されておりまして、分類的には15~16世紀に流行ったアーメット(armet)と呼ばれるタイプの兜になります。 ので、あくまで分類上は右の兜と同じということになったりします。
尚、今回のコラムはテーマが兜ということで普段の10倍くらい頑張って書いたのですが、頑張りすぎて媒体のコラム枠に入り切らなくなったので本体は弊ブログの方にアップしております。こっちもよろしくね。 wtnb-bnz.jp/blog/diary/yos…
海の向こうにも当然のように和甲冑勢はいっぱい居るのですが、仔細を見ればそれぞれの誤魔化し方が伺えて趣深いわけです。
しかし紋章とロゴ類との相性の良さは、うまくすればスポンサード甲冑ファイターの道に繋がるような気も。
国旗とか標識とかあの辺りは、紋章のデザイン精神を割と継承してるので盾やサーコートと相性が良かったりするのだ。
甲冑用のサーコートを発注することになったのでデザインをあれこれ考えてみる。
久々にブログ更新しました。中世とパンツの記事です。また例によって気がつけば量が増えてしまってた系です。 wtnb-bnz.jp/blog/medieval/…
1000年の時を越えて仕事を選ばない御方 vk.com/album674815_23…
というわけで吉田の第五話が出ました。今回は吉田が(書類上は)何もしないお話で御座います。よしなに。 tonarinoyj.jp/manga/haitatsu…
というわけでpixiv Spotlightさんからお受けした、作業部屋の取材記事がアップされました。他に取材する相手は居らんかったのかという気もしますがきっと甲冑枠という事なのでせう。 spotlight.pics/ja/a/1317
ネットで時々目にする、中世とハイヒールに関する言説を検証する記事をブロッグに書きました。いざ書いてみると想像以上に長くなってしまいましたが、お暇な時にでもどうぞ。 wtnb-bnz.jp/blog/medieval/…
というわけで、となりのヤンジャンさんで「竜と勇者と配達人」を連載さしてもらう運びに相成りました。 是非呼んでみてください。ちょう硬派ハイファンタジーですよ。 tonarinoyj.jp/manga/haitatsu…
海外の甲冑戦士の写真を眺めてたら、上衣の色と角度の都合で一瞬園児服に見えてしまった。どういう天啓だこれは。