3/8の #国際女性デー の海外での広告例。 「CEOと言えば男性?」「看護師と言えば女性?」という問いかけがイギリス全土の映画館や駅をポスタージャック。 アンコンシャスバイアスに気づかせるきっかけにすることが目的だとか。
日経新聞に載った #国際女性デー の広告が話題になっていますが、問題は、女性が”他者からの評価に合わせて変わる存在である”ということを再確認するような広告になっている事。 下記のリプライで説明します。 twitter.com/nikkei_ad_flas…
まず、コピーについて。「若い」「ブス」「頭が良すぎ」という評価を載せて「自分が変われる」というメッセージは、社会で男女平等を実現するための国際女性デーの文脈に反します。 女性を「頭が良すぎ」と評価する社会を変えよう、というのが本来の文脈のはず。
「私たち(女)は」強い、前に進む、自分が変われると知っているという言葉は、女性だけに男女平等によっておこる不利益と戦うように仕向けていると感じてもおかしくない。 広告主は女性を応援したつもりでも、これは女性への負担を増やすことを良しとするように読めてしまう
最後の「世界が、変われる」という言葉は確かに、男女平等に向けて社会が変われるという期待感を持たせるけれど、前のメッセージと合わせると「女性強いんだから辛いけど自分たちで世界変えてね」と聞こえてしまう。国際女性デーは女性だけのものではない、という批判が成り立つ
また、広告の女性について。コピーと合わせて「強い」女性を表現したのだと思う。 だけどちょっと待って。女性は、広告で目立つための”素材”として使われてきた歴史がある。しかも、こういうアイキャッチ典型は、女性の肌の露出を増やすこと。今回もそうなってないか?
女性の肌を露出して人の目線を集めるということは、広告の戦略的手法に女性を使っている、という事。つまり、女性へのリスペクトがない、というのは西洋でも議論されています 女性向け製品紹介の広告ならまだしも、今回はいち人間として女性をリスペクトする #国際女性デー の広告だったんじゃないの?
そして、「女性の肌を露出すれば注目を集められるんだ!」というのは、とても男性的な発想なんだよね。元々アメリカで、髭剃り、時計、車、など男性向けの広告に裸の女性が使われてきた広告業界の歴史があります。 画像は1970年に批判があった男性用シューズの広告。
だから、今回の今回日経新聞に掲載された広告を見て、女性が少しでも違和感や不快感を感じるのは自然です まとめると ✅女性への負担を増やすことを良しとする ✅国際女性デーの文脈の無視 ✅女性が広告に使われてる感 ✅男性目線の写真 ✅応援した”つもり”
そして、炎上広告の解説をしてる東大教授の瀬地山角さんの炎上広告の4象限にあてはめてみても、右下以外の要素が当てはまっちゃう。 コピーは女性を「応援したつもり」で女性の写真表現は「性的メッセ―ジ」ともいえる amazon.co.jp/dp/4334044697?…
「この広告の制作チームに女性もいるから女性差別的な広告ではない!」という反論も出ると思う。でも、女性の男性化という現象を忘れないで。広告業界はきっと、まだ女性が男性のようにふるまうことでしか生きられない男性社会だよ。詳細は @fuemiad の本で amazon.co.jp/dp/4750517046?…
皆がスープストックについて話しているので、私もスープストックの広告分析をしようとしたら、広告には頼っていないとのことです。広告でなくブランディングに力を入れる…教科書のような戦略で成功されており、何も言えることはありません‥🙇‍♂️ seleck.cc/1077