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二十歳の時、知り合いにフレアスカートとヒールの似合う70代の淑女がいて「素敵ですね」といったら「ヒールのある靴もスカートも着れないと思った瞬間から着れなくなる。もしあなたが幾つになってもヒールの靴やスカートを着たかったら、他人にどういわれても選択肢はあなたが持ってなさい」といわれた
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小さい頃、お絵かきの授業で夕焼けの色を3色選ぼうって課題が出て周りが赤や黄色を選ぶ中、橙と青と紫を選んで笑われたんだよね。その時「夕陽と置いてきぼりにされた昼とこれからくる夜の色だね」っていってくれた教育実習の先生、名前も顔も覚えてないけれど、あの人も気づかせてくれる人だったなぁ
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先日、本当に偶然小学生の頃の同級生に再会した。いま何をやってるか訊かれて「絵を描いてる」と答えたら「え、まだ絵描いてるの?」と言われたからちょっと身構えたんだけれど「俺の中で君はずっと絵を描いてる人だったけど、これからも絵を描いてる人でいてくれるんだ」って微笑まれて、少し涙がでた
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もちろんどちらも選ばないことだってあなたにはできるのよって。TPOさえ弁えていればどんな格好をしていたって自分の選んだものを着て何歳でも素敵でいられるから覚えておいてって。素敵だと感じたのはこの人の考え方なんだなと思った。今でも心に刻んで生きているし、私はヒールのある靴を履いている
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煉獄杏寿郎
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ああ、そうやって言葉にするんだ。そうやって、言葉にしていいんだな、ってすごく嬉しかったんだよ。
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- 三日月を抱く -
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一期一振と鶴丸国永を描きました
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この話には続きがあって、実は私の中で橙は海の色だったんだよね。もう少し黄みがかった色がよかったけれどチューブにその色がなかった。それを伝えたら「いいね、先生もべっこう飴を散りばめたような海大好きだよ」といって、一緒に理想の色を作ってくれたのでした。とても思慮深い、優しい人だった。
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鶴丸
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膝丸