個人的には、オレは専業翻訳家のなかで恵まれた立場にいると思う。累計240万部のマイクル・コナリーを抱えているし、SF・ファンタジー系訳書の重版率は高い。あえて出版社や編集者に疎まれそうな印税率の話をする必要はない。でもなあ、「原則、食えないですよ」と志望者に言うのは、もう嫌なのだ。
黙っていらっしゃったな。雇われた身の辛さは、わかるし、経営者や役員や経理が決めたんだろうけど、戦ってほしかったなあ。著作物の肝は、著者(訳者含む)でしょ。そこを搾取しちゃダメじゃないかな。
印税率のことになると、編集者は一様に口が重くなる。8%から7%に下がったとき、「申し訳ないけど、取引のある翻訳家全員にこの条件でお願いすることになった」と言われ、「8%から7%というのは、12.5%収入が減るということですよ。あなたの給料、それだけ下がることを想像してみて下さい」と言ったら
前々から言ってるんだけど、海外作家の作品は、担当する翻訳者がいなくなると出なくなる。訳者が亡くなって出なくなる場合もあるけど、存命でも、いろんな理由でその作家を訳さなくなる場合もある。別の訳者が出てくればいいのだけど、なかなかそうはいかない。幸運な例外が、イアン・マクドナルドだ。
いや、ほんと許せないな。高額医療費負担制度がなかったら、本人や家族が重い病気にかかったほとんどの国民は首をくくるしかないぞ。つい最近、その恩恵を受けたばかりなので、なおさらそう思う。 twitter.com/sikano_tu/stat…
「「「えっ?」」」みたいな、複数人が同時に「えっ?」と言ったことを表すやり方(あるいは、食い気味に発言したことを示すやり方)は、なろう系(ひょっとしたらラノベ系?)に特有な表現なのかな。かならずしも効果的とは思えないけど、近年の新しい表現方法かも。
翻訳で困るのは、原書の事実関係が間違っている場合。日本の校正よりも、英米作品の校正は、緩いなあ、と感じることが多い。特に時系列の乱れが多い。昔は、いちいち疑問点(というか、はっきり言って誤謬)を作者に問い合わせていたが、近年は問い合わせない。作者が気分を害する場合が多いから。
ケン・リュウ短篇、コミック化! まずは、「紙の動物園」が9月18日に公開。「パーフェクト・マッチ」「シミュラクラ」「レギュラー」がつづくそうな。Manta comicsで発表。 twitter.com/kyliu99/status…
東京の病床使用率98.6%、神奈川91.2%。もう医療崩壊でしょ。 #五輪やってる場合じゃない stopcovid19.jp/#Tokyo2020
今SF翻訳を目指す人に助言するとすれば、「とりあえず、中国語ができるようになっておけ」だな。現在還暦前後のSF訳者たちの大半は、あと5年で生産量が半減、10年でほぼゼロになるから、そこに中国語も訳せる若い訳者が進出する余地はたっぷりある。