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数学における研究課題の見つけ方 mathlog.info/articles/3589 #Mathlog
書いてみました.参考になるかどうかはわかりませんが,日々頑張っている学生の皆さんの一助となれば幸いです.
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0.99999…=1が納得できない問題、多分背後に「実数とその無限小数表示は1:1対応になっている」っていう誤解があって、多分ここが割とでかいんだと思うんだよな
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ここだけの話、卒業式総代、修士院試成績優秀者、修士論文賞、博士奨励賞、学振DC1、DC2、PDみたいな「凄い人」が数理学科自習室には複数おるけど、そういう人たちですら入学したての頃は「同値類ってなんだよ!わからん!」って言っとったで。大学生になってから大学数学始めても全然遅くないよ。
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学生にして数学の論文4300本、他論文の誤植の指摘は9000万件を越え、1番多い指摘は唐辛子について(?)っていう激ヤバスペックの中国人留学生が鳴り物入りでうちの大学に入ってくる夢を見た。共同研究したことのある中国人の教授もなぜか日本にいて、「奴がここに来たマジでヤバい」って苦笑いしてた。
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数学者が見た瞬間に思わず「これ数学用語っぽくない?」と言ってしまう単語ランキング,不動の第1位は零余子(むかご).
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高校までの数学はプールに、大学からの数学は海に例えられると思う。高校までの数学は安全(与えられる問題には解ける保証があるし、演習には解答がついてる)。波がないので、泳ぎの練習は効率よく行える。そのためのノウハウもめっちゃ蓄積されてる。スピードや点数を競う場もある。
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数学のポスドクが本家オリンピックの自転車で金メダルとな
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芝浦工大の大矢先生がresearch mapにあげて下さっている群論の講義資料を眺めているが,抽象論に入る前にいろんな具体例をあげてて,しかもほぼ全ての定理に丁寧な証明がついていてすごい!これで新入生向けのゼミやってもいいんじゃなかろうか.
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元々この素人質問のネタ,「分野の少しずれたすごい先生が,その分野に関しては本当に素人なので『素人質問なんですが』って前置きして質問を始めるが,鋭い洞察力を持っているので結果的に質問が核心を突いたものになり講演者が答えに詰まってしまう」っていうことを面白おかしく言ったもののはず.
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新作を出す際に矛盾しないような設定に強引にしてるんでしょ?とも思ってた.まあそれは実際のところ事実なんだと思うけど,あれから20年経って自分が博士になって思うのは,オーキド博士のスタンスはすごく現実味のあるものだった.博士になったとて,ほとんどな〜んもわからんもんなんだと.
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オーキド博士(に限らず歴代のポケモンの博士)はずっと「ポケモンはまだまだ謎が多い」っていうスタンスをとっていて,実際後になって博士のしらないポケモンやタマゴが見つかったりするんだけど,博士=なんでも知ってるっていうイメージを持ってた昔の自分からするとすごく違和感があったんだよね.
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学部生の間は大体みんな同じ勉強するからその尺度で見るとどうしても数学ができるできないの優劣は付いてしまうが、数学者は皆で同じ問題を考えるレースをしてるわけではないので誰よりも数学が出来ないとかそういうのは実はそこまで気にしなくてもええんやで
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前に、非数学科の理学部生の子から「数学のセミナーって定義から何から細かく聞かれて怖いイメージです」と言われたことがあった。その通りで、数学のセミナーは怖い。ごまかしが効かず、少しでも理解が甘い部分があると即座に発表にボロが出てしまい、自分の未熟さをこれでもかと思い知らされる。
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研究って非効率の極致みたいなものなので、効率が大事な学習とは対極にあると考えると、学習の延長に研究があるという考え方はあまり正しくない気がする。研究をするのに知識は必須だけど、知識をつけていればそのうち研究ができるようになるというわけではないのかもしれない。
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勉強を進めていくと、自分の大学の優しそうな顔した教授が実は世界の数学の一分野をリードするような凄い先生だった、ということがわかる場合がまあまああるんだけど、なんかこう、学部生がそれを全く知らずに授業を受けてるのは、なんかちょっともったいないなと思うわけです。