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そのときの、ワシの気持ちはすごかった!嬉しさが!爆発四散して!七色の何かが!飛び散った!すごい!こんなことってあるのか!人生にこんな素晴らしいことってあるのか!!!!!こんなことが!!こんなことが……!!!!!
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だが、そのお話が、ある日突然、更新を止めてしまったんじゃ…。すごく、すごくいい場面のところでな…。わしは…。
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すると、作者さんは「あのお話の続きを書いています」とワシに教えてくれたんじゃ。
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そしてそのお話は、しばらくして、サイトから撤退してしもうた。この世から消えてしもうたんじゃ…。わしのHDに、必死でダウンロードしたpdfファイルだけを残して…。
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ある日、作者さんからメールが届いた。
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あまりに好きなのでファンアートも描いた…。何枚も何枚も描いた…。下手な漫画にしたりもした…。作者さんに思いのたけを綴ったファンレターを出した…。
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そのweb小説はな…当時もかなりの人気でな…、世が世なら絶対に書籍化されていたじゃろう、とワシは今でも思っとる…。
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往生際の悪いワシは、この作者さんがいつか、どこかで、また続きを書いていてくれるんじゃないかと、webの世界をさまよった…。ペンネーム、タイトル、キャラクターの名前…それっぽい単語…全部を検索した…。
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でも…どこにもそのお話はなかった…。悲しみに暮れたワシは…web小説を読むのが辛くなった…。こんなふうに、ある日突然消えてしまうものに、魂を奪われるのはもう嫌じゃったんじゃ…。
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【家族経営のスーパーの女の子と近くの工事現場のお兄ちゃんの話】①
#漫画が読めるハッシュタグ (1/3)
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ワシは、ワシは、ずっとあのお話が大好きだったこと、あなたの生み出したキャラクター達を今も変わらず愛していること、子供を寝かしつけた後に、泣きながらメールを書いた…。
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ワシは悲しかった…。このお話の続きが、もうどれだけ待っても読めないのかと思うと、絶望した…。半面、他人が書いたweb小説にここまで入れ込む自分が怖くもなったりもしたんじゃ…。
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ワシは続きを読んだ…涙でモニタがにじんで読めなくなる時がたまにあるほど…嬉しくてうれしくて。そして、5年前と変わらず、そのお話は面白かった。こんな幸せなことが、あるじゃろうか?
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作者さんは見ず知らずの私に、お話を消してしまったことを何度も謝り…でも何が起こって、どうして消すという判断に至ったのかは何も言わなかったんじゃ…。
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わたしのHDの中にあるお話、携帯の中にも入れていたあのお話、何度も何度も読み返して、大好きで、でもある場面になるとぴたりと時を止めてしまう、あの大好きなキャラクターたちが、また動き出した…息をし始めた…。
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忙しく過ぎていく毎日の中で、ワシはweb小説を読まなくなってしもうた…。それでも、ワシの中からあのお話は消えんかった…たまに思い出しては、ため息をついた。面倒くさい女なんじゃワシ…サメみたいな女なんじゃ…。
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人生であんなに愛を綴ったことはない、というほど愛を書いた。書いては消し、書いては消し。
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むかし耳に違和感があって耳鼻科に行ったら耳の中からビースが3つくらい出てきたことがあって
私「たぶん娘のです…」
医者「寝てる時とかに入れちゃったんですね…」
私「はい…」
医者「家に帰ったらお母さんの耳はゴミ箱じゃないって言い聞かせてください」
私「お母さんの耳はゴミ箱じゃない」
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…というわけで、私が数年前にハマッてハマってハマり狂った件のウェブ小説、きみねさん原作の「雨の日と月曜日」をL、このたびINEマンガさんでコミカライズさせてもらうことになりました!本望!ホンモウーーーーーーー!!!!
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【家族経営のスーパーの女の子と近くの工事現場のお兄さんの話】 ⑮
#漫画が読めるハッシュタグ (1/5)
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原作者と担当編集のアカウントが単行本発売日前日に相次いで凍結された漫画家が震えて描いた宣伝。#雨の日と月曜日