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「ゲームの保存」について。形の無い「ダウンロードコンテンツ」「ブラウザゲーム」「スマホゲーム」などはどうしたら良いのか。たとえば、『ポケモンGO』や『FGO』などは、後の世の人々からすると「ものすごく流行っていたらしいが、どういうゲームだったんだろう」という話になってしまいそうです。
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大学の授業で
「一部受講生の私語がうるさい」
という問題があります。
これ、大学によるんですが、
(無理な大学もある)
近大の私の授業は
200人とかであっても静かです。
別に「静かにしろ!」
と怒鳴りつけている
わけではありません。
初回とその後数回で
以下のような対応を取ります。
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まず、初回に
「授業のお約束」として
「私語禁止」をお伝えします。
この時重要なのは
なぜ「私語禁止」なのかの
理由の説明です。
私は、
「私の話を聞くか聞かないかは
皆さんの自由で良いと思う。」
と説明します。
講義のプロなんで、
誰も聞いてなくても
1時間半話そうと思えば話せますと。
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だから、
「私の話を聞け!」という
ことが原因ではないのです。
ここをまずおさえます。
その上で、私の授業を
聞きたい受講生が教室内に
それなりの数いることを伝えます。
私語をすることで、
その「聞きたい受講生」の
邪魔になることを説明します。
君が話しかけている相手が
そうかも。
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「それなら小声でならいいでしょ」
次はここの説明です。
私語がうるさい受講生ほど
後ろのほうの席に
座ることが多いのですが、
これについても指摘しておきます。
皆さんは意外に
思われるかもしれませんが、
後ろのほうの席は
教卓から何をしているのかが
かなり見えやすいんですよ。
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そして、かなり小声であっても
一番後ろの列で喋っていることが
教卓の私まで聞こえることを伝えます。
人の声をはじめとして
音は空気の振動ですから、
後ろで話したことが
一番前まで聞こえている
ということは間の全員に
聞こえているってことなんですよ。
音はワープしませんよね。
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あなたが発した声は
下手をしたら教室中全員に
聞こえていますし、
かなり小声であっても
周囲に漏れてます。
授業の内容に興味がないのでしょうか?
それは私にも原因があるかもしれません。
私は、なるべく
面白い授業をしようと
頑張っているつもりですが
どうしても面白くない人もいますよね。
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私は、他の人に
迷惑をかけない形であれば、
授業中に寝てもらっても、
スマホでゲームをしてもらっても、
関係のない本を読んでいても
注意しません。
私自身、学部時代は
あまり気乗りのしない授業の時に
自分の専門分野の本や論文を
読んでいたこともあります。
それは皆さんの自由です。
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ちなみにスマホやタブレット端末
ノートPCの使用などは、
私は禁止しません。
授業中にわからない言葉が出てきたら
すぐにそれらの機器で調べてください。
関連する事例を探してもいいですね。
どうしても私語をしたくなったら
LINEとかでメッセージ送りあってください。
それなら問題ありません。
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ただ、本当にしゃべるのが我慢できない、
椅子に長時間じっとしていられない
そういう方もおられます。
そういう方は、我慢せずに
教室から出て行ってください。
本当に出て行って大丈夫です。
これは「脅し」の
「出て行ってください」
じゃないんです。
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小学校、中学校、高校で
こういうくだり、ありませんでしたか?
