紫外線で色が変化する鉱物がどうしてそうなるのか、その理由はナトリウム原子の移動にある事が判明したよ!紫外線検出材料など、応用が期待されるよ!リプで解説するね! Pauline Colinet, et al. "The structural origin of the efficient photochromism in natural minerals". PNAS, 2022; 119; 23.
なんか急に長さ2cmの細菌が話題になってるね🦠 いつ私は解説したかな、と掘り起こしたら2月末だったんだよ⛏️ twitter.com/Science_Releas…
中性子が4個結合した「テトラニュートロン」を、これまでよりも精度よく観測する事に成功したよ。どうやらテトラニュートロンは短時間ながら存在する可能性が強くなったよ!リプで解説するね! M. Duer, et al. "Observation of a correlated free four-neutron system". Nature, 606; 678-682.
太陽電池と組み合わせることで、光合成を利用せず、光合成より4倍も効率的な植物栽培法が開発されたよ。リプで解説するね! Elizabeth C. Hann, et al. "A hybrid inorganic–biological artificial photosynthesis system for energy-efficient food production". Nature Food, 2022; 3, 461-471.
[ニュースのポイント] ○光合成による植物栽培は、効率の限界により、広大な面積を必要とするよ。 ○今回、太陽電池をエネルギー源とし、電気化学的な手法で栄養分を生成し、植物を栽培する手法が開発されたよ。 ○全く光合成を利用することなく育てられる上に、光合成より最大で4倍も効率的になるよ!
【ちょこっと解説】 カメは環境次第で老化が極端に遅くなることが観察されたよ。老化のメカニズム解明のヒントになるかもだよ。 Rita da Silva, et al. "Slow and negligible senescence among testudines challenges evolutionary theories of senescence". Science, 2022; 376 (6660) 1466-1470.
エヴロン遺跡の石器や骨から、高温に晒された痕跡が深層学習により見つかったよ。もし人類による火の使用なら、80万年前と最も古い記録になるよ!リプで解説するね! Zane Stepka, et al. "Hidden signatures of early fire at Evron Quarry (1.0 to 0.8 Mya)". PNAS, 2022; 119 (25) e2123439119.
塩素は視覚的に見えるから余計に怖いのよ……… twitter.com/ReutersJapan/s…
塩素は常温では気体だけど、加圧すれば簡単に液体になるから、冷やさなくても加圧タンクで運べるのよね。だからタンクが破れれば一気に気化して体積が急膨張、大変な事態に………がヨルダン・アカバ港の事故なんだよ。
塩 (えん) がVOC (揮発性有機化合物) によって潮解する「有機潮解」という現象が発見されたよ!有害なVOCの回収に応用できるかもだよ。リプで解説するね! Kazuyuki Ishii, et al. "Organic deliquescence: organic vapor-induced dissolution of molecular salts". RSC Adv., 2022;12, 18307-18310.
真核生物の祖先とも言われる「アスガルド古細菌」のゲノム解析で、過去に感染した履歴を示す6つのウイルスゲノムを発見したよ。リプで解説するね! Ian M. Rambo, et al. "Genomes of six viruses that infect Asgard archaea from deep-sea sediments". Nat. Microbiol., 2022; 7, 953-961.
放線菌を培養し、シクロプロパンを多数含む分子「フューリマイシン」を生合成させることに成功したよ。高性能な燃料を低コストで合成してくれるかもしれないよ!リプで解説するね! Pablo Cruz-Morales, et al. "Biosynthesis of polycyclopropanated high energy biofuels". Joule, 2022.
水素とヘリウムの濃い大気を持つ岩石惑星は、恒星の光が無くても地熱と温室効果だけで表面に液体の水を持つ可能性がある事がわかったよ!リプで解説するね! Marit Mol Lous, et al. "Potential long-term habitable conditions on planets with primordial H–He atmospheres". Nat. Astron., 2022.
ウツボカズラの新種「ネペンテス・プディカ」が発見されたよ。普通のウツボカズラとは違い、完全に地中に埋まった捕虫器官を形成するのが特徴で、地中に重力式トラップを作る食虫植物として、また初めて地中の生物を捕食している事が確認された食虫植物だよ!リプで解説するね!
