1
息子が二十歳になった。
知的にも肢体にも心臓にも発達にも障害がある息子が。
母さん産んでくれてありがとう。
父さん育ててくれてありがとう。
と言った。
日本酒を舐めるくらい飲んで満足そうに笑う息子。
20歳。生きてたよ。
私はてっきり大人の息子は見られないと思っていた。
2
私は旦那に家事を求めてない。
理由は。
父が料理も掃除も母より上手くする人で。
その事で母を小馬鹿にしていたから。
所謂モラハラだ
一緒にお母さん料理苦手よねと言ってた自分を殴りたい
母は賢い人で多分社会に出ていたら何かしら実績を残したと思う
いま思うと父はそれを恐れて母をとじくこめた
3
母はいつしか萎縮してしまい、人生を私達が食い潰した
今、父と別居してたくさんの書籍や文献に埋もれ未だに知識欲に満ち溢れ出すあてすらない論文めいたものまで書いている母を見て私は今胸が痛む
だから、私は家事をせず私の家事を褒め称えてくれる旦那でもいい。
旦那には私への敬意がある
十分だ