授業をまじめに聞かない生徒に
先生が「お前!出ていけ!!」
とかやるやつ。
でもあれって
本当に出て行かせようと
しているんじゃなくて、多分、
「ごめんなさい」って謝らせて
静かにさせようとしてるんですよね。
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私はそういう「茶番」は嫌いです。
本当に出て行ってもらいたいんです。
さっきも言ったように
それで教室内の受講生が
授業内容を聞けなくなるから。
それで外でおしゃべりして
授業に参加したいなら
また戻ってきてください。
特に私に許可を取らなくても
出入りしてもらって大丈夫です。
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ちょっとここで解説しておきますと、
これ、結構重要なことでして、
本当に、じっとしていられない学生さん
っていらっしゃるのです。
近畿大学より前に勤めていた別の大学で
授業中に絶対に私語をする学生がいて
毎回注意せねばならず、
一度授業後に理由を
聞いてみたことがあるんです。
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話を聞く前は
私に反抗したいのかなとか
授業がわからないのかなとか
考えていたのですが
そうではありませんでした。
「私、どうしても
喋るのが我慢できないんです」
「じっと席に座ってられなくて…」
と本人も辛そうにしています。
これではいくら
一方的に注意しても
解決しませんよね。
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それからは、上のような説明を
加えるようにしました。
喋りたいなら
喋ってくればOK。
でも、教室内では
他の人の迷惑になるから
それは避けて
教室の外に出よう。
出入りしやすいところに
座ったらいいよね。
それでは、次から
理由の説明に戻ります。
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「私語禁止」について
説明してきましたが、
授業中に教室がずっと
完全に静かであることを
求めているわけではありません。
私が冗談を言って面白かったら
笑ってもらって構いません。
でも、これも無理に
笑ってもらう必要はなくて
笑わなくても一向に構いません。
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私はウケるのが好きですが
完全にスベるのも好きなので
お気遣いいただかなくて大丈夫です。
同調圧力的に何かを強要されるのは
私もとても嫌いです。
ですから、あなたが笑ったり
授業が面白いと思ったりするのは
授業中は隣の人とシェアせず
ご自身の判断でやってみてください。
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さて、でも
疑問に思った人はいませんか?
「一方的に先生が
しゃべるだけなんだったら
対面でやる意味がないんじゃないか」
確かにそうですよね。
これだったら遠隔授業でも
それほど変わらないかもしれません。
でもね。実は皆さん、
おしゃべりしなくても
授業中はたくさんの情報を発しています
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どっちかっていうと
こちらを向いて真剣に聞いていたり、
うなずいてくれていたり、
メモを取って聞いてくれていたり
するほうがよくないですか?
そうして熱心に
聞いてくれる人相手には
「この人達のためになるよう頑張ろう」
「もっとこんなことも話そう」
そんな風に前向きになれそうです。
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というわけで、
前でしゃべっている教員も
ロボットではなく人間ですから
気持ちよくしゃべってもらったほうが
いろんな情報を引き出せて
あなたにとってもお得なんですよ。
私は先ほど誰も聞いてなくても
一時間半しゃべれる!と
どや顔で言いましたが、
そりゃ熱心に聞いてくれるほうが嬉しい。
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なんの因果か、
こういう状況になっている。
それだったら
どうせ同じ時間を過ごすなら
「意味のない時間だったな」
と思うより
「面白かった」「役に立った」
「聞いてよかった」
と思えるほうが良いですよね。
私も皆さんが話を聞いて
課題に色々書いてくれるから
新しいアイデアを思いつきます。
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それでは、中身に入っていきましょう。
と、こういう感じで
理由を説明します。
ここまで話すと
理解してくれる受講生がほとんどです。
ただ、2回目、3回目あたりに
初回の授業に来てない受講生が
来て私語を始めることがあります。
その時は、しっかり注意します。
放置してはだめです。
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放置しておくと、
「なんだ。自分はちゃんとしてるのに
ルールを破ってるやつは注意されないのかよ」
となってしまいます。
やはり他の受講生の迷惑になることは
教員が率先して注意する必要があります。
あれだけ長々と理由を話しておいて
いざ始まったら私語を注意しない
というのはダメです。
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でもそれも、怒鳴りつけなくても
「今、あなたしゃべってますよね。
そうそう。あなたね。
ここまで聞こえてるってことは
間にいる人全員に聞こえてるから。
この授業、教室内は私語だめなんよ。
外で喋って気が済んだらまた戻ってきて。
それかLINEで会話してくれたらOK」
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「LINEで会話っつっても通話はあかんで。
あたりまえやけどさ。
初回にこのくだり延々説明したんで
この教室のほとんどの人は
もう聞きたくないはずなん(笑)
あとで誰かに聞いといてな。」
ぐらいで収まります。
3回目ぐらいまでは
わりと徹底的に注意します。