[ニュースのポイント] ○食虫植物の中で、地中にトラップを作るのは非常に少なく、昨日も限定されているよ。 ○今回、地中にトラップを作るウツボカズラの新種「ネペンテス・プディカ」が記載されたよ! ○地中に重力式トラップを作り、地中の生物を捕獲している証拠がある初の食虫植物だよ!
[原著論文] Martin Dančák, et al. "First record of functional underground traps in a pitcher plant: 𝑁𝑒𝑝𝑒𝑛𝑡ℎ𝑒𝑠 𝑝𝑢𝑑𝑖𝑐𝑎 (Nepenthaceae), a new species from North Kalimantan, Borneo". PhytoKeys, 2022; 201, 77. DOI: 10.3897/phytokeys.201.82872 phytokeys.pensoft.net/article/82872/…
数ある植物の中でも、「食虫植物」はその奇妙さで知られているよね。土壌の栄養素が不足しているなどの理由で、食虫植物は捕虫器官と呼ばれるものを発達させ、昆虫やプランクトン、時には他の小動物すら捕獲し、栄養源とするよ!その捕獲方法や形態は多種多様で、世界中に見られるよ。
ただ、食虫植物は地表や水域に進出しているものもいる中で、地中に進出した例は非常に数が少ないよ。これまでに確認されているのは「ゲンリセア属 (𝐺𝑒𝑛𝑙𝑖𝑠𝑒𝑎)」、「フィルコクシア属 (𝑃ℎ𝑖𝑙𝑐𝑜𝑥𝑖𝑎)」、「タヌキモ属 (𝑈𝑡𝑟𝑖𝑐𝑢𝑙𝑎𝑟𝑖𝑎)」の仲間だけだよ。
フィルコクシア属の捕虫器官は半地下的で、地面から少し露出しており、葉緑素もあるよ。ゲンリセア属とタヌキモ属の捕虫器官は完全に地中にあるものの、捕獲できるのは線虫などの極めて小さいサイズの生物を対象としているよ。やはり地下というのは食虫植物が進出しにくいのかな?
パラツキー大学などの研究チームは、この空白地帯に大きく進出した食虫植物を発見したよ!場所はカリマンタン島 (ボルネオ島) のインドネシア側北部地域にある熱帯雨林の、標高1100mから1300mの山岳地域だよ。この場所は調査がほとんど進んでいない一方、伐採や農地開拓で危機的な状況だよ。
2012年、この地域を調査中に「ウツボカズラ」を見つけたよ。ウツボカズラは葉っぱが変形した、袋状の捕虫器官を持っているよ。内側は滑りやすく、虫などが落ちると這い上がれないよ。中には水が入っているけど、わずかに消化液も含まれていて、溺死した獲物を少しずつ消化するよ。
ウツボカズラの捕虫器官は元が葉っぱである以上、普通は空中に生えるよ。ただ、この調査で発見したウツボカズラは、空中に生えているものが2個、地上付近に数個と、地中に半分埋まっているものが1個あったよ。当初は捕虫器官の数が少ないため、栄養不足で育ちが悪すぎただけの個体と考えられたよ。
ところが調査を続けると、こんな風に全体の大きさに対して捕虫器官の数が少ないものが見つかったよ。そこで別の考えとして、食虫植物が食虫を辞める進化をした、とも考えたよ。これは他の食虫植物でも観られる傾向だよ。そこでとりあえず写真を撮る事とし、邪魔な苔のマットを剝がしたよ。
この行動が思わぬ発見に繋がったよ!苔のマットを剥がしたところ、完全に地中に埋まった、最大11cmにもなる捕虫器官がいくつも見つかったんだよ!つまりこのウツボカズラは、栄養不足でも進化でもなく、地中に捕虫器官を発達させるようになった、と言う事だよ!
ウツボカズラのような重力式トラップを持つ食虫植物が、このように地中にトラップを作る生態を持つものは初めての発見だよ!研究チームは新種として、名前をラテン語のpudicus (恥ずかしがり屋) を意味する種小名を付け「ネペンテス・プディカ (𝑁𝑒𝑝𝑒𝑛𝑡ℎ𝑒𝑠 𝑝𝑢𝑑𝑖𝑐𝑎)」と記載したよ。