1
最近知り合った女性と食事しながらどうでもいい話をしていたら突然真顔で「あたしアンドロイドなんです」と言い出して、ああスマホのことかとわかるまでの数秒間めちゃくちゃわくわくした。
2
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』というタイトルを目にするたび「箕面温泉スパーガーデン」というメロディが頭の中で流れてしまい「エヴァーガーデン」とまともに発音するのがむずかしい。これを関西電気保安協会現象という。
3
こんなオリンピックはいやだ。
公式エンブレムがパクリだ。
トライアスロンの泳ぐとこがうんこくさい。
死ぬほど暑い。
暑さ対策はアサガオだ。
聖火リレーは狭いとこぐるぐるまわるだけ。
あからさまに金目当てだ。
やばい伝染病をスポーツの力で乗り切ろうとする。
いっぱい人が死ぬ。
4
ある人に、いまどき水道水飲んでる人なんかめったにいませんよ、と驚かれてしまったのだけどみんなそうなんですか？ 水道水、なんであかんのか。
5
自転車に乗った若い女性が前からにこにこやってきていきなり大きな声で「夏は暑いでござんすねえ！」と言う。どう反応したものかとうろたえていると、実は自転車の後ろには三歳くらいの女の子が乗っていて「暑いでござんす−」と笑っていた。子供に言ってたのか。びっくりしたでござんす。
6
小泉進次郎が総理大臣になったら見た目がいいので嬉しい、と言う女性がいたので、見た目がよければいいのであれば阿部寛に総理大臣になってもらったらもっとよいのでは、とイヤミで言ったところ目を輝かせて「ほんまやそれがいい」とのことだった。
7
兵庫県佐用町あたりの峠をいくつか自転車で走る。寒いわ雨降るわで今日はあかんなあと思いながら走っていたのだが夕方ものすごい虹を見たので終わってみればいろいろ楽しかった。そのまま虹の中に入っていけると半ば本気で思ったほど鮮明で美しく壮大であれが宗教行事なら入信していた。
8
村の長老が「その樹は神様のものじゃ切ってはならぬ」と怒り、樹とともに育ってきた少年が切らないでくれと懇願するも金に目が眩んだ悪い大人たちに樹は切り倒され都会へ運ばれ見せ物にされる。この話の流れだとこのあと除幕式で雷に打たれた樹が巨大化して怪獣になって神戸の街を踏み潰すと思う。
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『大久保町の決闘』『大久保町は燃えているか』『さらば愛しき大久保町』『やみなべの陰謀』『ミッションスクール』の5作品、ハヤカワ文庫からKindle化。明日10月31日より配信予定です。 amzn.to/2yCaBtG
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田中哲弥『大久保町の決闘』がKindle化されるようです。ハヤカワ版なのでたぶんおまけの番外編付き。10月31日配信。予約受付中。 amzn.to/2yCaBtG
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昔後輩の女子高生が、暑いので制服のブラウスの袖をまくっていると中年男性教師に「露出狂か」「男の気を惹きたいのか」などと叱られわけわからんと言っていたがあれはつまりそのおっさんによる「その格好わしたまらんわ」という告白だったのだなあとポニーテール禁止の話を読んでふと思う。
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自分の出番が少ないと不満の芸人さんとそれに気を使う芸人さんによってぼくの書いたコントが最初の稽古で見るも無残に原型をなくしていくのに呆然としていたら島木さんが「おもしろい本やのにもったいないことですわ」とこっそり言いにきてくれてまだ仕事に慣れてないときであれは本当に助かりました。
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ぼくのふくらはぎを舐めた犬。誰かが餌をやったみたいでうちの近くをねぐらにしてしまった模様。飼い主さんは捜しているのではないでしょうか。明石西新町近辺を放浪しています。首輪は焦げ茶色。現在は道のど真ん中で寝ています。
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テレビでなにかの先生が「人間の体には首と呼ばれる部分が三つあります。首と手首と足首です」と言ったとき、それを見ていた女の子が「それでも地球は回っている」感じで「まだ、乳首がある」と低く呟いた。ちょっと怖かった。
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通りすがりの女子高生たちの会話。「日本のケータイてアスパラガス言われてるんやて」「へー。細長いから？」
小説家。
最新刊は『オイモはときどきいなくなる』福音館書店 amzn.to/2S1KQPw
なんと第62回日本児童文学者協会賞を受賞です。