76
私は、何かにぶつかったとき、あえて苦しかったころを思い出します。心身をリラックスした状態におき、目をつむり、過去をひとつひとつ振り返る。そして「あれだけの苦労の中を私は生き抜いた。だから、これからもやっていける」と自己確認して、未来への力としています。
77
誰かを好きになると、その気持ちを相手に伝えたくなります。一直線に気持ちを投げつけて、向こうにも自分を好きになってほしいと願うようになります。それが恋です。恋は自分本位の思いなので、うまくいかなくなると、一瞬にして憎しみに変わります。
78
不公平で、理不尽なのが世の中なの。
81
好きな人のために何かしてあげたい。しかし、その気持ちの根底には、「だから自分にも優しくして」「もっと尽くして」という見返りを求める気持ちが微塵もないとは言い切れません。そこに愛はないのです。
82
いいこと、悪いことは、コインのように、常に表裏一体を成している。表も裏も幸せでできたコインはありません。生きることには死ぬことが、深い喜びには深い悲しみや苦しみが、光には影が、必ず対になっているのです。それは常にひとつの中にあり、いつどちらに転ぶかは、誰にもわからない。
86
どこに住んだにしても、イヤな人なんて山といるわよ。 極楽じゃあるまいし、極楽に住んでいるようなわけにはいきませんよ。あなたの住んでいるのは地球なの。イヤな人がいて当然なのよ。
87
生まれ落ちてから物心がつくまでは、親が育ててくれます。しかし、人間は物心がついてからあと、死ぬまでは自分が自分の親になって自分を育てていかなければならないのです。
88
先のことを考えすぎると、取り越し苦労をしたり、誇大妄想に陥ったりして、必ず人生を損します。大切なことはひとつだけ。明日の朝、もしも目が覚めなくても、後悔しないと思える今日を送ればいいのです。
89
男らしい男、女らしい女など、空想の産物にすぎません。大切にすべきは、“人間らしさ”です。
91
学校生活とは、学問するだけが目的ではないのです。学問だけなら、何もわざわざ学校へ行かなくても、家で十分にカバーできる。そうではなくて、学校へ行ってみんなで勉強する、大勢の人とともに生活する、ここが大切なのね。
92
文句ばかり言っていてもダメなんです。行動を起こさないと何も始まりません。
93
渦巻き自身には自分の形が見えない。向こう岸から観察すれば、同じ所をぐるぐる回っているのが分かる。少し離れて冷静に物事を見れば、真実の別の姿が見えるのです。
94
自分は正しい、自分はこれでいいんだ、自分はこうなんだ。そう思い込み、自分を肯定してしまうと、進化がなくなります。
95
人は誰でも、自分と違う人間を、容易には認めようとしません。自分とは違う人間を異常と思うことで、自分をマトモだと思いたがるファシストなんですよ。「あいつは何々だからマトモじゃない。俺は何々じゃないからマトモ」と、どんな形であれ、いままで思ったことのない人など、まずいないでしょう。
98
不運だ、ついてない。そう嘆いていると、その言葉や思いがその人にまとわりついて、余計に不運を呼び寄せます。
99
ブスだとか何とか言われているのは若いうちだけ。だいたい四十、五十すぎるとブスも美人も同じ系列になっちゃう。いくら美人でもババアになればモテなくなるの。 だからといって居直っていると、ますますブスになるから、精いっぱい美しくなる努力は怠らないようにすべきです。
100
人間はかならず一人になるんですよ。運のいい人は奥さんや旦那さんに最期を看取ってもらえるかもしれないけど、結局は一人で産まれて一人で死ぬんですよ。