「ヨリヌキ」がこんなところで!!
ゼロから1兆ドル稼ぐ2人組の話 5話 ⑥<了>
ゼロから1兆ドル稼ぐ2人組の話 2話 ①
ゼロから1兆ドル稼ぐ2人組の話 1
「『トリリオンゲーム』がこのマンガがすごい!2022オトコ編8位に選ばれたそうです。これって凄いことらしい。稲垣先生がなんだか神様に見えてきた。応援してくれた読者に感謝! よし。さらに上を狙わねば!!  ハルの底知れぬ野望のように」池上遼一
「今更ながら稲垣先生とこのコラボを企画された編集部の励ましあっての結果と感謝の気持ちで一杯です。いずれ『トリリオンゲーム』が稲垣先生の代表作となるよう1コマ1コマ全力で筆を入れています。あすは『トリリオンゲーム』2集の発売日です。皆様には変わらぬ応援お願い致します」池上遼一(了)
「あとは、読者の反応を待つのみです。一つだけ恐れたのは、このあまりに意外なコラボが読者に受け入れられるかということ。稲垣先生や編集部にも失望感を与えてしまうのでは・・・胃の痛くなる思いでした。結果、1話が世に出ると多くの読者からお褒めの声を頂き心底安堵しました」池上遼一 8
「戸惑いはありませんでした。僕の持論では漫画にとっての絵とは小説の文体のようなもの。ストーリーとテーマにマッチしていればどんな絵だっていいわけです。そしてそれでもなおにじみ出るものがあれば、それこそが僕の作家としての個性だと思うのです」池上遼一 7
「まず僕が考えたのは、僕が今まで培ってきたリアルな画風はそのまま活かし、稲垣先生独自のコマ割り、巧妙に引かれた伏線から生み出されるギャグを忠実に絵にすること。もう一つが、稲垣先生の世界観に僕の絵を近づけるために、キャラクターの表情に微調整をかけることです」池上遼一 6
「しかし、僕の悩みを払拭するのに時間はかかりませんでした。稲垣先生の原作を繰り返し読むうちに、この若く、清新な世界観の中で、僕の絵描きとしての存在意義を発見できたからです」池上遼一 5
「稲垣さんの原作は、計算し尽くしたコマ割りに微妙な表情まで描かれ、キャラクター心理までもが下画から伝わってきます。その完璧な原作に絵だけを入れると言うことは、僕が積み重ねてきた漫画家としての創作領分を捨てることになってしまうというジレンマが心の隅に生じたのです」池上遼一 4
「僕がそれまで組んできた原作者の原作は、すべて脚本形式でした。脚本の場合、絵描きである僕はその内容を理解し、自分なりのイメージを膨らませ、演出を考えながらコマを割り、下画を入れます。これがネームです」池上遼一 3
「僕が戸惑った理由。それは稲垣先生の原作が「ネーム原作」だったからです。今から50年以上前。僕が水木しげる先生のアシスタントをしていた頃、或る先輩漫画家が「漫画はネームが完成した段階で仕上がったようなものだ」と断言していたことが今もって忘れられません」池上遼一 2
「僕が『トリリオンゲーム』という作品と出会った時、喜びと同時に或る不安と恐れを抱いた、と以前書きました。今日はその話をします」池上遼一 1
「オリンピックを見ながらトリリオンゲームの原稿。前回の東京大会は大阪の看板屋で働きながら貸本漫画の原稿を描いていました。住み込み先の4人部屋のテレビで観たバレーボールを覚えています。今の原稿もほぼ4人で描いていますが(笑)」池上遼一
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「原稿の合間に時々は呟けたらと思います。  よろしくお願いします」池上遼一