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泣きながら街を徘徊していたら知らないスーツの人に「電車賃を貸してほしい」と声を掛けられた あげるつもりで200円渡すと「必ずこのビルの前のこの石の下に返しに来ますので、いつになるかは分かりませんが気が向いた日にチェックして下さい」と返されて涙引っ込んだ 天使1日目の天使じゃん
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教育実習の為に母校へ帰ったとき、美術室に貼ってあるポスターを見て、それが行きたかったけど自分が生まれる前に開催された展覧会のものだという話を先生にしたら「そのポスターはあなたが在学中も貼ってあったけどここにポスターが貼ってあることに気がついていなかったでしょう。存在に気が付く力を
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つけるというのが勉強をする意味の一つなんだけど、身についてからじゃないと有用さが分からないのが難儀よねぇ。でも世界の解像度は確実に上がる。あなた、大学へ行ってたくさん勉強してきましたね」と言われたこと、いまでもよく思い出す
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夜中に〜いきなりさ、ねぇ起きてる?今から毛布持ってさ海行かない?眠たくなったら寝ちゃえば良いし起きてれば起きてるで良いし、魔法瓶にココア作ってスマホで映画でも見ながら海に朝が来るところ見に行こうよってLINE
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むかし電車の中で見かけた人が泣いていることに気がついたとき飴やフリスクをあげるくらいのことしか出来なかったのだけど、本当は「ねえ!今からめちゃくちゃ良い喫茶店ででっけえメロンソーダ飲みに行きません?それで人のいない広いプールで爆泳ぎして図書館へお昼寝しに行こ!!」とか言いたかった
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成人する前の年頃に使っていた香水、キンモクセイみたいな匂いの香水 当時慕っていた人に「金木犀の近くを通るとあなたがいたのかと思う時がある」みたいなことを言われてとてもロマンチックだと思っていたけど、今はあまりそうゆうおまじないみたいな恋あまり好ましくなかったんじゃないかと思う
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お元気ですか おれは「おれは死んでしまった方がいい」と感じている時と「全てが憎い」と感じている時と「全てのことが大好き」の時があり、些細なことでそれらのチューニングが変わってしまう自分の心のことが信用ならなくて人に会ったりが出来ず謝ってばかりの日々です そちらの夜はどうですか
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映画を観たい、一人で無心で時間のかかる料理をしたい、描きかけの絵の続きを描いて読みかけの本の続きを読んで洋服のほつれを全て縫い付けて知らない街や国へ旅に行って知らない街のスーパーで買ったサンドイッチやコーヒーを持ってなにもしないをしたい
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眠れない友人をハグしに行きたい 洗濯物を洗って干してシーツを替えて床や水回りを掃除して何日か困らない程度の食べ物の作り置きをして最近読んだいい漫画や本の話をしてトランプで遊んでハグして帰りたい
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「話せるようになったら話してください」と1時間も2時間もずっと隣で座ってくれていた人のこと最近思い出す
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なにも…なにも分からない…好きだった食べ物も好きだったお店も好きだった旅先も好きだった歌も楽器も絵の具の匂いも朝の過ごし方も夜の過ごし方も昼間のやり過ごし方も夢も希望だったものも人も味も匂いも音も感覚も
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上司に『なにも分からぬ、助けてくれ』とチャットしたら飛行機のスタンプだけが送られてきて(なに?!)と思っていたら「飛んできましたよ〜」とわざわざ席まで来てくれて嬉し楽しかった
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仕事中に「見てwww新宝島で自席戻るわwww」とか言いながらボックスステップで移動してるのを見て転げるほど笑ってるくれる同僚がいてくれてなんか幸せやなて思うわ
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誰も来ないだろうと思って物陰でコーヒーを飲んで休んでいたら、女の子たちが松田聖子さんのsweet memoryを口ずさみながら歩いていてきて『時間だけ後戻りしたい』という歌詞のところでクスクス笑っていてなんか天使みたいやった
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昨日大学生たちと話をしていて「何かの模倣みたいなミニマルをするな。好きなものを集めて、もっとカオスになるべき。カオスこそ真のセクシー、清潔なカオスになれ」みたいなことを延々語り合ってなんか脳から快楽の液みたいなの出まくった